【趣味のためのクルマ選び】荒れた道も苦にしないVWゴルフ オールトラック
&GP / 2015年10月21日 18時0分
【趣味のためのクルマ選び】荒れた道も苦にしないVWゴルフ オールトラック
スイマセン、いきなり私事で恐縮ですが、「新しいカメラカー(=機材運搬車)が欲しいなぁ」と思い始めてからこっち、取材するクルマのラゲッジスペースが気になって仕方ありません。
もしかしたら、趣味など目的は違えど、同じような視点でクルマを探している方がいらっしゃるかもしれないので、ここで私のカメラカー選びの条件を簡単に述べますと…
1)5人乗れてロケ用機材が積める
2)ロケハンに重宝する手頃なサイズ
3)できれば4WDモデルがいい
お値段なども合理的に考えると、中古のスバル「レガシィ ツーリングワゴン」が鉄板なのですが、そこはクルマ好きゆえ、もうちょっとだけジタバタと(!?)こだわってみたい…。
そんな折、フォルクスワーゲンの「ゴルフ オールトラック」をドライブする機会を得ました。「ゴルフ ヴァリアント」ことゴルフのステーションワゴンの車高を上げ、4WDシステムを与えたモデルです。
ベーシックグレードのTSI 4モーションは347万円。これは、ヴァリアントの上級グレード、TSIハイライン(348万7000円)と同等の価格です!
バイキセノンヘッドランプやレーンキープアシスト機能などを加えたアップグレードパッケージは367万円。ちなみに、レザー内装のオプション(29万1600円)は、こちらでしか選べません。
輸入車の4WDワゴンながら、スバル「レヴォーグ」の2リッターモデル(348万8000円〜)と“戦える”価格が付けられたゴルフ オールトラック。同グループのプレミアムブランド、アウディ「A4アバント 2.0TFSIクワトロ」(583万円)と比較すると、フォルクスワーゲンジャパン、相当頑張ってるんじゃないでしょうか!
■大容量のカメラ機材も難なく荷室に収まる!
ゴルフ オールトラックは、なかなか男前なクルマです。キリッと高くなった車高。前後左右に装着されたアンダーガード(風)パーツが目を引きます。ホイールアーチの樹脂製ガードも男らしい。スバルのコンパクトSUV「XV」もそうですが、ワゴンやハッチバックの車高を上げてオフロードスパイスを利かせると、なぜこんなにも魅力がアップするのでしょう?
さっそく、オープナーになっているリアの“VWマーク”を押してラゲッジルームを確認してみました。ハッチは手動。バックドアの内張りの一部に手が掛けられるようになっていて、ハンドルなどは別段、設けられていません。シンプルで実用的です。
容量605リッター(VDA法)の荷室は、奥行き105cm、最大幅125cm、地上からの高さは63cm(いずれも実寸)。カメラバッグ、3段の脚立、ライトスタンドバッグ(長さ120cm)、三脚、レフ板セット、ふたつの大型ストロボ、そして、メイクさんのバッグ(を模したトラベルケース)を積むのに、ちょうどいいサイズです。
荷室の床面を引き上げたら、アレ!? オールトラックって、スペアタイヤを積んでいないんですね。オフロード走行でタイヤのサイドウォールをザックリやって、エアが抜けて…といった状況は想定していないようです。
その代わり、荷室の横壁にパンク修理キットを装備。ジャッキ類も載せているので、心配な人は、別途スペアタイヤを購入すればいいわけです。スペアタイヤがないおかげで、床下には深さ20cmの広いスペースが。カメラバッグをココに“隠す”ことも可能です。
「ドイツ車の割によく考えられていて…」と、フォルクスワーゲンジャパンの人が笑いながらいっていたとおり、ラゲッジカバー、ネットパーティションも床下に収納できます(いずれも標準装備)。
リアシートは6:4の分割可倒式。背もたれのボタンのほか、荷室にあるレバーを引いても倒すことができ、前後170cmほどの広大なスペースが出現します。倒したシートの背面にネットパーティションを装着し直して、前席とスペースを区切れるのも便利で面白いところ。大型犬とお出かけ、なんて時には便利でしょうね。
おまけに、リアシート中央にスキーなどの長尺物を通せる穴も設けられていて、ホント、隙のないワゴンに仕上がっています。
ゴルフ オールトラックは、最低地上高をゴルフ ヴァリアント比25mmアップの165mmにしています。スバルのレヴォーグは130mmですから、ラフロードを行く際の安心感の高さが違います。
さらに心強いのが、オールトラックの名のとおり、“ハルデックスユニット”を用いた4輪駆動システムを採用していること。レスポンスのよい電子制御多板クラッチを内包した装置で、状況に応じてリアタイヤに駆動力を配分します。
車重は、ヴァリアントより200kg以上重い1540kg。そのため、エンジンは排気量の大きい1.8リッター直列4気筒ターボ(180馬力/28.6kg-m)を積んでいます。ギヤボックスは、フォルクスワーゲン自慢のデュアルクラッチ式6段AT=DSG。乾式仕様のヴァリアントとは異なり、パーツへの衝撃を抑える湿式クラッチを使っているのが、いかにも4駆モデルらしいポイントです。
いざ、ステアリングホイールを握って走り始めてみます。
オールトラックは、“ドライビングプロファイル機能”を使って、ハンドルの重さ、エンジンやシフトの特性、サスペンションの硬さなどを変えられます。選択肢は、ノーマル、スポーツ、エコ、カスタム、オフロードの5種類。
今回はオンロードでの試乗がメインだったので、前3種類を中心に試しました。モードに応じて、足まわりが引き締まったり柔らかくなったりはするのですが、地上高を上げた影響か、時に路面からの突き上げを感じる場面も。
ただ、それは職業的なあら探しの範疇で、一般的にはノーマルのまま、市街地も高速道路も不満なくこなせます。オールトラックのドライブフィールは、路面から伝わってくるインフォーメーションが豊かで、走りも力強い。“運転している感”がしっかりあります。
スタイリッシュで実用的。ゴルフ オールトラックは、カメラカーとして理想的なクルマといえそうです。唯一引っかかったのが、車載コンピュータが示す燃費が、10km/リッター前後だったこと。「燃料代は経費として請求できるからいい」…とはいきませんよねぇ。カタログ燃費は14.9km/リッターですから、丁寧な運転を心掛ければ、もう少し燃費は良かったはず。反省。
<SPECIFICATIONS>
☆TSI 4モーション アップグレードパッケージ
ボディサイズ:L4585×W1800×H1510mm
車重:1510kg
駆動方式:4WD
エンジン:1798cc 直列4気筒DOHC16バルブ ターボ
トランスミッション:6速AT(デュアルクラッチ式)
最高出力:180馬力/1500〜6200回転
最大トルク:28.6kg-m/1350〜4500回転
価格:367万円
(文&写真/ダン・アオキ)
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