レトロ可愛いスマートウォッチ「Fitbit Ionic」を試してみた
&GP / 2018年2月21日 18時0分
レトロ可愛いスマートウォッチ「Fitbit Ionic」を試してみた
フィットビット・ジャパンは2018年1月、スマートウォッチ「Fitbit Ionic(フィットビット・アイオニック)」を国内向けに発売しました。同機のOSは同社独自の「Fitbit OS」を採用。どこかレトロな趣のあるデザインを含め、オリジナリティに魅力を感じる製品です。
■スクエアなデザインに希少価値
スマートウォッチ市場の主流であるApple Watchのディスプレイは、スクエア型ですが、四隅が丸みを帯びています。また、最近バリエーションが増えてきたAndroid Wearでは、ラウンド型のディスプレイが主流になりました。
一方のFitbit Ionicはスクエア型の角張ったディスプレイを採用。これだけでも、個性が光る存在です。
▲「スレートブルー&バーントオレンジ」「チャコール&グラファイトグレー」「ブルーグレー&シルバー」の3色展開
ディスプレイはカラーで、表面には対傷性のあるコーニング社製 Gorilla Glass 3を採用。輝度は最大1000 nitsとなり、設定から「自動」「暗い」「標準」「最大」の4モードに調整できます。
▲筆者は「スレートブルー&バーントオレンジ」のデザインが気に入った。「レトロで懐かし」「ダサいけど可愛い」などいろんな表現ができる。ファッションに合わせれば、手元のアクセントとして活躍しそうだ
ケースは表裏ともにメタルで、バンド部分は樹脂製となります。水深50mの耐水性能を備え、水泳の計測も可能ですし、汗で汚れたときに水洗いができるのも嬉しいところ。
▲背面には、心拍センサーなどを搭載
▲充電は専用のケーブルで行う。先端がマグネット式になっており、ケース背面の端子に接続する
ケース側面には、左側面にひとつ、右側面にふたつの物理ボタンを搭載。左側がホームボタンのような役割を担い、押すと元の画面に戻ります。長押しするとFitbit Pay(国内未対応)機能が表示されます。
▲左側面にはボタンがひとつ
▲右側面にはボタンがふたつ
右側面(上)のボタンは、1回押すと当日の記録が確認できます。なお、長押しすると音楽プレーヤーが起動。一方、右側面(下)のボタンからは、「エクササイズ」アプリをクイック起動できました。長押しすると、筆者の場合、カレンダーの通知の一覧が表示されました。
ちなみに、ケースに備わったボタンのほかにも、ディスプレイを直接タッチしても操作できます。この点は一般的なスマートウォッチと同様です。
▲バックルは、シンプルな尾錠タイプ。先端に付いた金具を穴にはめ込み、余った部分を動かないように固定できる工夫もある。金具部の表面にはフィットビットのアイコンが記されている
バンド部分は樹脂製。外から見える面には細かい模様が彫られていて、樹脂ゆえのチープさは感じません。厚みや硬さを含め重厚感のバランスも良く、着け心地は非常に快適でした。一方、肌に触れる面は滑らかな表面になっているので、手触りはよいですが、汗をかいたときには蒸れそうです。
▲バンド付け根のボタンを押しこむとケースに着脱できる
バンドの種類は「スポーツ」「レザー」「クラシック」と3つあるので、好みのものを追加購入して付け替えられます。なお、今回レビューしているのは「クラシック」タイプのバンドとなります。
■初期設定の長さは普通~やや長め
さて、Fitbit Ionicの初期設定には、「Fitbit」アプリを使います。今回はiPhone Xとペアリングしたので、iOS版のアプリを用いました。スマホの「Bluetooth」の設定からは行えませんので、注意してくださいね。
▲スマホに「Fitbit」アプリをインストールして、ペアリングを行おう
まず、スマホで「Fitbit」アプリを起動し、メールアドレスでアカウント登録を行います。その後、ペアリングするデバイスを選択。数あるFitbit製品のなかから「Ionic」を選び、手順を進めます。身長や体重、性別、生年月日などの情報を入力し、アカウントのニックネームを登録。
利用規約に同意したら、ようやくペアリングへ。必要な4桁のコードがIonicの画面に表示されるので、これを入力。「Bluetoothペアリングの要求」という画面が表示されたら「ペアリング」をタップします。
▲画面に表示された認証コードをスマホに入力しよう
続いてWi-Fiの設定を行うと、初期設定が始まり、スマホでは機能の解説画面に。その後、通知の設定をカスタマイズし、位置情報の利用を許可すればペアリング完了となります。
なお、ペアリング設定中は、スマホを近くに置いておく必要があるので、時間に余裕があるときに行いましょう。
■タッチ操作の反応は非常に軽やか
基本となるホーム画面には、日付・時刻と歩数や消費カロリーの目標達成値を示すウィジェットが表示されています。ディスプレイを左右にスワイプすると、下記のようなアプリ一覧や簡易設定画面に切り替わります。
▲ホーム画面(〇★〇〇〇)。ここが基本となる。右から左へスワイプすると下記画面へ遷移
▲アプリの一覧(〇〇★〇〇)。「エクササイズ」や「Coarch」はここに
▲アプリの一覧(〇〇〇★〇)。「タイマー」や「アラーム」は意外と便利
▲アプリの一覧(〇〇〇〇★)。「設定」から画面の明るさなどをカスタマイズできる
▲簡易設定画面(★〇〇〇〇)。ホーム画面を左から右へスワイプすると現れる。画面起動と通知の設定を変更可能。バッテリー残量も確認できる
画面は見やすく、タッチ操作の反応も良好。UIもシンプルで分かりやすいので、スマートウォッチを始めて触る人でもさほど苦労せずに使いこなせるでしょう。
■アクティブ派は「エクササイズ」と「Coach」を活用しよう
フィットネスの測定に活用したい場合には、「エクササイズ」と「Coach」アプリを使いましょう。
エクササイズを起動した場合、「ランニング」「自転車」「水泳」「トレッドミル」「ウェイトリフティング」「インターバルタイマー」「ワークアウト」の7種目を選択可能。
▲「エクササイズ」の種目選択画面。左上の設定アイコンから詳細なカスタマイズができる。例えばランニング中の画面表示の並びを変えたり、「Auto-Pause」や「Run Detect」のオン・オフを切り替えたり
今回はランニングを検証。ランニング中には、大きな文字で数値を確認できます。左右にスワイプすると、中央の数値の項目が切り替わる仕組みです。文字盤が大きいので、走りながらでも確認しやすく感じました。
▲心拍数などをリアルタイムにチェック可能
一方、「Coarch」アプリでは、一連のワークアウトが連続して表示されます。まず「10-Minute Abs」「7-Minute Workout」「Treasure Chest(15分)」の3つのプログラムを選択。プログラムを開始すると、まず下記画面のような映像で、種目が解説されます。
その後、カウントダウンタイマーが起動するので、映像で解説された種目を行っていきましょう。休憩時間も兼ねているので、これを見ながら数秒間、ちょっと一息。
▲「Coach」アプリのイメージ
トレーニングのプログラムを終了させると、平均心拍数や消費カロリーなどのサマリーが表示されました。コレ、結構きついですよ。
* * *
Amazon.co.jpでの販売価格は、3万2724円(税込)。もちろん、機能の豊富さでいえばApple WatchやAndroid Wearの方が上ですが、シンプルなUIとちょっとレトロなデザインには、Fitbit独自の魅力がありました。
なお、Ionicには、今回レビューした機能のほかにも、睡眠計測を行ったり、Wi-Fi接続が可能なパソコンから音楽データを移行してIonic本体に保存したり、さまざまな機能が備わっています。気になる人は公式サイトでチェックしてみてください。
>> Fitbit Ionic
(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。
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