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年金月20万円・72歳夫婦の静かな暮らしが「娘一家の転居」で崩壊…1年前の決断を心底悔やむワケ「静かな生活に戻りたい」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年2月4日 8時45分

年金月20万円・72歳夫婦の静かな暮らしが「娘一家の転居」で崩壊…1年前の決断を心底悔やむワケ「静かな生活に戻りたい」

今や夫婦共働きは当たり前。子育てと仕事を両立する娘を助けるため、孫のお世話を祖母や祖父が手伝うというケースは少なくありません。しかし、想像以上の負担に困惑するケースも少なくないようで……。見ていきましょう。

娘一家が近くに転居、当初は大歓迎だったが……

中島良枝さん(仮名・72歳)は、同じ年の夫と2人暮らし。今、大きな悩みを抱えていました。

70歳でパートを辞め、完全にリタイアして静かに暮らしていた良枝さんの元に一人娘の絵里さん(仮名・42歳)から電話があったのは、1年と少し前のこと。仕事をフルタイムにしたら子育てと両立ができなくて大変だというのです。

絵里さんには当時5歳と3歳の男の子が2人。出産後は時短勤務で働いていましたが、給料は3割カットというのが会社のルール。習い事や食費など、今後ますます子どもにお金がかかることを考えて、フルタイムに戻したのだそう。

しかし、フルタイムになった途端に仕事の量が倍増。夫も激務で頼れない中、両立は想像以上に大変で、良枝さんにSOSをしてきたというわけです。

車で30分ほどの距離に暮らしていたため、良枝さんは絵里さんから連絡が来るたびに、学童に孫を迎えに行って夕飯を作るなど、サポートをするようになりました。

しかし、往復1時間でも頻度が増えれば負担になります。しばらくして、良枝さん夫婦と絵里さん夫婦で、もっと近所に暮らせば皆が幸せになるんじゃないかと話し合いをしました。

子どもが小学校に上がる前の今が絶好のチャンスだと、満場一致で決定。絵里さん一家は良枝さん夫婦の家の近くに引っ越しすることになりました。

良枝さん夫婦は娘や孫に会いやすくなるし、絵里さんは年を取ってきた親の近くに住めば、万が一倒れてしまった時などにも助けやすくなる。Win-Winの関係のはずでした。

ところが、現実はそう甘くはなかったのです。

孫は可愛いけれど…「正直疲れた」

近所に暮らすことが、これほどの負担になるとは思っていなかった……。娘の絵里さんとその一家が、良枝さん夫婦の家の近くのマンションに引っ越してきてから約1年後。良枝さんは毎日が憂鬱になっていました。

もともと、上の孫は小学校に上がったら学童に預けるという話だったのですが、「優しいじいじとばあばの側にいるほうがいい」と学童には寄り付かず、学校が終わると直接良枝さんの家に帰ってくるようになりました。

結果として良枝さんが全面的に孫の面倒を見ることに。下の孫の保育園の送り迎えも担っています。一方の絵里さん夫婦は、良枝さんが見てくれる安心感からか、残業をすることがますます当たり前になっていました。

当初は「娘のため、孫のためになるなら」と前向きだった良枝さんでしたが、宿題をするように言ったり、送迎をしたり、食事を用意したりと、まるで母親業をもう一度やっているような感覚が、徐々に負担になっていきました。

夫の正さんも、最初は孫の顔を毎日見れることを喜んでいましたが、今では「絵里たちは今日も残業なのか」とイライラしている様子です。

もう1つ良枝さんを悩ませたのが、家計への負担です。毎日の食費、外食代、おもちゃや本にかかるお金、習い事への送迎のためのガソリン代など……。

夫婦の年金は月20万円弱。決して家計に余裕があるとはいえません。時折絵里さんが「ごめんね、色々負担かけちゃって」と言って気持ち程度のお金を渡してくることもありましたが、支出をカバーできるほどの金額ではありませんでした。

それでも、万が一自分や夫に何かあった時には、娘夫婦に面倒をかけるかもしれない。そう考えれば、この負担もしかたないのかもしれない。そんな風に考えて、何も言えずにいます。

「孫も娘もかわいいんだけど、でも、元の静かな暮らしが懐かしい。疲れた……」

良枝さんは悩み続けています。

「親子だから」と甘えすぎるとトラブルに発展することも

「孫疲れ」「孫ブルー」など、孫の面倒を見ることに悩むシニアは少なくありません。

内閣府による令和2年度「第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果」によると、高齢者が望む子どもや孫とのつきあい方について、圧倒的に割合が多かったのは「子どもや孫とは、ときどき会って食事や会話をするのがよい:56.8%」でした。ここからは適度な距離感を求めている人が多いことが見て取れます。

親子ゆえに、たまった不満が爆発して絶縁に至るなど、取り返しのつかないことになるケースもあるといいます。そんな最悪な事態を招かないよう、親子とはいえ頼り過ぎない・頼られ過ぎないことが大切でしょう。

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