吉田由美の眼☆3年後のクルマのトレンドカラーと、景気との関係を占います
&GP / 2017年7月23日 8時0分
吉田由美の眼☆3年後のクルマのトレンドカラーと、景気との関係を占います
今回は“色”にまつわるお話です。
色には流行があるというのはご存知だと思いますが、実は、その流行を決めたり、予想できたりするものがいくつかあるのです。
色の流行を決めたり、予想できたりするもののひとつ目は、毎年12月に世界共通の色見本帳を作り、翌年の流行色を発表するパントン社のカラー・オブ・ザ・イヤー。
2017年のトレンドカラーとして発表されたのは、黄緑色の“Greenery(グリーナリー)”という色でした。実はそこには、しっかりとした理由があったのです。
Greeneryは「春の訪れを呼び起こすフレッシュで華やかな黄緑色」の色合い。「始まりや復活、新しさ」を感じさせる色であり、また、昨今の複雑な社会や政治情勢の中で「再び人々につながりをもたらす色」なのだとか。
ふたつ目は、日本の一般社団法人 日本流行色協会が、60年以上も調査・研究している色のトレンド。時代背景や社会、人々の意識などを考慮し、毎年11月16日の“いい色の日”に、流行色を発表しています。
ちなみに、同協会が2017年の流行色に選定しているのは“リーディングレッド”。この色は「現状を変えていこうとする強いエネルギーを感じさせる色」であり、「ロボット技術の進化によって改めて人間らしさを考える時代に来ていること」、そして「赤は日本文化の象徴でもあり融和を象徴する色」であるといった理由から選ばれたのだとか。
そしてクルマの世界においても、トレンドカラーなるものが存在します。
それが、ドイツに本社を置く世界最大の総合化学メーカーBASF社が、毎年、行っている自動車カラートレンド予測がそれ。とはいえ、クルマの開発には時間がかかるため、いろいろなことが決まるのは、実は発表の3~5年も前のこと。つまり、現在、発表されるカラートレンド予測は、実は3~5年後のクルマのトレンドカラーを、さまざまなデータを元に予測しているものなのです。
それによると、2017年から2018年のカラートレンドのテーマは「透明と不透明の間」(トランスルーシッド)。
昨今、人と世界の間には、スマホの画面などのように透明のガラスが存在し、それを介して双方はつながっています。このガラスは、時には不透明なフィルターになってしまい、情報を曇らせてしまうことも…。そのため人々は、この先、より実態を求めるようになるのだとか。こうした透明と不透明との間をスマートに行き来することで、よりよい方向へ向かっていくことが求められるのだそうです。
この概念を表したのが、65色の自動車カラー。デジタルシフトしている人間を、強いブルーと、暖かなベージュによる人の肌で表現しているのだとか。
ちなみに、地域によってもトレンドカラーは異なります。
ヨーロッパ、中東、アフリカは、古いものを新たにアップグレードすることを求められ、個性的なつや消しのクリアコーティングが施された「イエローグリーン」など、これまでのクルマには見られなかったカラーリングが来そうとの予測。
対する北米では、テクノロジーから離れ、より自然な世界に触れていたいとの願望から、神秘さを醸し出し、自己に立ち返ることを意味するダークネイビー「アンダーカレント・ブルー」がトレンドカラーになるそうです。
また、アジア太平洋地域では、アジア独特の精神を表す「パールホワイト」と、特に中国の若者の反抗心をクールに表現する、きらめくガラスフレークを散りばめた深みのある鮮やかな「赤」がトレンドカラーになるのだろか。
そして日本では、人々はしっかりした安定感や安心感を求め、「ネイビーブルー」、「ディープレッド」、「ダークグレー」といったクルマの基本色ともいうべき色が再び注目され、さらに、最新技術が深い透明感で表現されます。派手ではありませんが、高い質感と強いメッセージ性を感じ取れる色ですね。
また、ツートーンやスリートーンといったカラーコーディネートや、異素材のコーディネートも登場するとのこと。それを証明するかのように、2017年のアジア太平洋地域では、透明感の高い「ブルー」、グリーンからブルーのレイアーがかかった「パールホワイト」、奥行きのある層を感じる神秘的な「ライトグリーン」の3色が、2015年以降、継続して流行中。この3色は、ほかの色や素材とのコーディネートにも最適だといいます。
一般的には、赤や明るい色のクルマが流行る時は景気が良く、青やダーク系カラーが流行ると景気が悪いといわれています。ということは3年後、アジア太平洋地域はまあまあ景気が良く、ヨーロッパなどは停滞気味、ということでしょうか。
双方の要素が含まれる日本は、さてどうなることやら? 3年後の2020年は、東京オリンピックが開催される年。それまでは好調、でもその後は要注意、ということなのかもしれませんね。
(文/吉田由美 写真/吉田由美、フォルクスワーゲン グループ ジャパン)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
台湾発 スマホアクセサリーブランド「RHINOSHIELD」、9月10日(火)より最新iPhone16シリーズに対応したMagSafe対応耐衝撃スマホケース・保護フィルムを新発売
PR TIMES / 2024年9月10日 15時45分
-
薄色デニムのお手本コーデ12選|ほどよいゆるさが着こなしの基本です!
fudge.jp / 2024年9月6日 17時30分
-
ブルーマグで魅せる大人の神秘的なネイル10選♡人気デザインをご紹介
Itnail / 2024年9月4日 21時0分
-
マツダの新車「CX-80」は新色が2色! 流行りの「カッパー」をどう料理した?
マイナビニュース / 2024年8月30日 8時0分
-
【レポート】「健康寿命の延伸」「女性の健康」への関心が、アジアの食品・飲料業界における健康食品の開発を後押しー
PR TIMES / 2024年8月22日 10時0分
ランキング
-
1認知症や急激な老化を呼ぶ免疫暴走が起こる真因 免疫が処理できないほど体内にゴミが溜まる恐怖
東洋経済オンライン / 2024年9月20日 7時0分
-
2コスパが良いと思うエアコンのメーカーランキング! 2位「ダイキン」、1位は?【家電のプロが解説】
オールアバウト / 2024年9月18日 20時35分
-
3マザー・テレサもスティーブ・ジョブズも実は「サイコパス」って本当…? 人口の1%しかいない“反社会的人格者”の知られざる正体
文春オンライン / 2024年9月20日 6時10分
-
4なぜ「肌の接触」が必要なのか? ハグやマッサージが幸福感をもたらす理由
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月19日 17時50分
-
5小泉進次郎を称賛し、自民党に投票するのは「レベルが低い」から? 知的エリートが陥りやすいワナ
オールアバウト / 2024年9月19日 21時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください