[電気ケトル編]ドリップで重要な“湯温”を管理し適温で抽出する【珈琲道具極道】
&GP / 2018年7月1日 23時0分
[電気ケトル編]ドリップで重要な“湯温”を管理し適温で抽出する【珈琲道具極道】
コーヒーはもはや日常に欠かせない飲みもの。コンビニやカフェ、コーヒースタンドなどさまざまな場所で飲まれているが、実はコーヒーがもっとも飲用されているのは家庭だ。GoodsPress4月号から始まった連載企画【珈琲道具極道(こーひーどうぐきわめみち)】より、新しいモデルを中心に、自宅でコーヒーを極めるための道具を紹介。シンプルながら常に改良され進化しているプロダクツに、コーヒーの奥深さを感じられるはずだ。
▼定評のある「V60 ヴォーノ」ケトルの形状を継承し、思いのままの抽出を実現
HARIO
「V60温度調整付きパワーケトル・ヴォーノ」(2万1600円)
デザイン:4 注ぎやすさ:5 機能:5
世界中のバリスタに愛用されているケトルの形状を継承。湯温は60~96℃まで1℃単位で設定できる。湯を沸かし終えてからでもドリップの準備を行える、“加熱後15分間の保温”はかゆいところに手が届く機能。空焚き防止機能も搭載している。
サイズ:W300×H185×D190mm 重量:1.3kg(個箱含む)実用容量:800㎖
▲操作ボタンは押しやすく、画面表示は見やすい。設定した温度にするモードのほか、“沸騰モード”も搭載する
【CHECK!】
ペーパーにセットしたコーヒー粉の中心まで届く、細くて長い注ぎ口と持ちやすいハンドル形状により、安定感のあるドリップを実現する。
▼多彩な機能と見やすいインターフェイス、注ぎやすい重心バランスを兼ね備える
OXO
「ドリップケトル温度調整&タイマー機能付」(2万1600円)
デザイン:5 注ぎやすさ:4 機能:5
ツヤ消しのステンレスボディは、どことなくノスタルジックなイメージながら、多彩な機能を満載。湯温は40~100℃まで1℃単位で設定でき、設定温度に到達した後は自動で30分の保温モードに切り替わる。抽出時間計測に便利なカウントアップタイマー機能も装備。
サイズ:W287×H207×D230mm 重量:約1.1kg 実用容量:1000㎖
▲シンプルなインターフェイスと、視認性の高いLEDディスプレイにより、湯温設定をはじめ操作性は抜群!
【CHECK!】
握りやすいグリップに、ちょうどいい重心バランス、注湯速度を調整しやすいグースネックと先細りの注ぎ口で、思いのままに湯を操れる。
▼100℃まで1℃単位で温度設定が可能で最長1時間まで設定湯温をキープ!
bonaVITA
「1リットルグースネック電気湯沸(1℃単位設定)ケトル日本仕様」(2万304円)
デザイン:4 注ぎやすさ:5 機能:5
サードウェーブコーヒー発祥の地、アメリカ・シアトル生まれ。温度調整は60~100℃まで1℃単位で設定可能で、「hold」ボタンを押すと設定した温度のまま最大1時間保温できる。1ℓの大容量と、 1000Wのハイパワーを誇る。
サイズ:W:280×H:190×D:190mm(梱包箱含む)重量:1.35kg(梱包箱含む)
実用容量:1000㎖
▲6種類(60、80、85、88、 96、98℃)の湯温がプリセットされているほか、カウントアップタイマー機能が付く
【CHECK!】
狙ったところに湯を注げる、絶妙な角度の細口グースネックとグリップ力の高いハンドルを採用する。ステンレス製の本体の重みも絶妙だ。
▼落ち着いたデザインの見た目とは裏腹に1200Wのハイパワーでスピード沸騰
デバイスタイル
「グースネック式電気ケトル KA-800C」(市場参考価格:8100円)
デザイン:4 注ぎやすさ:5 機能:3
ホワイトカラーのステンレスボディに、木目調のハンドルや電源ベースを取り入れた、個性的なデザイン。1200Wとハイパワーで、800㎖満水時でも4~4分30秒程度で沸騰させられる。温度調整機能がない分、コストパフォーマンスに優れる。
サイズ:W135×H250×D255mm 重量:約0.72kg 実用容量:800㎖
▲蓋のつまみ上部にアナログ式の温度計を装備。湯が適温になるのを確認できる
【CHECK!】
グースネックのノズルと、楕円形状の注ぎ口により、傾け方次第で湯量を太くも細くもコントロールできる。ハンドルはクローズドタイプ。
■ドリップの3工程を1台で解決
昔から存在する電気ケトルだが、バルミューダの「バルミューダ ザ・ポット」の登場以来、ハンドドリップに適したネック(ノズル)を持つ電気ケトルが増加。加えて、ここ数年、湯温調整可能なモデルのラインナップが充実してきた。
通常ドリップする時は、①ケトルで湯を沸かし、②ドリップポットに移し替え、③温度計で湯温を測り、適温になったら注ぐという3工程を踏む。これが1台で完結するのは、大きなアドバンテージだ。
いずれも使いやすく便利。機種ごとに容量や設定温度、ネック形状、沸騰時間が異なり、それぞれ空焚き防止や保温、オートオフなど特徴的な機能を備える。その分、通常のドリップポットや温度調整機能なしの電気ケトルに比べ高価だが、ドリップタイムはより快適に! 特に活躍するのが、朝、時間のない中でドリップをする時。豆を挽きペーパーをセットする間に適温の湯ができるから、タイムロスなく淹れられるのだ。
ドリップポットに湯を移し替えて淹れる派も、適温になるまで待つ時間が減る(移し替える時に湯が冷める温度も計算しなければならないが)から重宝すること間違いなし。
<電気ケトルの優先順位>
優先順位:★★
湯沸かし用ケトルとドリップポット、温度計が1台に集約されていることを考えれば便利なことは間違いない。ただし、ドリップポットにこだわる場合は温度調整機能のない電気ケトルでも十分 。自分のドリップスタイルに応じて購入したい。
本記事の内容はGoodsPress7月号134-135ページに掲載されています
(構成・文/八雲三十九 写真/sono(been))
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