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CES 2018レポート:日本発売を期待したい最新デジタルガジェット10選

&GP / 2018年1月19日 21時0分

CES 2018レポート:日本発売を期待したい最新デジタルガジェット10選

CES 2018レポート:日本発売を期待したい最新デジタルガジェット10選

1月9日〜12日に米ラスベガスで、世界最大級の家電見本市「CES 2018」が開催されました。出展企業は約4000社。グローバルで事業を展開する大手企業だけでなく、斬新なアイデアで市場開拓を狙うスタートアップ企業も多数出展していました。

出展されたすべての製品を見てきたわけではないのですが、というか、それは不可能なのですが、比較的小さいガジェットが好きな筆者が個人的に気に入った10アイテムを選んでみました。

#01◼︎レノボが新しい「Moto Mods」を発表!

モトローラのスマートフォン「Moto Z」シリーズに合体して機能を拡張できる「Moto Mods」の新製品が発表されました。

ひとつは「Vital」というアイテム。指をはめて、心拍数、呼吸数、血中酸素濃度など5項目の測定ができるというもの。指をはめると、きゅっと締め付けられるように圧力がかかり、ヘルスヘア器具というより医療器具と呼ぶべき本格派。額にかざして体温を測ることもできます。アメリカでは4月に395ドルで発売予定とのこと。

もうひとつ、Moto Zに取り付けらるハードウェアキーボードも発表されました。クラウドファンディングサイト「Indiegogo」と共催したMoto Modsのコンテストで優勝した製品で、スライドでキーボードを引き出して、スマホを傾けてPCライクに操作もできます。こちらは今月末から99ドルで発売予定。Moto Modsは日本での売れ行きもいいようなので、早い時期の日本発売が期待できそうですよ。

 

#02◼︎ワンタッチでスキャンしてクラウドで共有!

クラウドファンディングサイト「Indiegogo」で圧倒的な支持を得たという、フランス発のハンディスキャナー「PUP Scan」。写真のように片手で握り、レーザーが照射される範囲でスキャンしたいものを捉え、上部のボタンを押すだけ。コンパクトながらA3からA8までをスキャンでき、歪み補正にも対応。本体には2000ページを保存できて、Wi-Fi経由で主要なクラウドサービスにもアップロードできます。

この「PUP Scan」は、昨年「MotionGallery」というクラウドファンディングサイトに公開され、日本でも人気を集めたそうです。調べてみたところ、現在、第2弾が実施中でした。一般販売に先がけて使ってみたい人は、チェックしてみてくださいね。

 

#03◼︎プロジェクター付きスマートウォッチを発見!

中国の家電メーカー・ハイアールのブースで見つけたのが、プロジェクター付きのスマートウォッチ。「ASU Watch」というもので、本体の右側にプロジェクターを搭載し、手の甲の部分に情報を照射したり、壁に投影したりできるというもの。

この写真では、投影された画像がにじんでわかりにくいのですが、実際には「Sunny 15°」と天気情報が鮮明に表示されていました。ジャケットの袖で時計が隠れていても、袖をめくることなく時刻などが確認できるので便利かもしれません。ですが、プロトタイプとは言え、腕時計としてはかなり分厚く、ずっしりとした装着感も気になりました。

 

#04◼︎スマホがノートPCに早変わり!

ゲームPCを手がけるRazerというメーカーが出展していた「Project Linda」。一見すると、ノートPCに見えるかもしれませんが、スマホをPCライクに使うためのドッグで、スマホの周辺機器と言ったほうがいいでしょう。

ノートPCのトラックパッドにあたる位置がくぼんでいて、そこにスマホをセットできる仕組み。非接触ではなく、USBで接続します。スマホは、アメリカのRazer製の「Razer Phone」。Snapdragon 835、8GBメモリを搭載する、主にゲームを楽しむ人に向けたハイエンドモデルモデルです。Razer PhoneのOSはAndroid 7.1ですが、それがProject Lindaの画面サイズに最適化されて表示される仕組み。

スマホをPCライクに使う発想は、他メーカーも導入していますが、ぴったりと一体化でき、キーボードがカラフルに光ったりするギミックに物欲を刺激される人も少なくないのでは?

 

#05◼︎シンセサイザーを魔法のように演奏

こちらは、フランスのEnhanciaというメーカーが開発した「Oria MIDI Ring Controller」。指に装着してシンセサイザーを演奏すると、手の動きによって音に変化をつけたりできるというもの。

筆者は音楽には詳しくないのですが、鍵盤の上で波打つように手を動かしたり、高く上げたりして、エフェクトがかけたりする様は、マジックを見ているかのようで、パフォーマンスとしても魅了されました。これから商品化に向けて、クラウドファンディングで資金を募るそうです。

#06◼︎鮮度がわかるタグで食材費の無駄を節減!

アメリカ・シカゴ発のベンチャーが開発した、食べ物を無駄にしないためのシステム。色が変わるタグが付いた容器に野菜などを入れたり、余った食材をビニール袋に入れてタグ付きのクリップなどで留めると、緑・黄・赤の光で鮮度レベルがわかる仕組み。つまり、鮮度が落ちる前に、その食材を消費するように導き、食材費の無駄を節約できるという製品です。

この「ovie」は、これからクラウドファンディングに展開する予定で、3つのタグがセットで59.99ドルを販売するそうです。

 

#07◼︎光る水筒はアスリートにオススメ!

一見すると、ありがちなウォーターボトルなのですが、光ることが特徴。「この光は何?」と聞いてみたところ、水を飲むべきタイミングを知らせてくれているとのこと。

この「Hidrate Spark 2.0」は、どれくらい水を飲むかを記録し、毎日の水分補給の目標を達成するように導くスマートウォーターボトル。スマホとBluetoothで接続し、専用アプリで健康管理ができるとのこと。アメリカではすでに販売されており、価格は54.95ドル。

 

#08◼︎自分の耳に合わせてくれるヘッドフォン

クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で人気を集めたヘッドフォンで、CES 2018のヘッドフォンのカテゴリーでも、“最も印象的な技術”と評価されて、イノベーションアワードを受賞していました。

この「nuraphone」は、ユーザーに最適な聴こえ方を学習し、音質が調整されるという、聴く人を選ばないヘッドフォン。ヘッドフォンの内側にイヤフォンがある二重構造がポイント。初めて使う際に30秒で、ユーザーの聴き方を測定し、2回目以降は2秒でユーザーを認識し、自動でユーザーの耳に最適化されるとのこと。メーカーの直販サイトでの価格は399ドル。

 

#09◼︎誰もが簡単に操作できる、人に優しいIoT製品

CESには日本のスタートアップ企業も出展しています。5社が出展する「JAPAN TECH」のブースで見つけたのは、DouZenの「Hale Orb」というアイテムです。

これだけ見ても、何に使うかは想像できませんよね。実は、家族や友人がクラウドで共有した写真や動画をテレビで再生して見るためのコントローラーなんです。テレビにHDMIスティックを接続し、HDMIスティックと「Hale Orb」はBlutoothで連携。HDMIスティックはWi-Fi経由でインターネットにつながり、SNSやクラウドでシェアされた画像を定期的に受信する仕組みです。

クラウドファンディングサイト「Indiegogo」に出品し、開始から40時間以内で2万ドルのゴールに達するほどの人気を集めたそうです。押したり、撫でたりするだけですから、スマホを使えないおじいさん、おばあさん世代でも操作できそうですよね。

 

#10◼︎民泊のオーナーは要注目!

日本のベンチャーの雄とも呼ぶべきCerevoもCES 2018に出展していました。会場で最も注目を集めていたのは、人気小説「ソードアート・オンライン」に登場する「エリュシデータ」という片手剣。コスプレで来場する海外ファンもいたそうです。

個人的に気に入ったのは、超小型の自動販売機「Qvie」。Airbnbなど民泊でのニーズを想定して開発したもので、QRコードなどでの決済が完了すると解錠し、中に入っている商品を取り出せる仕組み。

展示されていた試作品は、飲み物やシャンプーなどのボトルが数本入る程度の大きさでしたが、今回の出展を通して、市場で求めれるサイズ、冷蔵の必要性、決済手段などを吟味し、今年の夏以降の商用化を目指すとのこと。価格未定ですが、民泊のオーナーなどが手軽に導入できる程度の価格になりそうですよ。

 

(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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