相場上昇中!300万円以下で買える昔憧れた「程度良」なクルマ5選
&GP / 2018年8月9日 20時0分
相場上昇中!300万円以下で買える昔憧れた「程度良」なクルマ5選
いま、1980年代後半~’90年代の中古車相場に異変が起きています。
数年前までは100万円以下でも見つけられたクルマの相場が軒並み上昇。主な原因は、中古車の流通量が極端に減ったこと。そして、それにともない程度のいい中古車が激減していることが原因です。
まだなんとか手に入れられる価格帯ですが、このままの状況が続くと「気づいたら手が届かなくなっていた…」ということになりかねません。
そこで、8月3日~5日に千葉県の幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2018」の会場で、頑張ればまだ手に入る“20代の頃に憧れた名車”を探してみました。
■月々2万5000円ならヘリテージカーライフを楽しめるかも!?
オートモビルカウンシルは2016年にスタートしたヘリテージカーのイベントです。マニアの間で有名なショップが、自分たちの扱うヘリテージカーを展示。展示されているモデルにはプライスボードが掲げられ、気に入ったクルマがあればその場で商談できるのが特徴です。
今回は会場で車両価格300万円以下のクルマを探してみました。この価格だと頭金を100万円用意できれば60回払いなら毎月約2万5000円、ボーナス月は約8万8000円の返済。頭金を入れなくても毎月約3万5000円、ボーナス月は約14万円の返済で購入できます(金利は銀行のマイカーローン、約1.8%で算出)。
■プジョー106
テンロクのホットハッチとして一世を風靡したプジョー106。中でもこの106ラリーは、競技向けグレードになります。搭載されるエンジンは1.3L。エアコンレスのハードなモデルで、文字通りラリー競技で使用された個体が多いので、程度のいいものを探すのはかなり困難かもしれません。
テンロクのXSi(前期型)やS16(後期型)なら、まだ全国で25台ほどの中古車が流通しており、150万円以下のものも見つけやすくなっています。ただしこの時代のプジョーは人気が高まっているので、今後さらなる価格上昇は避けられないかもしれません。
プジョー106ラリー/1995年式/198万円
>> 原工房
■フォルクスワーゲンゴルフII
1980年代後半から’90年代前半のクルマは、新車で販売されていた頃を知っている人たちからするとイマイチピンとこないかもしれませんが、デビューから30年近くが経ち、いわゆるクラシックカーの部類に入ってきています。個体の絶対数が減っているのはもちろん、パーツの入手が困難になってきているため、良好な状態で維持するのも難しくなってきました。
そんな中、異彩を放っているのがフォルクスワーゲンゴルフ2。ゴルフ2はもともと日本で販売された台数が多かったことに加え、今回オートモビルカウンシルに出展した専門店が中古車物件やパーツを豊富にストックしているので、比較的維持しやすくなっています。そのため相場の上昇もラテン系モデルに比べると緩やか。
今回展示されていたのは、鮮やかな赤が美しいCLi。キレイな女性が運転する助手席に座ってのんびりドライブしたなと、思わず妄想してしまうような一台です。
フォルクスワーゲンゴルフII CLi/1990年式/189万8000円
>> スピニングガレージ
■モーリスミニ
中古車相場が大幅に上昇しているモデルの代表が、このクラシックミニ。モーリス/オースチン時代のものは、中古車サイトを見ても軒並み「価格応談」状態。今回会場に展示されていた物件も378万円のプライスタグが!
一方でローバー時代のミニなら100万円台がまだ豊富にあり、高いものでも250万円でお釣りが来る感じになっています。しかも数年前より中古車の流通台数も増加しているように感じます(数年前の流通台数を正確に記録していないので印象の話になってしまい申し訳ないです)。
ミニは1992年にインジェクション化されました。さらに’97年以降はエアコンの効きが良くなっていると専門店は話します。キャブかインジェクションかは好みが分かれる部分でもあるので、欲しい人はじっくり検討してみてください。
モーリスミニクーパーS MkII/1967年式/378万円
>> はらモータース
■ボルボ940エステート
現在、ボルボといえばXC40やXC60などのSUVが人気です。でも1980年代~’90年代初頭に運転免許を取った人なら、FRのエステートに憧れたのではないでしょうか。とくに赤いボディのエステートは、フォトグラファーやデザイナーなど売れっ子クリエイターから支持され、「できる男」のイメージが今でもクルマから漂っています。
FRのボルボといえばまず頭に浮かぶのが240。大きなリアクォーターウインドウに憧れた人も多いでしょう。今回会場に展示されていた240エステートのプライスタグは328万円。ただ、中古車サイトをチェックすると150万~250万円のものも見つけやすくなっています。写真の940エステートだと流通量は少ないものの200万円以下のものがメインに。
この時代のボルボといえばエステートが定番ではありますが、あえてセダンを選ぶというのもカッコいいと思います。
ボルボ940ポーラーSXエステート/1996年式/238万円
■スバル360
40~50代の人だと馴染みが薄いモデルかもしれませんが、中にはこの愛らしいスタイルに憧れた人もいるはず。スバル360がデビューしたのは1958年。「てんとう虫」の愛称で多くの人に親しまれた名車中の名車です。
写真のスバル360はスポーツグレードのヤングSS。最高出力は36馬力と、当時の軽自動車としてはかなりパワフルでした。
現在、スバル360は10台ほどの中古車が流通しています。ほとんどはベースモデルかデラックスなので、ヤングSSはかなり希少。260万円というプライスはかなりお得と言えそうです。
スバル360ヤングSS/1969年式/260万円
>> ヴィンテージ宮田自動車
■クルマの状態とともにお店の経験値も熟知して購入を
いまや、1990年代初頭のモデルでもビンテージに近い状態なってきています。ショップ取材時には、パーツが入手困難になってきているモデルも出てきているという話を耳にします。
これらのクルマを楽しむためには、日本はもちろん海外からも広くパーツを探せるお店のコネクションが重要です。また購入時も、単純に価格のみで判断するのではなく、程度のいいものを手に入れた方が結果的に快適で維持費が安く収まる可能性もあります。
クルマをじっくり見て、お店から車両状態や整備体制、部品の入手状況などをしっかり聞いて、素敵なカーライフを楽しんでください。
>> オートモビルカウンシル
※記事内にある物件情報はすべてオートモビルカウンシル会期中のものになります
(取材・文/高橋 満<ブリッジマン>)
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