3ヵ月働くだけで1年の生活費を賄い、年2回・6〜7週間の休暇で旅行へ…「最低賃金」でも自由と経済的自立を手に入れられたワケ【米個人投資家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月29日 7時15分
画像:PIXTA
個人投資家ジェイエル・コリンズ氏が2016年に出版した『父が娘に伝える自由に生きるための投資の教え』は、シンプルで実践的な投資の哲学を伝え、多くの読者に影響を与えました。その教えは世界中で共感を呼び、実際にその原則を取り入れて人生を変えた人々の体験談が数多く寄せられています。書籍『投資家の父が子どもに教えたお金の増やし方 幸せに生きるためのシンプルな投資の教え』(著者:ジェイエル・コリンズ、訳者:伊藤晶子、出版社:KADOKAWA)は、そうした仲間たちのリアルな物語を交え、誰もが経済的自立を目指せる具体的な方法を示しています。本連載では、同書から一部を抜粋・編集し、経済的自立を目指すためのヒントや実践的なアイデアをお届けします。
「最低賃金の仕事」でも経済的自立を達成する見込み
最低賃金でも自由は最大(型にはまらない旅人 カナダ)
私は北米の人気高級スキーリゾートにあるレストランで給仕をしています。特別なスキルのいらない最低賃金の仕事ですが、数年以内に経済的に自立する見込みです。
北米のスキーリゾートの物価は高いのですが、私はすぐに予算内で充実した時間を過ごす方法を身につけました。ティム・フェリスは『「週4時間」だけ働く(The 4-Hour Workweek)』でこう言っています。「人は億万長者になりたいのではなく、億万長者にしかできないと思うことを体験したいのだ」。
私はそれができるようになりました。この町で暮らしながら、わずかなお金で贅沢なライフスタイルを過ごせるようになりました。
経済的自立に向けて実践した「3つのこと」
自由への道を歩みながら、同時に自由の楽しみを味わっています。でも、ここに住んでいる人の大半は生活するだけで精一杯です。経済的自立に向けて、私は次のことを実践しています。
・大勢で暮らすのが好きなので、寝室が6つある家を借りて、空いている部屋を貸しています。同居人は私に部屋代を払い、私は水道光熱費や家賃を支払います。部屋に空きが出ないようにし、住人がみんな礼儀正しく清潔で、ものを大事に扱い、部屋代を期日どおりに支払うよう気を配ることで、私は家賃を大きく割り引いてもらえます。
・この町は人づき合いの関係で外出にお金がかかりますが、私は2010年以降、使った金額をすべて記録しています。飲み代はちょっとかさみます(誓ってお酒の問題はありません。ただ人に会うのが好きなんです。それに独身ですし)。もしパートナーができたら、人づき合いにかかるお金は減ると思います。子どもを持ったりしたら特に。
・通勤に交通費はかかりません。職場まで夏は自転車で3分、冬は歩いて10分です。食事はまかないで、ユニフォームはクリーニングされたものが支給されます。スキーバスは主に補助金によって支給されます。通常の医療保険に良質な医療給付を追加できるなど、福利厚生も充実しています。
こうした実践のおかげで、ざっと年間2万4,000カナダドルで快適に暮らせています。冬にでも、実際にはそれよりもかなり多くの収入があります。仕事は最低賃金ですが。
3ヵ月働くだけで、私の場合はたいてい1年分の生活費を十分に賄えます。大卒でない人はこの話に興味を持つかもしれません。
手取りの2/3は貯金
税引後の手取りが9万1,000ドルの年もあれば、6万5,000ドルという少ない年もあります。たいていの年は年に2回、少なくとも6〜7週間の休暇を取って旅行に出かけます。
これについては、私のオタクっぽい性格に秘密があります。10年近く、レストランでの勤務時間や曜日、担当業務のほかに、自分のシフトで得たチップや売上などをすべて記録していました。それを見れば、最高の給料を得る方法がわかりました。
北米に限らず、仕事をうまくやればチップの額は大きくなります。ノルウェーで1年間働いたことがありますが、そこの人たちはとても気前よくチップをくれます。
全体として、年間の手取り金額が平均9万ドルで、そのうち多くて3万ドルを使い、6万ドルを貯金しています。
「少しの間働かないでいられる自由」が重要
時とともにライフスタイルも変わるだろうし、いずれはパートナーや家族がほしいです。将来的に今より多く家賃を払う可能性もあります(結婚して身を固めれば人づき合いも旅行も減るだろうから、結局はプラスマイナスゼロかもしれませんが)。
当初は、年間4万ドルの生活費で家族を養うことを想定して、資産の目標を100万ドルとしていました。でも、いずれパートナーに出会ったら、相手は仕事を持っているか、それどころか私と同じような経済的自立にふさわしいライフスタイルを求めていることもあるでしょう(それが理想です)。だから最近は75万ドルでもいけるだろうと思っています。それでも年間3万ドルの利益が出ます。
そのゴールに到達するまで、あと数年です。以前は、そのときまで給仕の仕事を続けるつもりでしたが、パンデミックによって状況が変わりました。無礼で気難しい客が多くなりました。特にうちの店はパンデミック中も安全に営業できた世界で数少ない場所だったため、大変でした。多くの同僚が去っていきました。私もしばらく休んでもいいかなと思っています。おそらく現時点では、少しの間働かないでいられる自由は、二度と働かなくていい日を迎えることよりも重要だと思います。
でも、そう遠くないうちに、私もそのゴールにたどり着けるでしょう。
ジェイエル・コリンズ
投資家
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