「Google Home」をワイヤレススピーカーにつないで良い音にしてみた!
&GP / 2017年12月24日 21時0分
「Google Home」をワイヤレススピーカーにつないで良い音にしてみた!
今年最も話題になったプロダクトとえいば、やはり“スマートスピーカー”ですよね。とはいえ、どういうものなのかザックリとは知っていても、実際にどう便利なのかはいまいちピンとこなかったり。声でコントロールして何かを操作するってなんか未来感はあるけれど…。
だったら使ってピンとくればいいじゃない! そう思い立ち、仕事帰りに家電量販店へ。そして「Google Home Mini」を購入しました。なんで「Google Home」じゃないかって? だって一番安かったんだもん。
そもそも「アレクサ!」だったり「クローバ!」だったり「オーケーグーグル!」だったり、自宅でいきなり声を出す姿を想像してみると、はたして使い続けるのだろうかなんて思ったりするわけですよ。そうなると、価格の高い「Google Home」や「Amazon Echo」には手が伸びず…。実際に使ってみて、こりゃ手放せねーぞ!となれば、高機能版を買おうかなと。
そして設置してみたんですが、これって結構使えるかも、なんて感じてしまいましたよ、えぇ。
■大福以上肉まん未満なサイズ感
まずは「Google Home Mini」実機のご紹介から。
▲表面のアミアミした部分の中に4つのインジケーターが。声に反応するときは、これが光る。ちなみにマイクは中央部分にあります
まぁとにかくシンプル。パッと見えるところにボタンみたいな野暮なモノは一切ありません。
▲直径は350ml缶より大きい程度。一般的な大福とコンビニの肉まんの中間ぐらい、といえば伝わるでしょうか。伝わりませんね、すいません
端子は底面近くにmicroUSBがひとつだけ。ここから電源を取ります。そう、ここで気付いたんです。これワイヤレスじゃないんだ、って。残念ながらこの「Google Home mini」を含め、スマートスピーカーはすべてバッテリーを内蔵していません。
▲microUSB端子の横には、マイクボタンが。マイクをオフにしたい場合はここを押す
▲実は本体タッチで音量の上げ下げが可能。こちらはボリュームアップ
▲こちらをタッチすればボリュームは下がる
でもそれって、よく考えれば当然のことで、持ち歩くことは想定されていないわけです。「Google Home」だけでなく、どのスマートスピーカーも高性能マイクを備えて、かなり遠くからでも声を拾ってくれます。だから、部屋の同じ場所にズーッと鎮座していればいいんです。そこにあることを意識せずに使う、それが重要なんです。
あまり考えずにとにかく声かけてみることが、おそらくスマートスピーカーの正しい最初の一歩だってことは分かっています。分かっているんですが、そこはモノメディアの人間の性。説明書を開いてみるわけです。するとまぁ、驚くほど何も書いてません。裏を返せば、それだけセッティングは簡単ってこと。スマホにGoogle Homeアプリを入れて、ものの数分で設定は完了します。
■Google Homeでradikoをコントロール&いい音で聴きたい
使ってみてわかったのが、人によって使う機能は絞らてくるだろうなということでした。朝、出掛ける前に天気の確認や経路検索など、スマホやPCを使って調べていることはひと通りこなしてくれます。
例えばアラーム。寝る前に声をかけて時間を指定しておけば、朝きっちり起こしてくれます。止めるのももちろん声です。初めてアラームを設定した時は、寝ぼけ状態のムニャムニャ声でなかなか止まってくれず、おかげでバッチリ目が覚めましたよ…。
このように、普段自分が生活している中で行っていることを考えてみて、一度「Google Home」に話しかけてみる。すると、このシーンでなら活用できるかも、というポイントが見えてくるはずです。
そんな普段やっていることのひとつに、朝のラジオがありました。テレビだと、つい見てしまうために身支度ができなくなる。でもニュースや音楽を聴きたい。その手段として、毎朝ラジオをつけているんです。ラジオは、スマホのradikoアプリ。それをBluetoothでBOSEのワイヤレススピーカー「SoundLink Revolve」に飛ばして聴いています。
▲360度スピーカーなので、向きを考えずに置けるところがお気に入り。もちろんBOSEらしい低音の効いた音質も素晴らしく、家にいるときはほぼこいつが鳴りっぱなしだったり…
このスピーカー、とにかく使い勝手が良く、台所で朝食を作る時にも持って行きます。
▲ひょいっと持ち上げられる
▲ときには冷蔵庫の上に…
▲とにには炊飯器の上にも…
▲ときにはキッチンワゴンに置かれた家電たちに紛れることも…。まさに神出鬼没!
そしてある日、ふと思ったわけです。スマホからワイヤレススピーカーに飛ばして聴いているこのラジオ、Google Home経由でコントロールできるんじゃね? ってことに。
実はGoogle Homeでもradikoを聴けることは知っていました。アプリでradikoを紐付けるだけと設定が簡単なことも。そのため、使い始めた頃は、朝起きたらすぐに「オーケーグーグル、radikoでニュース」と声をかけて、朝のNHKラジオの聴いていたのですが、いかんせん「Google Home Mini」から出る音が…。
いや、聴けるんですよ。スマートスピーカーと言うだけあって、ちゃんと音は出ますから。でも、朝食を作っている時に台所で聴きたいんですよ。そして、いつもニュースのあとに流すJ-WAVEやTOKYO FMといったFMラジオの番組は、やっぱりいい音で聴きたいんですよ。ということで結局、スマホ+BOSEのワイヤレススピーカーに戻ってしまいました。
しかし、一度音声コントロールすることの楽ちんっぷりを体験してしまった身体にとって、いちいちスマホをいじってradikoを起動しBluetoothで飛ばすというちょっとした行為ですら面倒になってしまいまして…。なんとか音声コントロールでBOSEのワイヤレススピーカーからradikoを聴けないものだろうか…。
■ポイントはワイヤレススピーカーのWi-Fi化
「Google Home Mini」でコントロールしてBOSEのワイヤレススピーカーから音を出すためには、ワイヤレススピーカーを自宅のLANにつなげる必要があることがわかりました。でもこの「SoundLink Revolve」にはWi-Fi機能はありません。そこでふと思い出したのが「Chromecast Audio」。オーディオ機器の3.5mm入力端子(一般的なイヤホンやヘッドホンについている端子と同じ規格)につなげることで、そのオーディオ機器をWi-Fi経由でネットワークにつなげられるという代物です。
▲これが「Chromecast Audio」。とっても小さい
▲付属の黄色いケーブルは3.5mmプラグになっている
これを「SoundLink Revolve」につなげりゃいいんじゃね? ということで、さっそく接続。
▲「SoundLink Revolve」は3.5mm端子がAUX(外部接続)用として備える
あとは「Chromecast Audio」から出ている黒いケーブルをコンセントに挿せばOK。
▲電源はUSB経由で取る。ACアダプタも付属する
これにて「SoundLink Revolve」のWi-Fi化が完了です。
▲左から「Chromecast Audio」「SoundLink Revolve」「Google Home Mini」。全部丸い…
そしてGoogle Homeアプリで「SoundLink Revolve」を登録。同じLAN内(同一ルーターに接続している)であれば問題なし。
ここからは、スマホのアプリで設定になります。「Google Home」アプリの左上にあるメニューボタンをタップし、<その他の設定>→<テレビ、スピーカー>で出てきた画面の右下にある<+>ボタンをタップすれば、LAN内にあるスピーカーが現れるので、選択して追加すればOK。
さっそく、ワクワクしながら指示を出してみます。
「オーケーグーグル、radikoでJ-WAVEを流して」
と言ってみましたが、あれ? J-WAVEは流れてきたのですが、これって「Google Home Mini」から音出てない? どうした「Chromecast Audio」。
調べてみたら、指示するときにキャストされたスピーカーを指定してやらなきゃならないとのこと。「SoundLink Revolve」は「スピーカー」という名前で登録したので、これも言わなきゃならないということか。
▲登録名は自由に変えられる。が、ややこしい名前にすると、声に出さなければならないので、認識率が落ちるかも。シンプルな名前がオススメ
気を取り直して…
「オーケーグーグル、スピーカーでJ-WAVEを流して」
すると
「スピーカーでradikoのJ-WAVEをストリーミングします」
という声が! そして「SoundLink Revolve」からラジオ番組が! 音質はもちろんBOSE。いやっほー!
▲アプリの画面には<再生中>の文字が…
これでようやく、音声コントロールでラジオが聴けるように。でもちょっと待て。Google Homeを使って声でラジオを起動し、ワイヤレススピーカーのいい音でFMを聴けるようにするってことだけが目的じゃなかったよね…。そう! ワイヤレスで聴くという最終目的がまだ達成されていないぞ!
■microUSBで給電するってことは…
あらためて「Chromecast Audio」を見てみると、電源を取っている端子はmicroUSB。これって、多くのAndroidスマホと同じだよね。スマホってACアダプタで充電もするけど、他にもアレ使うよね。そう“モバイルバッテリー”!
▲「Chromecast Audio」が備える端子は3.5mmとmicroUSBのふたつ
ということで、コンセントにつながる電源ケーブルをはずし、モバイルバッテリーを接続。はたして…
▲普段持ち歩いているAnkerのモバイルバッテリーをつないでみると…
よっしゃ! 電源、入ってる! J-WAVE、聴こえた! これにてようやくミッション完了。長かったぜ…。
▲「Google Home Mini」はコンセントとつながっているが、「Chromecast Audio」+「SoundLink Revolve」はモバイルバッテリーとつながっているだけ
ちょっとゴチャゴチャしてるけど、Google Homeでコントロールできる状態でのワイヤレス化されましたよ、えぇ。でもこれじゃ持ち歩くには不便。何かないかと部屋を見渡したら、カゴ発見!
▲入るかな~、全部入るかな~♪
▲なんか無理やり感すごいけど、入りましたよ!
すべて押し込み、これで持ち歩きやすくなりました。「SoundLink Revolve」のスマートスピーカー化? いや違うな。受信は「Google Home Mini」なので、完全なるスマート化ではないですが、声で操作してお気に入りの「SoundLink Revolve」からradikoを聴けるってだけでもう十分ですよ。
▲こんなとこや…
▲こんなとこ(水濡れ注意!)や…
▲こんなとこでもOK!Google!
「Google Home Mini」自体のマイク感度は高く、8畳程度の部屋ならば、端から端でも声を拾ってくれます。あとはどのスピーカーで聴くかの問題。
GoogleアシスタントやAmazonのアレクサを搭載したスマートスピーカーがいくつも発売され、今後もその流れは続きそうですが、今あるお気に入りのワイヤレススピーカーのいい音で、たとえばGoogle Play Musicやradikoを聴きたいというのであれば、やれる方法はありますよ。ちょっと大変ですが…。
(文/&GP編集部 円道秀和)
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