10年前を境に一気に進化した文房具6選【殿堂入りヒットモノ大全】
&GP / 2018年1月23日 20時0分
10年前を境に一気に進化した文房具6選【殿堂入りヒットモノ大全】
文房具は、ビジネス・プライベート問わず暮らしに欠かせない生活必需ツール。その中でも特に使用頻度の製品から、殿堂入りに値する逸品を文房具ライターのきだて たくさんが選出。これさえ買っておけば間違いなし!のベスト文房具6つを、殿堂入りポイントの解説付きで紹介していく。
■使いやすさを追求した“プロ仕様”
プラス
「ノリノプロ」(432円)
ヘビーユーザーの使い勝手を追求して作られたプロ仕様のテープのり。故障を事前に防ぐトラブルレスな構造や、封筒の端にはみ出さずまっすぐ引けるガイド機能など、実は誰にとっても抜群の使いやすさを誇る。
▲ローラーの隙間から「はしピタ」ガイドが飛び出す。紙の端に添えて引くことでまっすぐなテープ貼りが可能
【殿堂入りポイント】
使い切るまでノートラブル
「とにかく壊れない!安定してる!糊カスを常時取り除くクリーニングローラーや、テープのたるみをなくすパワーギアなど、ユーザーからは気付きにくい、でも確実に効果を発揮するギミックを搭載。最後までノートラブルでテ ープが使い切れるのがスゴい」
■片手でスパッ!気軽に使えるポップアップふせん
スリーエム ジャパン
「ポストイット 強粘着ポップアップノート」(1296円)
一枚ずつふせんが出てくるポップアップ式のディスペンサー。ずっしりとした重量感があるので、片手で引き抜いても安定しているのがポイント。付属のふせんは強粘着タイプで、うっかり剥がれ落ちる心配も少ない。
▲専用のふせんは引き抜くだけで一枚ずつ取り出せる。75mm×75mmの大判タイプなので、メモとしても使いやすい
【殿堂入りポイント】
ティッシュ感覚で取り出せる
「ふせん使いこなしのコツは、とにかく勿体がらずにザクザクと使うこと。このポップアップタイプなら、電話を受けながら片手でサッと取り出せるなど、ほぼティッシュ感覚の気軽さで使うことができます。結果、仕事の効率もアップするから使って間違いなし」
■今やはみ出しても消せるのが定番
パイロット
「フリクションライト」(各108円)
“こすって消せる”でお馴染み、フリクションシリーズの蛍光マーカー。ラインの引きすぎ、引き間違いを軸後端のラバーでこすることできれいに消せるので、ミスを恐れず書き込める。消し跡からの重ね筆記も可能。全12色
▲こすった摩擦熱でインクが透明化するので、紙面に色のこりしない。ちなみに-20℃に冷やすと色は復活する
【殿堂入りポイント】
蛍光マーカーは消えた方が便利
「発売から10年が経ち、『蛍光マーカーは消せた方が便利』という事実も広く定着してきた感があります。手持ちの資料を得意先にFAXする時も、すでに引いたラインを消してキレイにしてから送信できるなど、使っているといろんな局面で助かることが多いはず」
■今後10年の定番を目指した良く切れる“普通のハサミ”
コクヨ
「サクサ グルーレス刃」(486円)
特殊形状のハイブリッドアーチ刃により、紙や革ベルト、クレジットカードまで軽い切れ味でサクッと切れる。前モデルからハンドルのクッション構造を無くすことでより多く指が入るようになり、力をかけやすくなった。全5色
▲刃の内側の接する部分を最小限にした3Dグルーレス構造。ガムテープの粘着材が刃にベタつかず、切れ味が長続きする
【殿堂入りポイント】
この切れ味が今後の業界標準
「見た目はいたってシンプルでなんの特徴もないんですが、それでいて500円以下でこの切れ味は異常と思えるほど。おそらく、今後しばらくはこの切れ味が文房具業界における基準となるだろうと予測しています。安くて普通で、とにかく良く切れる日常用ハサミ」
■なめらか筆記のジェットストリームをビジネス仕様に
三菱鉛筆
「ジェットストリーム プライム 単色ボールペン」(2376円)
黒インクをヘビーユースするビジネスマンに最適な、単色ノックモデルの高級ジェットストリーム。真ちゅうとステンレスを組み合わせた上質感のあるボディは、ノック音の柔らかさにまでこだわっている。0.5mm、 0.7mmの2種、全5色
▲インクはお馴染みの低粘度油性ジェットストリームインク。さらさら、スルスルとした書き味が楽しめる
【殿堂入りポイント】
ビジネス油性ボールペンの最適解
「油性ボールペンに革命を起こしたとまで言われるなめらか筆記のジェットストリームを、ビジネスの現場でも使いやすいシンプルな金属軸に搭載。ペン先に適度な重量感を与えることで書きやすさもアップして、もはや『ペンはこれ一本でいい』と思えるほど
■ページが自由に差し替えられる進化型リングノート
LIHIT LAB.
「ツイストノート A5サイズ」(324円)
開閉自在のツイストリングで綴じられたリングノート。見開きページ両端の○印を持って斜め上下に引くとリングが開き、ページ差し替えが可能に。サイズはセミB5・A5のほか、 A7メモや単語帳までバリエーションが揃う。全10色
▲斜めに引けば簡単に開くが、それ以外はがっちり固定されるツイストリング。綴じるときは指でつまむだけ
【殿堂入りポイント】
いうことなしの最強リングノート
「360°折り返せるなど従来のリングノートのメリットはそのまま、ツイストリングで綴じ直し可能。ルーズリーフバインダーより軽量コンパクトで、愛用のリングノートと同じ穴数なら分解してページ流用もできるという使い勝手の良さ。まさに最強のノートです」
【識者の目_文房具ライター きだて たくさん】
ひと昔前まで、多くの人にとって文房具は「使えればそれでいい」程度の存在だった。ところが「この10年の間でその立ち位置が大きく変わってきた」と、文房具ライターのきだてたくさんは話す。
「大きなきっかけはリーマンショックです。不況でボールペンが会社支給されなくなり、自分で買う必要が出てきた。支給品なら使えればなんでもいいけれど、自腹ならイイものが欲しくなる。そこで文房具にこだわりだした、というわけです」
そしてこのタイミングで業界にも大きな動きがあったという。「これはまったくの偶然なんですが、ビジネスマンが自腹でいいペンを探し始めたのとほぼ同時期に、ボールペンの歴史を変えたといわれるなめらか油性インクの『ジェットストリーム』が発売されました。で、これが爆売れしたことで、文房具業界全体がやる気を出したんです」
ユーザーの興味と良い製品の登場が偶然にも噛み合った結果、文房具業界が大いに盛り上がったというわけだ。
「それ以来、文房具は10年前と比べて格段に進化しています。まだ古い文房具を使い続けている人は、今すぐ買い換えるべきです」
圧倒的な進化を遂げたという殿堂入り文房具の実力、ぜひ実際に試してみては?
・きだて たくさん
最新の機能系から雑貨・おもちゃ系まで、とにかく使い倒してレビュ ーする文房具ライター。昼間は都内文房具店の企画・広報室でノベルティ文具の企画制作などを行い、夜は文房具レビュー業と日夜ずっと文房具漬けの生活を送る
本記事の内容はGoodsPress2・3月合併号58-59ページに掲載されています
取材・文/望月恭吾 写真/江藤義典
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