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家族で仲間で泊まりたい!リノベ&シェアホテル「KUMU金沢」に行ってきた!

&GP / 2017年10月15日 21時0分

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家族で仲間で泊まりたい!リノベ&シェアホテル「KUMU金沢」に行ってきた!

2017年8月30日、石川県金沢市に新しいホテルがオープンしました。その名は「KUMU金沢」。手掛けるのは、住宅のリノベーションで有名なリビタです。ということは、古いホテルをリノベしたものなのか、それとも…。そして、コンセプトとして掲げる“シェアホテル”っていったい…。

近年、多くの観光客でにぎわい、宿泊施設も数多く存在する観光都市・金沢。その中でも、ひと際異彩を放つこのホテル。訪れてみて分かったことは、“リノベ”っていいかも!“シェア”っていいかも!ということでした。

グループ旅行や家族旅行の場合は、きっと泊まってみたくなるに違いない。みんなで時間と空間をシェアできる、そんな「KUMU金沢」を見てみましょう。

■これってホテルなの?

▲とてもホテルとは思えない外観

「KUMU金沢」があるのは、観光客に人気の近江町市場と、デパートがあり数々のブランドショップが軒を連ねる香林坊との中間地点にあたる南町。この辺りは、銀行などが並ぶオフィス街です。「KUMU金沢」も、一見すると周辺のオフィスビルと変わらぬ雰囲気。それもそのはず、この建物、元々は繊維商社が入っていたという、築45年になる立派なオフィスビルだったのです。

その建物をリビタがリノベーションし、新たにホテルとして生まれ変わりました。

▲派手な看板などなく、前を通っただけではホテルとは思えない入口

1階はガラス張り。開放的な空間が広がります。前を通った人は、カフェなのかなんなのかすぐには分からないかも。オフィス街らしい、主張しない雰囲気が好感を持てます。

▲1階の中心には□形のカウンターを設置

中に入ってまず目に飛び込んでくるのは、天井に張り巡らされた木組み。コンクリート打ちっぱなしの空間にあたたかさをもたらしています。

壁を設けない広々した1階の中央には四角いカウンターがあり、ここがカフェの受付でもあり、そして「KUMU金沢」のフロントにもなっています。

▲カウンターの横にはレンタサイクルが置かれている

▲オフィスビル時代のコンクリートの壁をあえて残すなど、元あるモノを活かして再生させる“リノベ”らしさを感じる

フロントで受付を済ますと、右手奥にあるエレベーターで客室フロアへと向かいます。上にあがると、そこにはホテルのコンセプトである“シェア”を感じさせる空間が広がり、その空間を実現できる“リノベ”の可能性を体感できました。

 

■オフィスビルらしさを残した共用部にはシェアスペースが

▲エレベーター前にはベンチが置かれている

エレベーターを降りてまず感じるのは“静か”だということ。シェアということで、ドミトリー的な雰囲気を想像していたのですが、静謐という言葉が似合う空間にちょっとびっくり。

▲落ち着いた空間に大きなテーブル。語らうにはもってこいのスペースだ

そしてエレベーター近くには大きなテーブルが置かれたスペースが。棚には宿泊者なら誰でも使えるマグカップと「BALUMUDA The Pot」、そして蛇口が設置され、お茶などを淹れてホッとひと息や、同行者や他の宿泊者と語らえるようになっています。

▲シェアスペースではHarman KaedonのBluetoothスピーカー「AURA STUDIO2」から静かな音楽が流れる

▲椅子はデンマークWerner社の「Shoemaker Chair」。靴職人が使ったことからこの名になったというマスターピースが何気なく置かれているところに、細部へのこだわりを感じる

シェアスペースの奥に進むと客室になります。元はオフィスビルだからこそ無機質な廊下をグレーに塗り、あえてその無機質な雰囲気を活かしています。

▲一見すると倉庫かと思わせる廊下。客室フロア全体に広がる静謐な雰囲気は、このモノトーンもひと役買っているのかもしれない

▲オフィスビルによくある鉄製の扉もグレーに。そこに書かれたフロアインフォメーションも控えめ

ではいよいよ、お待ちかねの客室を見ていきましょう。

■部屋はすべてルームチャージ制だから大人数で泊まればリーズナブル

▲「SUPERIOR」

1~4人泊まれるという「SUPERIOR」。30平米超という広い空間に畳が敷かれ、フロアベッドがふたつ置かれています。ふたり以上で宿泊する場合は、手前の座卓が置かれたスペースに布団を敷きます。

「KUMU金沢」の宿泊料金はすべてルームチャージ制。ひとりで泊まろうが、定員いっぱいの4人で泊まろうが同料金です。ビジネス利用でもいいのですが、グループや家族での旅にはもってこいかもしれません。

▲テレビは凹んだ壁の中に置かれ、普段は障子で隠されています。みんなで楽しく過ごすのにテレビなんて無粋?

部屋全体が落ち着いた雰囲気なのは、おそらく小さい窓がひとつだけだからなのかもしれません。ホテルというと、なるべく大きな窓を設置し少しでも採光を、となりますが、この「KUMU金沢」は元々オフィスビル。大きな窓なんて当然ながらありません。むしろその大きくない窓を活かすことで、建物全体を落ち着いた空気が満たす。リノベらしい新たなホテルデザインなのかもしれません。

▲風呂はトイレや洗面台とは分けられた独立タイプ。ゆったりと湯船につかれます

▲洗面台も大きい。これなら朝の身支度もばっちり

▲トイレも広々

▲各部屋にもシェアスペースと同様に「BALUMUDA The Pot」を設置。試してみたかった人にはうれしいのでは

「SUPERIOR」以外にも部屋タイプはいくつもあります。どこも広めで、ゆったり過ごせます。

▲2段ベッドがふたつ置かれた「BUNK」(定員1~4人)。床には絨毯が敷かれ、夜はみんなで車座になって楽しめそう。最もリーズナブルな部屋だ

▲ふたつのベッドの上にふたり寝られるロフトタイプのベッドが設置された「LOFT」(定員1~4人)。リビングスペースもあり、こちらもグループや家族旅行にぴったり

▲ツインベッドに小上がりの畳スペースがある「STANDARD」(定員1~4人)。ツインルーム的に使ってもよし、布団を敷いて大人数で使うもよし

▲59平米と最も広い「JUNIOR SUITE」(定員1~4人)。ベッドスペースとリビングスペースがゆるやかに分けられ、ゆったりと過ごせる。洗面台もふたつ設置されている

どの部屋も、普通のホテルとは違い空間の広がりを感じます。それはこの建物が元オフィスビルに関係しているのかもしれません。

▲各フロアの天井は高い!この高さが、部屋に入って感じる広さ以上のゆったり感を生み出している

オフィスビルだからこそできた、いわゆるホテルとは違う空間。ここにもリノベらしさを感じられます。

■ホテル名でもある“KUMU”に込められた意味とは

▲廊下に突如現れる洗濯バサミの壁!

▲洗濯バサミの壁の向こうにはコインランドリーが

長期滞在者には助かるランドリーもあります。廊下と仕切るガラスには圧巻の洗濯バサミが! すぐにランドリーだと分かる実用性と、思わず見入ってしまう芸術性が、ホテルの雰囲気にマッチしています。実は「KUMU金沢」には、他にも各フロアに金沢や北陸にゆかりのある作家のアート作品が飾られています。

KUMU金沢の中川さんによると「“KUMU”にはさまざまな意味が込められている」といいます。

「1階の天井にある木組みも“組む”です。また観光で訪れた人たちに金沢という土地の雰囲気を味わってもらうために、金沢の空気や文化を“汲む”という意味もあります」

そして観光客だけでなく、金沢に住む人たちにも開けたホテルにしたいという想いから、“シェアホテル”がコンセプトになったとのこと。

▲1階のカフェスペースはイベントなどにも使われる。取材当日は通常のカフェだった

「だから1階のスペースでは、地元の方も楽しめるイベントを開催できるようになっています。地元の方々とは空間のシェアを、そして金沢を訪れる方とは思い出の時間のシェアをできるホテルになれればと思っています」(中川さん)

だからこそKUMU金沢には、1階以外にもいくつかの共有(シェア)スペースがあるんです。

▲7階には屋上が。テラスが設置されていて、金沢城の鬱蒼とした木々を眺められる(入れるのは宿泊者のみ)

▲8人まで利用できる7階のミーティングルーム。宿泊者以外も利用可

 

■1階のカフェスペースでゆったりモーニング

1階のカフェスペースは朝、宿泊者の朝食用レストランとして利用されます(モーニングビュッフェ1000円/7:00~10:00)。

▲焼きたてのパンやサラダ、卵料理などがそろうビュッフェスタイルのモーニング

▲パンのトースト用に置かれているのは±0の「オーブントースター 縦型」。宿泊の際は、最新のデザイン家電や、こだわって選ばれたであろうファニチャーを探してみるのも楽しいかもしれない

▲窓の向こうにオフィス街を眺めながらのゆったりとした朝食を

この1階のスペース、通常は「KISSA & Co.」という名前で、カフェ・喫茶室として営業しています(営業時間11:00~23:00)。中央のカウンターには、地元金工作家が選んだ茶釜や茶道具をはじめ、地元在住の陶芸家の器が並んでいます。禅や茶の湯が発展した金沢の武家文化を現代に汲み取る「KUMU金沢」らしく、店名は禅語「喫茶去(きっさこ)」から来ているのだとか。

▲さりげなくカウンターに置かれた茶道具たち

▲抹茶に合う和菓子も楽しめる

 

*  *  *

リノベーションを手掛ける会社がオフィスビルをリノベして生まれたホテルは、歴史ある街に異文化を持ち込むのではなく、その土地の文化を汲み、地元の人たちにも利用してもらうべく生まれた、まさに“シェア”ホテル。

金沢の文化に触れるだけでなく、グループ旅行や家族旅行の人にとっては、ルームチャージならではのお得さもあります。金沢観光の拠点にはもってこいの古くて新しいホテル「KUMU金沢」、ちょっと泊まってみたくなりませんか?

>> KUMU金沢

 

(取材・文/&GP編集部 円道秀和)

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