双腕ロボットにスマートスピーカー!テクノロジーを感じる最新家電レポ5選
&GP / 2017年12月15日 11時30分
双腕ロボットにスマートスピーカー!テクノロジーを感じる最新家電レポ5選
<家電女優・奈津子×安蔵靖志の最新家電レポ5選【2017年11月前編】>
元SDN48で家電アドバイザーの資格も取得し、「家電女優」として活躍の幅を広げる奈津子さんと、AllAbout家電ガイドや家電アドバイザーとしてテレビやラジオ番組、雑誌やWebサイトなどで活動するIT・家電ジャーナリストの安蔵靖志が、最新家電の注目ポイントについて語り合う連載企画。今回は2017年11月に発表された家電の中から5メーカーの製品を紹介します。
■米トップシェアのアマゾンはスマートスピーカーを制すか?
安蔵:いよいよ、音声AIアシスタントを搭載する「スマートスピーカー」の大本命とも見られているアマゾンの「Amazon Echo」が発売されましたね。
▲アマゾンが2017年11月に発売した、音声AIアシスタント「Alexa」を搭載するスマートスピーカー「Amazon Echo」
奈津子:LINEのClova WAVEほど個性的でなく、Google Homeほどシンプルなデザインじゃなく、その中間的なバランスのデザインはいいと思いました。ラインアップも「Echo Dot」、「Echo」、「Echo Plus」とありますが、個人的には米国で販売されているディスプレイ付きの「Echo Show」が気になります。画面があればショッピングもしやすくなりそうですよね。
▲スタンダードモデルの「Amazon Echo」のほか、ZigBee通信機能を搭載することでスマート照明のコントロールも可能な「Amazon Echo Plus」、コンパクトながら外部スピーカーにも接続できる「Amazon Echo Dot」の3モデルをラインアップする
安蔵:発表会ではharman/kardonなど、アマゾンの音声AIアシスタント「Alexa」を搭載する機種も並んでいました。東芝などもすでにライブカメラやスマートホームのコントロール機能を搭載するスマートスピーカーを発表していますから、今後どんどん増えていきそうですね。
▲harman/kardonのスマートスピーカー「Allure」
奈津子:音楽スピーカーとしての音質はまずまずですが、Amazonのアカウントと紐付けして買い物ができるのはとにかく便利。しかもプライム会員なら月額無料で約100万曲聴き放題の「Prime Music」も楽しめます。プライム会員じゃなくても、約4000万曲聴き放題の「Amazon Music Unlimited」が月額380円から楽しめるというのは、ほかのスマートスピーカーにはない魅力です。
安蔵:スマートスピーカーって声をかけるだけであんなことやこんなことをしてくれるってイメージを持つ人も多いかもしれませんが、ほとんどの人が楽しんでいるのが「音楽」なんですよね。そういう意味ではそこにしっかりとフォーカスして入りやすくしたのはうまい戦略だと思います。
奈津子:私が実際に自宅で使用して面白かったスキルは、グルメ情報を検索できる「食べログ」、レシピを探せる「クックパッド」などです。食べログは駅名や料理の種類を言うだけで上位のお店を教えてくれるので、急なデートにも手間なくお店選びができるかもしれません。クックパッドは使いたい食材を言うだけでレシピの提案をしてくれて便利! そのほかには「通勤電車」などのBGM系の音が面白かったです。
安蔵:ああ、ありますね。電車内の音が普段使っている東京メトロ副都心線だったのでとても親近感がありましたし、「これは使える」って思いました(笑)。
奈津子:遅刻のアリバイ作りなど色々と活用できそうですね。でも、なぜか釧路のタンチョウの鳴き声とかが入っていて笑いました。
■中国ハイセンスが“ワールドカップモデル”の4Kテレビを発売
安蔵:中国ハイセンスが4Kテレビ「World Cup Official TV」を発表しました。2018年にされる「FIFAワールドカップ・ロシア大会」のオフィシャルスポンサーということで、元サッカー日本代表選手のラモス瑠偉さんが登場しての発表会となりました。
▲ハイセンスが発表した“World Cup Official TV”。65V型の「HJ65N8000」の実勢価格は25万円前後
奈津子:「ULED TV」とうたっていますが、響きが独特ですよね。
安蔵:「Ultra LED」という意味のようですが、有機ELが「OLED」なのでちょっと紛らわしいですよね。
奈津子:360°こだわり抜いたというデザインはフレームレスでキワのキワまでパネルになっていて美しく、インテリアにこだわる方にはいいかもしれないですね。LEDバックライトをエリア別に駆動して映像の残像を抑える「スポーツモード」などを搭載しているということなので、スポーツ観戦は楽しそうですね。
▲サッカー観戦時の映像の美しさをアピールするラモス瑠偉さん。「『ボールの回転、なにげないパス、野球であればカーブがよくみえるので、過去の試合や振り返りにも最高の画面。こういうものを見て子供たちに勉強してほしい』とラモスさんは話していました」
安蔵:海外メーカーがなかなか入り込めない日本市場ですから、ワールドカップオフィシャルスポンサーという看板を引っさげても難しいかなと個人的には思います。ただ、この発表会の次の日に液晶テレビ「REGZA」シリーズなどを製造販売する東芝映像ソリューションの株式の約95%をハイセンスに譲渡、つまりハイセンス傘下に入ることが発表されました。
奈津子:それによってどう変わっていくんですか?
安蔵:ハイセンスのグローバルの事業展開に東芝の映像機器事業と東芝ブランドが組み込まれていくということですね。東芝のREGZAシリーズなどは今後も続いていくということなので安心です。というより、ハイセンスはグローバル展開に向けて東芝のブランド力を手に入れ、東芝はグローバルに版図を広げるハイセンスの調達力によってより製品開発がしやすくなる。つまりウィン・ウィンの関係になると思います。
奈津子:家電事業は中国のマイディアグループ(美的集団)傘下になり、映像事業はハイセンス傘下になるということですね。
安蔵:そうですね。まあでも東芝ブランドが生き残っていく上では正しい選択だったのではないかと思います。家電事業の方はまだマイディアグループとのシナジーがあまり見えていませんが、今後の展開には大いに期待できると思いますよ。
奈津子:ラモスさんは「子供はもっと親孝行をするべき」ということと「ハングリー精神の大切さ」について話されていました。また、「来たるべきチャンスに備えて心と体を鍛えておくことが大切」、「一生懸命は中学生が使う言葉で、プロが努力するのは当たり前」という言葉が、タレントの奈津子としてはとても印象的でした。
■ランドロイドは2018年度後半まで発売延期……!
安蔵:2015年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2015」で初めてお披露目された全自動洗濯物たたみ機「ランドロイド」ですが、発売延期になりましたね。2017年5月の発表時点では9月から10月にかけて予約を開始するとアナウンスされていたと思いますが、設計変更により延期とのことです。
▲2018年度後半に発売延期となった全自動洗濯物たたみ機「ランドロイド」
奈津子:開発当初から秘密の多いプロジェクトだったため、ユーザー調査などによって幅広く使用感のフィードバックをもらうことができなかったのが、開発を難航させていた理由だったと、開発元であるセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズの阪根信一社長は話していました。
▲ランドロイドの前で製品を紹介するセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズの阪根信一社長
安蔵:1枚の衣服をたたむのに5~10分、約40枚まで入れると最大で6時間もかかってしまう上に、価格は185万円から。いろいろな意味で完成してもまだまだな感じはしますが、なんとか完成までこぎ着けてほしいですね。
奈津子:ランドロイドは最近になって「つるつるですべりやすい衣類」と「ごわごわの衣類」が苦手であることが判明したそうです。
安蔵:ユニクロの「ヒートテック」のようなつるつるのインナーなども苦手だそうですね。シルクは元々ダメだと分かっていたけど、高級生地なのでNGにしても問題はありませんでした。でもヒートテックなどがNGになるとちょっと商品としてはまずいですよね。
▲「発表会場にはランドロイドの模型も展示されていました」
奈津子:本体の中ではアームが空中で衣服をたたんでいるので、つるつるの素材はすべって落ちてしまうそうです。つるつるのインナーもごわごわのデニムも、実際にわたしはたくさん持っているので、この問題は乗り越えてほしいです。
安蔵:大手メーカーの技術者が多数セブン・ドリーマーズに転職して開発に当たっているとのことなので、しばらく様子見といったところですね。
■オンキヨーからAlexa、Google対応のスマートスピーカーが登場
安蔵:アマゾンからはAmazon Echoが登場しましたが、老舗オーディオ機器メーカーであるオンキヨーからAmazon Alexa、Googleアシスタントに対応するスマートスピーカーが登場しました。
奈津子:オンキヨーは「マルチAIアシスタント戦略」ということで、全方位的にさまざまなAIアシスタントに対応するとのことですね。
安蔵:「P3」はAlexa対応、「G3」はGoogleアシスタント対応といったように、機種によって対応するAIアシスタントが異なるというのがユニークです。
▲オンキヨーが2017年11月に発売したスマートスピーカー2モデル。左がAlexa対応の「P3」で、右がGoogleアシスタント対応の「G3」
奈津子:Googleアシスタント対応の「G3」はスクエア型で、Alexa対応の「P3」が楕円形ですが、個人的にはスクエア型の「G3」の方が好きです。でもこちらはGoogleアシスタント対応のしかないんですね。デザインと搭載エンジンは逆の方が個人的にはよかったなと思いました。
▲P3を試す奈津子さん
安蔵:音質的にはスクエア型のG3の方がクリアな音色で心地よく聴ける印象でしたね。
奈津子:私もそう思いました。Google Play MusicやAmazon Music Unlimitedなどの音楽をたっぷりと楽しみたいなら、本家のAmazon EchoやGoogle Homeとは比べものにならないほどいい音で楽しめると思います。
▲BluetoothヘッドホンなどもGoogleアシスタントに対応。「Notification App」(Android対応)を利用することで、メッセージなどを着信したときに声で読み上げてくれる
■「ネスカフェ 原宿」にPepperや双腕ロボット「duAro」が登場
安蔵:ネスレ日本が東京・原宿で運営している「ネスカフェ 原宿」に期間限定でソフトバンクロボティクスの「Pepper」、川崎重工業の「duAro」が登場。期間限定の「ネスカフェ・Pepper・duAro おもてなし無人カフェ」をオープンしました(11月26日に終了)。
▲2017年11月16日から26日までの期間限定で「ネスカフェ・Pepper・duAro おもてなし無人カフェ」をオープンした、東京・原宿の「ネスカフェ 原宿」
奈津子:Pepperくんがお客さんのコーヒーの好みを聞くと、双椀ロボットのduAroくんが「ネスカフェ バリスタ50」を使ってコーヒーを作ってくれるというものでしたね。
▲コーヒーを入れる「ネスカフェ バリスタ50」。奥にあるのが川崎重工業の双椀ロボット「duAro」だ
▲Pepperの画面でコーヒーの好みを入力すると……
▲duAroが動いてコーヒーを入れてくれる
安蔵:そうです。ネスカフェ バリスタシリーズは展示会イベントなどの休憩スペースなどに出展されていることが多いですね。歩き回って疲れているビジネスパーソンの憩いの場になっています。
奈津子:2月に東京・虎ノ門で開催された「Pepper World 2017」でも、Pepperくんとネスカフェ バリスタが連携するというのをやっていましたね。
▲2017年2月に東京・虎ノ門で開催された「Pepper World 2017」の様子。こちらではPepperで好みを入力した後は自分でカップをセットするというものだった
安蔵:今回はそれに川崎重工業のduAroが加わることで、さらに“未来感”が増した印象でした。
奈津子:私は先日バリスタ50をいただいて約2カ月ほど愛用しているのですが、あの手軽さはなかなか魅力的です。水も「レギュラーソリュブルコーヒー」と呼ばれるコーヒー粉もタンクに入れておけるので、ボタンを押すだけで抽出してくれます。粉クリームを入れるだけでカプチーノやカフェラテも楽しめて、泡のフワフワ感と口当たりもなかなか。バリスタ50はBluetoothでスマホアプリと連携し、自分好みの入れ方を何パターンも記憶させておけるのも便利です。
安蔵:私も体験しました。味はやはり挽き立ての豆で入れたコーヒーに比べると今ひとつではありますが、「すぐに1杯飲んで落ち着きたい」というときにはかなり便利です。オフィスにもいいかもしれませんね。
奈津子:「おもてなし無人カフェ」はPepperくん1台、duAroくん1台しかないので無駄な時間がかかりますし、かなり大げさなイベントではありました(笑)。でもコーヒーのレシピをスマホアプリで調整できるという魅力は伝わった気がします。
(取材・文/安蔵靖志 奈津子)
ドラマ、CMの出演多数。「家電アドバイザー」資格を取得し“家電女優”として雑誌、webメディアなど活動のフィールドを広げて活躍中。TOKYO FM「Skyrocket Company」レギュラー出演中(火曜18時〜)。instagramは 「natsuko_kaden」、Twitter「natsuko_twins」
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