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CES 2018レポート:今年はスマートディスプレイが来る!

&GP / 2018年1月18日 21時0分

CES 2018レポート:今年はスマートディスプレイが来る!

CES 2018レポート:今年はスマートディスプレイが来る!

1月9日〜12日に米ラスベガスで開催されたアメリカ最大のコンシューマーエレクトロニクスショー「CES 2018」。筆者がCESを取材するのは今回が初めてだったので、昨年までの状況には詳しくないですが、今回は会場のあちこちで「Hey Google」というキーワードが目立っていました。

ラスベガスの中心地とメイン会場を結ぶモノレールの外装にも「Hey Google」。車内もGoogleアシスタントの広告が独占し、「Hey Google」で始まる音声コマンドの事例が放送されていました。ちなみに、Googleアシスタントの呼び出し語として、広く「OK Google」が浸透していますが、アメリカでは「Hey Google」を普及させたい模様。日本の「ねぇ、Google」と同じように、どちらで話しかけても反応するようになっているそうです。

▲会場のいたるところに「Hey Google」

▲モノレールにも「Hey Google」

 

そんなGoogleが、CES 2018を機に発表したのが「スマートディスプレイ」です。端的に言えば、ディスプレイを搭載するスマートスピーカーで、昨年6月にAmazonが発売した「Amazon Echo Show」(日本未発売)に対抗するモデルと言っていいでしょう。

▲アメリカで発売されているAmazon Echo Show

スマートディスプレイは、Googleが自ら純正デバイスを発売するわけでなく、提携するメーカーから発売されます。

 

◼︎インテリア性にも優れた「Lenovo Smart Display」

レノボがCES 2018の開幕に合わせて発表したのは「Lenovo Smart Display」。8型と10型の2サイズを用意し、どちらも縦置き・横置きのどちらでも利用できるようになっています。

▲レノボがCES2018の初日に発表した「Lenovo Smart Display」。2サイズあり、縦向きにも横向きにも置ける

▲10型モデルの背面は木目調、8型モデルの背面は白っぽいグレイで、部屋のインテリアに合わせやすいデザイン

ディスプレイはタッチパネルなので、スマホやタブレットと同じようにタッチで操作できますが、基本的にはハンズフリーで音声操作できる仕様。「OK Google」「Hey Google」と話しかけて、さまざまなことを調べられるのは、Google Homeなどのスマートスピーカーと同じですが、ディスプレイで「YouTube」や「Googleマップ」「Googleフォト」などを見られることがアドバンテージ。

▲知りたい情報が音声だけでなく画面でも確認できることが利点

▲Googleの担当者がレノボブースに出向してデモンストレーションを行うなど、積極的にアピールしていた

例えば、料理のレシピを調べた場合、音声だけでなく、画面に表示されるテキストでも作り方を確認でき、さらに作り方を紹介する「YouTube」も再生できるという趣向。音楽の再生時には、ディスプレイに再生中の曲名・アーティスト名などが表示されているので、「OK Google この曲名は?」と聞いたりする必要がなくなります。

▲音楽再生時にジャケット&操作パネルが表示されるのも便利。Lenovo Smart Displayにはクアルコム開発にチップが搭載されており、これはクアルコムブースで撮影したもの

さらに、スマートスピーカーにはなかった機能として、ビデオ通話が追加されています。Googleのビデオ通話アプリ「Google Duo」を介して行うものですが、離れて住む家族には役立ちそうです。

Lenovo Smart Displayは、北米では2018年夏までに発売予定で、8型モデルが199.99ドル、10型モデルが249.99ドルと案内されていました。レノボの担当者に確認したところ、日本での発売は未定ですが、期待してよさそうな感触でした。

▲北米市場では2018年の第2四半期に発売予定

 

◼︎LGエレクトロニクス、JBLもスマートディススプレイを発表!

Googleアシスタント内蔵のスマートスピーカーは、LGエレクトロニクス、JBLなどからも発売されます。

LGエレクトロニクスが発表した「LG ThinQ View WK9」は、8型のHDディスプレイを搭載するモデル。LG独自のAIプラットフォーム「ThinQ」に対応させつつ、Googleアシスタントも搭載。話しかけて、LGのスマート家電も操作できるとのこと。左右にスピーカーを搭載しているので、音質の面でも期待できそうです。

▲8型ディスプレイ搭載の「LG ThinQ View WK9」

JBLが発表した「JBL Link View」は楕円形のボディの中央に8型のタッチスクリーンを搭載。その左右に10Wのスピーカーを配し、背面にはパッシブラジエーターを備えているとのこと。音響メーカー製のスマートディスプレイとして、高音質を訴求する仕様になっています。

▲CES 2018のGoogleブースに出展された「JBL Link View」。筆者はそのブースには足を運べなかったので、ここにはJBLの広報用画像を載せておきますね。

 

◼︎ディスプレイ&スピーカーが2018年のトレンド

なお、CES 2018の会場では、GoogleアシスタントやAmazon Alexaには対応していないものの、「スマートディスプレイ」と呼んでよさそうな新しいデバイスも見かけました。

▲中国の百度(Baidu)のブースに展示されていた「Smart Video Speaker」。コンセプトとしては、Amazon Echo ShowやGoogleのスマートディスプレイと同じだ

▲クラウドファンディング「Indiegogo」に出展されているスマートアラーム「Circa」。単なる目覚まし時計ではなく、両面にスピーカーを搭載し、「Sportify」やデジタルラジオを聴ける

昨年の秋以降、声で操作するスマートスピーカーは、日本でもじわじわと人気を集めていますが、今年は、スマートディスプレイが注目を集めるかもしれませんね。

 

(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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