光と構図で人物画像がより綺麗に! -iPhone撮影術① 人物編
&GP / 2017年12月26日 6時30分
光と構図で人物画像がより綺麗に! -iPhone撮影術① 人物編
スマホカメラの性能が大幅に向上し、デジカメがなくても、スマホがあればいつでもどこでも気軽に写真撮影できるようになりました。家族スナップや食べ物、旅先の風景など、最近はもっぱらスマホで撮影、という人は多いのではないでしょうか。
とはいえ、せっかく写真を撮るなら、やはり綺麗に撮影して残しておきたいところ。そこで、スマホで綺麗な写真を撮影するテクニックを全5回に分けて紹介します。第1回は人物撮影編です。
■人物撮影のテクニック
スマホでの撮影で思い浮かぶものといえば、風景や料理、そして人物撮影ですよね。友達との楽しいひととき時や、イベントなどではついつい何枚も撮ってしまうものです。でも簡単に撮影できるからといって、ただシャッターを切るだけではいい写真は撮れません。実際にプロのカメラマンも撮影時に気をつけているポイントを知っておくだけでも、思い出の写真がさらにいいものになりますよ。
【ポイント1】光源の位置をチェック
写真撮影で大事なのはなんといっても"光"。上の写真を見てください。モデルの顔にしっかりと光が当たっています。これが「逆光」になると、当然ですが顔が暗くなってしまいます。外で撮影する際には必ず“光源”(太陽の位置など)に注意しましょう。
ちなみに光の当たり方には3パターンあります。
「順光」:被写体に対し、正面(カメラ側)から当たる光。順光では、被写体に直接光が当たるため、色や形をはっきりと正確に撮影できます。
「横光(斜光)」:被写体に対し、横方向から当たる光。被写体に影が強く出やすく、明暗がはっきりとしたメリハリのある絵になります。被写体に影を付けて立体的に演出するのに最適です。
「逆光」:被写体に対し、背後から当たる光。逆光の場合、料理をおいしそうに撮ったり、人物をふんわりとした雰囲気で撮ったりできますが、カメラのレンズに向かって強い光が入るため、被写体が暗くなりがちです。
▲逆光で撮ると全体的に暗くなり、表情もわかりにくくなってしまう
「逆光」で撮った写真を見ると、全体が暗く、モデルの表情も見えにくくなっています。室内での撮影でも外での撮影でも、最も重要になってくるのが"光源"。撮影時には光の位置を確認し、シャッターを切る前に光がどの方向から被写体に当たっているのか、しっかりとチェックしておきましょう。
●露出機能で光を補う
▲▲太陽のマークが出てきたら、それを上下にスライドさせるだけ
外での撮影なら太陽の光がありますが、室内の場合、必ずしも被写体のいる場所に光が当たるというわけではありません。そんな時はカメラアプリの「露出機能」を使ってみましょう。
iPhoneの場合、ピント(フォーカス)をあわせたい部分をタップすると、四角い黄色の枠が表示されます。その枠の隣にある太陽マークを指で押さえながら上にスライドさせるとより明るく、下にスライドさせるとより暗く、写真の明るさを変えられます。照明が暗いお店や光が届きにくい場所で撮影する際は、この「露出機能」を使って明るさを調整してみましょう。
【ポイント2】構図をしっかり押さえる
次は"構図"です。1枚の写真に写っているものが多かったり、人物メインで撮影したいのに別のものが大きく写っていたりすると、撮影画像を見た際に別の部分に目を奪われてしまいます。写したい被写体をメインにし、他の要素はできるだけ少なくすることで、いい写真に仕上がります。
▲頭の上からビルが生えてるように見える「串刺し」。せっかくのいい写真が勿体無い
構図を決める時に注意したいのが「串刺し」と「首切り」です。「首切り」は、背景の橋や水平線などが、首のラインにかかってしまうこと。縁起が悪く、写真を見る人の視線も橋などにいってしまいがちです。また「串刺し」は、頭のてっぺんから木や鉄塔が生えているように見える構図のこと。こちらも格好悪く見えてしまいます。せっかくいい写真を撮るのなら、背景は注意しましょう。
【ポイント3】フィルターを変えて異なる雰囲気に
iPhoneのカメラアプリには「フィルター」が用意されています。カメラアプリ起動時に右上にある“3つの円が重なった形”のボタンがフィルターです。このボタンをタップすると、ビビット/ドラマチック/モノ/ノアールなど、さまざまなフィルターが表示されます。一覧の中から好みのフィルターを選びましょう。フィルターを使わずに撮影した写真とは違った味のある写真になります。
▲(左)フィルターを使用せずに撮影した写真(右)ノアールを使って撮影した写真
同じ場所、時間でもフィルターを変えるだけで雰囲気が大きく変わるのが一目でわかります。
今回は全てiPhone 8を使って撮影しました。カメラの性能でみればiPhone XやiPhone 8 Plus、iPhone 7 Plusの方が優れているかもしれません。が、写真はテクニックひとつで良くなります。特に今回紹介した"光源"と"構図"は、撮影時に意識するだけで、写真が格段に変わります。ぜひ覚えて、いい写真を撮りましょう。
(文/&GP編集部 野田博記 カメラ/田口陽介 モデル/藤森もも子)
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