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2018上半期 注目製品ホンネレビュー[4Kテレビ編]

&GP / 2018年6月26日 20時0分

2018上半期 注目製品ホンネレビュー[4Kテレビ編]

2018上半期 注目製品ホンネレビュー[4Kテレビ編]

2018年末には、BS/110度CSデジタル放送において、4K放送がいよいよスタートする。すでに4Kコンテンツはブルーレイソフトや動画配信サービスで鑑賞できるものの、日常的に見る放送波が4K化するインパクトは大きい。本気で買い替えを検討し始める人も増えるだろう。そんなタイミングを考慮し、大手ブランドの最新モデルとともに、昨年大きな話題を集めた格安タイプの4Kテレビをチェック! それぞれの注目株を実際に視聴してみた。

<満足感が高い上位4K液晶モデル>

■高水準な画質と音質を備え、4Kコンテンツを満喫できる

LGエレクトロニクス
「4K液晶テレビSK8500Pシリーズ」
(65V型 実勢価格:27万円前後/55V型 実勢価格:20万円前後/49V型 実勢価格:16万8000円前後)

LGにおける4K液晶テレビのトップエンド機。直下型バックライトと独の“TruNanoR Display”により、液晶として最高画質を追求した。

●チューナー:地上×2 /BS・110度CS×2
●スピーカー出力:合計40W(フルレンジ×2=20W /ウーファー×2=20W)
●主な端子:HDMI×4 /USB×3 /光デジタル音声出力×1
●サイズ:W109.6×H70.7×D24.8cm(スタンド含む/49V型の場合)

▲4K/HDRの規格 “Dolby Vision” に準拠。対応の映像を表示すると、眩ゆい明部と漆黒の暗部を描き切る

地上デジタルの2K(フルHD)放送を見て感じたのは、画面全体の色のバランスの良さと、人肌の自然さ。いずれも液晶としては上位レベルと言えよう。また、4K/HDR映像を収録するUltra HD Blu-ray版の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を表示すると、黒の沈み込みと発色のクリアさは水準以上だ。

もうひとつ作品を鑑賞していて気づいたのが、音の素晴らしさ。スター・ウォーズシリーズのオープニングで流れるメインテーマの音の広がりや、宇宙空間を飛び交う移動感を、立体音響規 “DolbyAtmos” に準拠するサウンドシステムが再現。総合力は液晶テレビの最上級だ。

▲背面には、メタルの質感が豊かなパネルを採用。デザインへのこだわりが “見えないところ”まで徹底されている

▲各種検索に重宝する、音声操作対応のマジックリモコン。画面上のカ ーソルを直感的に操作できるのも美点だ

■高画質エンジンが見せる液晶を超越した映像美

ソニー
「ブラビア X9000Fシリーズ」(65V型 実勢価格:39万5000円前後/55V型 実勢価格:26万7000円前後/49V型 実勢価格:20万3000円前後)

液晶テレビとしての高画質化をとことん突き詰めた最新モデル。同社の有機ELテレビと同様に高画質エンジン「X1 Extreme」や、直下型バックライトを搭載。スマートスピーカーでお馴染みのGoogleアシスタントにも対応予定だ。

●チューナー:地上×2 /BS・110度CS×2
●スピーカー出力:合計20W(フルレンジ×2)
●主な端子:HDMI×4 /USB×3 /光デジタル音声出力×1
●サイズ:W109.3×H69.4×D26.8cm (スタンド含む/49V型の場合)

■低反射パネルとAI機能で使いやすさは◎

シャープ
「アクオス AJ1シリーズ」(60V型 実勢価格:20万8000円前後/55V型 実勢価格:15万円/前後50V型 実勢価格:13万8000円前後/45V型 実勢価格:11万1000円前後/40V型 実勢価格:9万8000円前後)

日本の家庭に合ったテレビとして、映り込みの少ない“低反射パネル”を採用。“FRONT OPEN SOUND SYSTEM” が高音質を響かせる。お勧め番組などを知らせる同社 “COCORO VISION” にも対応するなど多機能な1台だ。

●チューナー:地上×3 /BS・110度CS×3
●スピーカー出力:合計20W(フルレンジ×2)
●主な端子:HDMI×4 /USB× 2 /光デジタル音声出力×1
●サイズ:W112.6×H71.9×D27.1cm(スタンド含む/50V型の場合)

 

<4K/HDR対応の格安4K液晶モデル>

■映像の評価が厳しいものの音声面はやや改善済み

ドン・キホーテ
「ULTRA HD TV 4K液晶テレビ 第4弾モデル」(60V型 9万6984円╱55V型 6万9984円╱50V型 5万9184円)

格安4Kとして一世を風靡した“ドンキ4K”の第4弾。新たに3サイズ展開となり、選択肢の幅が広がった。最新の映像規格“4K/HDR”にも準拠する。

●チューナー:地上×1 /BS・110度CS×1
●スピーカー出力:合計16W
●主な端子:HDMI×3 /USB×1(録画専用)/光デジタル音声出力×1
●サイズ:W112.5×H70.5×D24.4cm(スタンド含む/50V型の場合)

▲落ち着きのある光沢を静かにたたえるスタンド。サイズが小さくて存在感を主張せず、視聴する際の邪魔にならない

映像を見たところ、東芝映像ソリューションのボードを引き続き採用しているようだ。地デジを表示してみると、人肌はオレンジ色に見えるほど色がキツめで、白が不自然に赤く眩しく光る印象。映像モードの初期値がやや極端で、自分でカスタマイズする必要がある。視野角も厳しく30度ずれるだけで色が抜ける。

Ultra HD Blu-ray版の『スター・ウォ ーズ/最後のジェダイ』では、暗い部分が潰れてしまうなど、国内主要メーカーの高価格帯モデルとは同列に評価できない。“格安4K相応”だと覚悟して買うべき。ただ、スピーカー出力は従来のドンキ4Kと比べると音がこもらず、声の聞こえ具合は問題ない。

▲シンプルな機構で簡単に取り付け可能なスタンドを、両サイドに採用。“こもらない音”は下部のスピーカーから出力する

▲同梱するリモコンは、お馴染みのボタンが整然と並ぶ至ってシンプルなデザイン。テレビの各種操作を迷わずに行える

■低価格でありながら求められる機能を網羅

ノジマ
「ELSONIC 4K対応 外付けHDD録画対応液晶テレビ ECC-TU49R3」
(55V型:6万9984円/49V型:5万2704円)

家電量販店ノジマが、3月より発売している日本製エンジン搭載の4K液晶テレビ。HDR入力対応、LED直下型バックライト、ゲームモード対応、裏録対応「Wチューナ ー」と格安ながらワンランク上の高画質・高機能モデルだ。

●チューナー:地上×1 /BS・110度CS×1
●スピーカー出力:合計20W
●主な端子:HDMI×3 /USB×1(録画専用)/光デジタル音声出力×1
● サイズ:W110.5×H70.2×D19.6cm(スタンド含む/49V型の場合)

■広視野角で見やすいIPS液晶パネル搭載機

グリーンハウス
「4K/HDR対応液晶テレビGH-TVシリーズ」(49V型 5万3784円)

ゲオショップで販売される、 49V型の4K/HDR対応格安液晶テレビ。日本製ボード搭載に加え、IPS液晶パネル搭載で視野角をカバー。裏録対応の2チューナーを搭載し、 HDR信号にも対応。画質と性能を追求した注目モデルだ。

●チューナー:地上×2 /BS・110度CS×2
●スピーカー出力:合計20W
●主な端子:HDMI×3 /USB×1(録画専用)/光デジタル音声出力×1
●サイズ:W110.5×H69.5×D29cm(スタンド含む/49V型の場合)

 

<一度経験したら病み付きになる!肩元から大音量が聴ける肩置きスピーカー3選>

4Kテレビの視聴とともにチェックしたのが、話題のウエアラブルスピーカーだ。テレビなどの音声を無線転送し、肩元のスピーカーから出力する仕組み。現在、ソニーをはじめとする3ブランドがラインナップ。それぞれの違いをチェックする。

■音に包み込まれる豊かなサウンド体験を実感

ソニー
「ウェアラブルネックスピーカーSRS-WS1」(実勢価格:2万6800円前後)

首元のスピーカーから顔に向けて自然と音が広がる。サウンドに包まれるような広がりは、今回試した中ではトップ。左右それぞれに搭載されたパッシブラジエーターで、首元にズンズンと振動が響く(3段階で調整可能)のも、映像体験をよりリッチにしてくれる。映画やゲームといった“映像モノ”中心のコンテンツにお勧めだ。

▲人気TV番組『アメトーク』で一躍脚光を浴びた、元祖ウェアラブルネックスピーカー。専用送信機でテレビの音声を転送する仕組み

■スマホを使った通話や音楽鑑賞をサポート

BOSE
「SoundWear Companion speaker」(実勢価格:3万4500円前後)

スマホから音楽を流してみると、首元のやや後方で音楽が流れる感覚は不思議だ。サウンドの透明感はもう一歩だが、BOSEらしい豊かな重低音でリズムが伝わる。独自マイクで通話に対応し、音声アシスタントも呼び出せる点は、スマホの周辺機器と考えれば◎。身に付けたまま音楽や通話を楽しみたい人に向く。

▲スマホとBluetoohで接続するのがメインの使い方。滑らかな肌触りのカバーはファスナーを開閉して着脱できる。カラーはシックなブラック

■小さいボディで使い勝手は良さも抜群

JBL
「SOUNDER BTA」(実勢価格:2万6800円前後)

すっきりとした見た目のコンパクトな本機は、首元にピッタリとフィット。まずはスマホから音楽を流すと、音楽鑑賞用として申し分ないほどサウンドはクリアだ。小音量向きの低音重視ではなく、一定ボリュームで聴く人向けと言えよう。テレビの音声では人の声がハッキリと聞こえるし、 “二刀流”で使い倒せる点で満足度は高い。

▲単体でスマホとBluetoothで接続でき、Bluetoo th送信機との組み合わせでテレビの音声出力にも対応。汎用性の高さや音質の良さを兼ね備える。

 

本記事の内容はGoodsPress7月号42-43ページに掲載されています

(取材・文/折原一也 写真/園田昭彦)

折原一也/AVライター

 

デジタルAV機器などのレビュー記事を雑誌やWebメディアで執筆。映像や音響に関する最新の規格にも詳しい。自宅の4Kテレビで好きなサッカーやドラマを堪能する趣味人。

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