[Gear Maniax #084] ギア感満点!変形合体ギミックが男心をくすぐるLEDランタン
&GP / 2018年6月30日 21時0分
[Gear Maniax #084] ギア感満点!変形合体ギミックが男心をくすぐるLEDランタン
月面着陸船のようなデザインのアイテムが入荷しました。Princeton Tec(プリンストンテック)の 「HELIX BACKCOUNTRY」。LEDランタンです。
ランタンはほとんどGENTOSで揃う気がするこのご時世、何故高額な海外ブランドを…? という気もしますが、こやつなかなか憎めない、使い勝手の良いライトになっています。
まずはその形状。
正座をしてうずくまっている状態では、W96×D96×H69mmと非常にコンパクト。
ここからシェードが伸び、足が伸び、こうして宇宙船のような姿に成長します。どの段階でも、ランタンとして使用可能。
シェードは内部で本体とかみ合っているので、やや斜めに歪めるように、あるいははがすようにロックを外す必要があります。固定するときも、斜めにひねるような動きが必要で、まっすぐ上から押してもロックがかかり難くなっています。
このシェードはシリコンゴムでできていて柔らかく、拡散ぶりが素晴らしい。実によくできていて、卓上に置いても眩しくありません。特にコンパクトな状態ではストレスフリーに使用できました。
さらにこのシェードは蓄光素材になっており、急な停電や電池切れでも場所を見失わないため重宝するかと思います。結構強力に蓄光します。
シェードは外すこともできます。本体とは別パーツで、3方向の爪で本体を挟んでいるだけなので、外した状態でも点灯可能。
そして外した状態のメインLEDはびっくりするくらい常識的な配光。コリメーター式の特徴である、高めの集光性と薄く広い周辺光。主機能がランタンと考えれば、十分以上の照射性能です。褒めちぎっているようですが、基礎的な設計の良さをひしひしと感じます。
光の色はニュートラルホワイトというかウォームホワイトというか。実測3600Kほど、ちょうどキセノンフラッシュライトと同程度の色温度ですね。なかなか良い色合いでした。またCRIは85弱。こちらも悪くはありません。
このランタンには赤色光も搭載されていますが、さすがにそちらはリフレクタもレンズもなく、集光されません。まあ、用途的にも妥当ではないかと思います。
シェードの上部にはDカンを備えていて、カラビナなどで懸下する時には便利です。ランタンとしての基本性能に抜かりはありません。
また逆に、4本の脚はすべて先端がフック形状になっていて、パラコードを通せます。上下どちらでもつり下げられます。2点以上で保持することもあり、斜めのロープに対してずり落ちないように引っ掛けることも難しくありません。
これだけでも十分多機能感があるのですが、この足は比較的しっかりしているので、
このように抱きついて自重を支えられます。フェイスハガーかよ…。基本的に宇宙感溢れる方向性。
そしてもう一つ、モールシステムに対し謎のフィット力を発揮します。
落ちる心配がない程度にはがっつりとホールド。これ結構良いですね。バッグから出し入れせずそのまま照明になりますし、ブラブラして邪魔になることもありません。
外観がユニークなHELIX BACKCOUNTRYですが、操作方法もユニーク。
本体側面のSWIPEの文字を左右になぞることで、メインLEDと赤色LEDを使い分けられます。向かって右にスワイプするとニュートラルホワイト、左にスワイプすると赤色で点灯。すぐにもう一度同じ動作を繰り返すと、それぞれLOWモードに移行できます。さらに同じ動作の繰り返しでビーコン。ベースキャンプのインジケーターにでも使うのかな? タクティカルではない、スローストロボのような点滅です。
HIGHで点灯中にセンサー部分を長押しすると、ほぼ無段階で調光できます。押している間、明るくなったり暗くなったりするので、好きな明るさの時に指を離すだけ。
赤色は十分に明るく、また眩しいことはないので天体観察などにも使用できるのではないかと思います。
パワーソースによって2種類のバリエーションがあります。ひとつはここまでの写真でご紹介してきたノーマル(乾電池タイプ)の「HELIX BACKCOUNTRY」。単四電池3本を使用します。軽くて入手性の良い電池です。ミニマムなラジオなどとも相性が良く、ゆるいキャンプなどでは最適ではないでしょうか。
もう一つは「HELIX BACKCOUNTRY RECHARGABLE」。品名通り、マイクロUSBケーブルによる充電が可能。本体底部にゴムキャップがあるので、強めに引っ張るとポートが出現します。
単純な性質だけを考えれば乾電池タイプの方が魅力的ですが、昨今はモバイルバッテリーを持ち歩く人も多いので、それを考慮に入れる場合は充電タイプも捨て難い。写真のように、充電しながらも点灯できます。充電しながらの点灯は内部バッテリーに負荷がかかるためお勧めはしませんが、急場を凌げるのは頼もしい。また、明るさも150lm程度ですので、それほど大きな負荷ということもないでしょう。ただ、明るさが抑えられてしまうのと、充電中の操作は受け付けません。
何よりユニークなデザインが格好いい。あるいは可愛い。なかなか他で見かけないデザインです。変形合体ギミックを備え、基本性能がしっかりしたコンパクトなランタン。悪くないですよ、これ! お安くはありませんが、不当に高い感じもしません。ギア好きならちょっと所有しておきたいライトです。(アカリセンター価格:「HELIX BACKCOUNTRY」5508円、「HELIX BACKCOUNTRY RECHARGABLE」6804円)
>> 連載[Gear Maniax]
(文・写真/アカリセンター・HATTA)
通販サイト・アカリセンターで懐中電灯の専門販売員をしておりますHATTAと申します。世界中の懐中電灯やギア物をお客様に紹介しております。ブログも絶賛更新中!
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