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何歳まで働く?「65歳以降は、週4日勤務が最適」の声<「老後2,000万円問題」をクリアする方法>

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月27日 8時0分

何歳まで働く?「65歳以降は、週4日勤務が最適」の声<「老後2,000万円問題」をクリアする方法>

(※写真はイメージです/PIXTA)

「老後2,000万円問題」については一瞬、切実に受け止めるのはいいとしても、不安を感じたり、心配したりする必要はありません。むしろポジティブに受け止めてみましょう。大塚寿氏による著書『会社人生「55歳の壁」突破策』(かや書房)では、老後2,000万円問題にどう向き合うか? 詳しく解説しています。本連載では一部を抜粋・再編集し紹介します。

給与生活者特有の問題に違いないが…

2019年に行われた金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書によって「老後に毎月約5.5万円の赤字が生じ、30年間にすると約2,000万円不足する」と発表され、全世代に衝撃を与えました。

高齢夫婦無職世帯の実収入は、平均毎月20万9,198円。実支出は、平均毎月26万3,718円のため、平均毎月赤字額は、5万4,520円というわけです。

ちなみに、高齢夫婦無職世帯というのは、夫65歳以上、妻60歳以上で、世帯主が無職の世帯のことを指すそうです。

あくまでモデルケースですので、誰にでも当てはまるわけではありませんが、〝老後に必要な生活費は夫婦2人で「月額平均22.1万円」、ゆとりある生活をする場合は「月額平均36.1万円」〟といいますから、この2,000万円不足問題はあまりにリアルです。

経営者や自営業者と給与生活者では老後の計画の立て方が大きく異なる

現在では、毎年送られてくる「年金定期便」によって、自分がもらえる年金がザックリと分かるので、住宅ローンや子供の教育費によって貯金や運用まで手が回らなかった多くの人たちには、「老後2,000万円問題」は切実な問題として映ったはずです。

ですが、この2,000万円問題については、一瞬、切実に受け止めるのはいいとしても、不安を感じたり、心配したりすることは一切ないので、むしろポジティブに受け止めてほしいのです。

前提として、この2,000万円問題というのは、給与生活者特有の問題に違いありません。そもそも、年金不足どころか零細企業の経営者や自営業者は2,000万円程度の借金なんて普通ですし、返済の目途がつかないケースも少なくありません。ただ定年もないので、70代になっても、80代になっても働き続けることはできますが。

「あなたらしく生きる」ための計画を

しかし、こうした経営者や自営業者と比較して、給与生活者の定年退職者のほうが圧倒的に恵まれていると思います。

なぜなら、定年前に2,000万円を貯めるのかどうかも自己決定できますし、逆に貯めることができなかった場合、68歳まで、あるいは70歳まで働くこともできますし、徹底的に節約に努めることもできます。それらをすべて自分の意思で決定することができるのは、ありがたいことです。

だいたい自己決定できることが、会社人生の中でどれだけありましたか?せっかく自分で決められるのですから、チャンスと思って是非とも55歳から計画をスタートさせてほしいと思います。

その計画は「老後2,000万円問題をどうするか?」といった縮小均衡的なものでなく、「あなたらしく生きるためには~」というポジティブ・シンキングで、まずは臨んでほしいのです。

「あなたらしく生きる」ためには、ゆとりある生活をする場合の『月額平均36.1万円』以上必要なら月額40万円とか、月額50万円以上の手取り収入」が可能な仕事を見つけるか、自身で始めるのです。もちろん、複数の仕事の兼業で構いません。

「月額平均22.1万円」程度でいいなら、65歳以降も働けば、年金と合わせて簡単にクリアできるだけでなく、完全リタイアした時のための貯金もできるはずです。

義兄は地銀を定番通り60歳で定年退職、65歳まで雇用延長で、その後は国の出先機関の嘱託として69歳となった今も週4日働いています。

週4日というのがミソで、平日に1日フリーの日があると、病院に行ったり、用事を済ませたり、趣味に充あてたりして、ワーク・ライフ・バランスに最適なようです。地方都市でさえ、こうした仕事があるのですから、大都市圏はもっと恵まれているはずです。

ガッツリ稼ぎたい系の人は、年金月額と給与月額の合計が47万円を超えると厚生年金部分が減額されてしまうので、その場合は支給を繰り下げるなどの対策が必要になりますが、そのあたりになると2,000万円問題は気にならなくなるはずです。

定年後の計画はポジティブ・シンキングで臨もう

定年後の計画は「老後2,000万円問題をどうするか?」といった縮小均衡的なものでなく、「あなたらしく生きるためには~」というポジティブ・シンキングで臨む。

大塚 寿 エマメイコーポレーション代表取締役

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