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庭付き一戸建てなんて意味なかったな…〈月収56万円〉家族第一主義の48歳サラリーマンが肩を落とす、マイホーム購入「15年後の大後悔」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年2月5日 7時15分

庭付き一戸建てなんて意味なかったな…〈月収56万円〉家族第一主義の48歳サラリーマンが肩を落とす、マイホーム購入「15年後の大後悔」

(※写真はイメージです/PIXTA)

親と離れて暮らしていると顔を合わせるたびに年老いていく親の姿に驚き、心配がどんどん大きくなっていくもの。親は親で子どもに心配をかけるものではないと気丈にふるまうのも定番です。そんな親から緊急電話。思わず、ドキッとしてしまう展開で語られることとは?

こだわりの注文住宅「広い庭」は絶対条件

中島徹さん(仮名・48歳)。15年前に建てたマイホームに、2歳下の妻と、高校生になる次男の3人暮らし。大学生の長男は、東京で下宿しています。

一生に一度の大きな買い物であるマイホーム。夫婦の夢を語っていくと、いろいろな要望が出てきました。

・閑静な住宅街。最寄駅からは徒歩15~20分以内

・周辺施設が充実。徒歩圏内に日常品がそろう買い物環境

・広いリビングに充実した収納

・子どもと犬がのびのび遊べる広い庭

さらに徹さんは書斎を希望、徹さんの妻は充実のキッチンまわりを希望。家族の要望をすべて満たす分譲戸建てはなかなか見つからず、土地を購入し、注文住宅を建てるしかないか……という結論に達しました。

【一戸建て購入者の理想の住まい】

■最寄り駅までの徒歩分数…平均18.7分

■重視したポイント

・条件:1位「部屋数」、2位「日当たり・風通しがよい」、3位「リビングが広い」

・設備:1位「駐車場(近隣含む)」、2位「システムキッチン」、3位「モニター付きインターホン」

・周辺環境:1位「治安がよい」、2位「閑静な住宅街」、3位「災害リスクが少ない」

■妥協したポイント

・条件:1位「眺望がよい」、2位「外観のデザイン」、3位「リビングが広い」

・設備:1位「宅配ボックス」、2位「床暖房」、3位「ウォークインクローゼット」

・周辺環境:1位「最寄駅から近い」、2位「最寄り駅・利用路線の利便性」、3位「周辺施設の充実度」「坂が少ない」

※出所:アットホーム株式会社『一戸建て購入者の視点から探る理想の住まい探し調査』

マイホームで一番叶えたかったのは「子どもと犬がのびのび遊べる広い庭」。そのためには、広い土地が必要です。徹さんの勤務先は東京の都心にあり、やはり通勤の便も考えたいところ。しかし、どんなに探しても東京都内にはそんな広い土地は見つかりません。そして京浜東北線を北へ、北へといくと、埼玉県と栃木県の県境にもほど近い街に、最寄り駅から15分の200平米超えの土地を見つけました。

プランニングしやすい整形地、6メートル道路に面し、ゆったりとした敷地には子どもや犬が遊べる広い庭もつくることができそうです。ただ会社にはドアツードアで1時間50分と、ほぼ2時間。終電は「東京発」22時半……ネックは徹さんの通勤時間だけ。悩んだものの家族第一主義の徹さん。家族の笑顔を思い浮かべながら、ネガティブなことはすべて受け入れることにしました。

本当に「広い庭」は必要だったのか?戸建て実現から15年目の結論

土地代+建物で5,500万円。1,000万円を頭金に、4,500万円は住宅ローンの35年払い。月々のローン返済は月に11.5万円。当時の徹さんの月収は38万円ほど。返済負担率は30%となり、とても徹さんだけの収入だけでは家計は火の車なので、妻もパートに出て家計を支えました。

あれから15年。夢のマイホームでの生活とは?

――収入も増えたので、ローンの返済負担はそれほどでもありません。繰上げ、繰上げで返済していって、あと10年ほどで完済できそう

現在の徹さんの月収は56万円ほど。返済負担率は20.5%と、徹さんの給与だけでもローン返済の適正値。さらに妻はパートを続け、繰上げ返済に貢献しています。ただ、夢のマイホーム。今となっては「こだわっても意味なかったな」ということがいろいろとあるといいます。

なかでも大きいのが「子どもと犬がのびのび遊べる広い庭」。周辺は今なお畑も残る住宅街。自宅の庭よりも広い遊び場がそこら中にあります。さらに子どもたちが庭で遊ぶのは小学生低学年まで。以降は庭で遊ぶことはなく、ただ広い庭の使い道は、夏の間、1、2度、バーベキューをするくらい。しかも、長男が上京してからは1度も「庭でバーベキュー」はしていないといいます。

もし「広い庭」にこだわらなければ、もっと会社近くに家を建てられたんじゃないか。そんな思いも。さらに長男の大学進学が決まったとき、自宅から通うか、それとも下宿するか、話し合いがもたれました。通学時間は片道2時間強。徹さんの通勤時間をさらに上回ります。

「そんなに通学に時間をかけたくない。下宿させてほしい」と長男。仕送りできる額にも限界があるので、アルバイトをして補填することを条件に下宿を認めたといいます。

全国大学生活協同組合連合会『第59回学生生活実態調査』によると、大学下宿生の1ヵ月の仕送り額は平均7万0,120円(2023年)。1年で84万円、4年でストレートで卒業したとして336万円……これはマイホームを購入する際に「広い庭」にこだわったからこその出費といえるでしょうか。

――そもそも、もっと東京の近いところに家を建てたら、長男は自宅から大学に通っていたでしょう。そうしたら仕送りもしなくていいですよね。さらに長男がひとり暮らしをしたので、きっと次男もひとり暮らしをしたいというでしょう。すべての元凶が「広い庭」にこだわったからと考えると、気が滅入ってしまいますね

「家の購入は目先のライフスタイルだけじゃなく、先々のライフプランも考慮して決めることをおすすめします」。マイホーム購入で後悔を口にしている人から、マイホーム購入予定者に向けてのアドバイスです。

[参考資料]

アットホーム株式会社『一戸建て購入者の視点から探る理想の住まい探し調査』

全国大学生活協同組合連合会『第59回学生生活実態調査』

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