まるでリアル“翻訳こんにゃく”!通信不要の翻訳デバイス「ili」を試してみた
&GP / 2017年7月4日 19時0分
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まるでリアル“翻訳こんにゃく”!通信不要の翻訳デバイス「ili」を試してみた
海外旅行に興味はあるけど、いざ行くとなると言葉が通じないので不安になる――そんな人におすすめしたい翻訳デバイスが、ログバーより今春登場しました。
音声翻訳デバイス「ili(イリー)」は、インターネット接続不要で、翻訳アプリを起動する手間もなく、スピーディーに会話をスタートできます。
今回、iliを実際に使用して、ポーランド人の友人と旅行中の会話をシミュレーションしてみました!
■そもそも音声翻訳デバイス「ili」ってなに?
iliは“旅行中の会話”に特化し、お店での買い物やレストランでの注文、トラブル時などに使うワンフレーズの会話を英語などに翻訳してくれます。瞬時に翻訳して、外国の人との会話を楽しむ手助けをしてくれるのがiliの魅力です。
言語は現在、日本語・英語・中国語に対応し、今後は韓国語も追加していく予定です。
使い方は簡単、本体正面についたボタンを長押ししながら、ボタンの上にあるマイクに向かって話すだけ。ボタンから指を話すと、いま話した言葉を翻訳した音声を背面のスピーカーから伝えてくれます。
もう一度翻訳を伝えたいときは、正面のボタンを再び軽く押すと再生されます。本体左側にあるボタンを押すと日本語が再生され、自分が話した言葉をiliが正しく認識しているかどうか確認できます。
使わないときはスリープモードにするとバッテリーが保持でき、使用状況によりますが、約一日充電が持つとのこと。
大きさは幅30×高さ120×厚さ15mmで、重さは58g。付属のストラップを付けて首からぶら下げても気にならないサイズです。
海外でのインターネット環境はまだ完全でなく、街なかのWi-Fiに繋ぐのもセキュリティ面で不安な場合があります。そんなときも翻訳チップ内蔵のiliはインターネット接続が不要なので、どんな場面でも気軽に使えます。
ただし、旅行中の会話に強い反面、ビジネスでの交渉や商談など専門的な単語が出てくる会話の翻訳は苦手なようです。
■iliはどこで手に入る?
いまのところ、ひとつのデバイスで<日本語から英語>と<英語から日本語>や、<日本語から中国語>と<日本語から英語>を翻訳するという機能はなく、一台につき一方向での翻訳となります。不便な点はありますが、まずは”自分の言いたいことを相手に伝える”というコミュニケーションの大事な一歩になりそうです。今後、更なる機能の向上に期待ですね。
iliは、ログバーと提携するビジョンが空港などでレンタルを開始しており、事前予約をすれば、グローバルWi-Fiカウンターがある空港で受け取れます。予約なしで当日レンタルをする場合は、在庫次第となりますが、成田国際空港、羽田空港、関西国際空港、大阪国際空港(伊丹空港)、中部国際空港、福岡空港、那覇空港の7拠点でレンタルが可能です。
一台あたりのレンタル料金は1200円(税抜)/日ですが、現在キャンペーン中のため500円(税抜)/日となっています。6月22日~9月30日の間に申し込みをした人が対象です。
■日本語から英語の翻訳に挑戦
今回は3つのシチュエーションでの会話を試しました。
今回のシミュレーションでは、話すときにマイクから少し距離がある場面もありますが、基本的にはマイクからこぶし一個分離した位置で話すのが効果的です。
▼空港に着いて「バス停はどこですか?」
※使用したストラップは正規のものではありません。
▼レストランでメニューを見て「おすすめは何ですか?」
▼お店で傘選び「色違いはありますか?」
実際に使用してみると、言葉を発した後と、翻訳されるまでに1秒かからないことに驚きました。相手にも英語の意味がきちんと通じたので、話しかけるのが楽しいです。もし相手の返事が長くて分からないときは、続けて何度か尋ねてみましょう。
ただし、「サーフィンが好きなので、有名なビーチと、その行き方を教えてください」など、ひとつの文章に2つも3つも内容を入れてしまうと翻訳するのが難しくなるので、使うときは「私はサーフィンが好きです」「有名なビーチはどこですか?」などのワンフレーズで話すのがおすすめです。
■法人向けは外国語から日本語への翻訳もOK
これまでは日本人観光客がiliを海外旅行のときに使う、というシチュエーションで紹介しましたが、iliの一般向けは日本語から外国語に、法人向けの「ili for Guest」では外国語から日本語への翻訳にも対応しています。
ili for Guestとは、ログバーがホテルや交通機関、自治体など法人向けにiliを貸し出すサービスです。各施設は訪れた外国の人向けにiliのレンタルサービスを提供します。
今回も3つのシチュエーションでの会話を試しました。
▼道を尋ねる「明治神宮はどこですか?」
▼電車の時間が知りたい「新宿行きの次の電車は何時ですか?」
▼ごはんが食べたい「おすすめの日本食はなんですか?」
このサービスは月額3980円/ライセンスで、1ライセンスにつきiliが1台となっています。貸し出しは10ライセンスからなので、今後いろんな施設で使えるようになると便利になりますね。
■ili 2台で会話をしてみる
日本語から英語、英語から日本語のiliを使って会話を試してみました。
お互いにiliを使用すると、スムーズに言いたいことを伝えあえるのでとっても便利ですね。声もハッキリ聞こえるので、理解しやすいです。言葉が聞き取れないときや翻訳が伝わっていないときにも、何度かトライすることでさらに会話が弾むことでしょう。
言葉の壁を越えて、隣に座った異国の人と、気軽に会話を楽しめる日が来るのはそう遠くないかもしれません。言葉が通じないことが理由で海外旅行から遠ざかっていた人にも、海外旅行が好きな人にとっても強い味方になってくれそうな「ili」。気持ちを伝える新たなツールとして、今後の普及に期待しましょう。
>> ili
(取材・文/中川美紗)
なかがわみさ/エディター、ライター
編集プロダクション「ゴーズ」に所属。「旅」と「アート」が大好き。情報が目まぐるしくアップデートされるスマホやウェブサービスに立ち向かいながら、webメディアを中心に記事を執筆中。
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