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国産ダウン寝袋は永久保障!ナンガ「オーロラシリーズ」【アウトドア銘品図鑑】

&GP / 2018年8月11日 7時0分

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国産ダウン寝袋は永久保障!ナンガ「オーロラシリーズ」【アウトドア銘品図鑑】

タープやハンモックだけで夜を過ごす野営や、バップテントを使った男前なキャンプに注目が集まっています。道具を極力絞るので身軽ですし、何よりも自然との一体感があるんですね!

ここで問題となるのが寝袋。テントとは違い、風も雨も入ってきやすい…。つまり、寝袋が濡れる危険性があるんです。ダウン寝袋は水に濡れるとお手上げですし、化繊はダウンよりも濡れに強いですが、かさばってしまいます。寝袋カバー+ダウン寝袋という手もありますが、これも化繊同様。軽快さを求めた野営なのに、ちょっと残念な気分になりますよね。

そこで注目なのが、防水生地でダウンをくるんだ寝袋「ナンガ/オーロラ」シリーズ! カバーなしでも封入されたダウンが濡れることはなく、雨の日だって安心して朝までぐっすり眠れます。

 

■国内生産

ナンガは滋賀県に工場を持ち、製品すべてを国内で生産しています。世界各地で作る場合とは異なり、輸送コストがかかりませんし縫製も緻密で見事。

そして、国内生産の強みを生かし、ナンガのダウンシュラフはどれでも永久保障。破れや穴空きは無償で修理してくれますし、ファスナーの破損などは材料費のみでリペア。これはうれしい!

これが寝袋のキモというべきダウン。ナンガでは原毛を輸入して、国内工場で洗浄・精製加工をしています。「安いダウンはケモノっぽいにおいがする」と言う人がいますが、これはダウンに残った脂肪酸が原因。ナンガでは、ていねいに洗浄・乾燥させたうえでオゾン処理を行い、脂肪酸を酸化還元させることで、においのないダウンに仕上げているんですね。

写真はジャケットの製造過程です。このようにダウンをひとつずつボックスの中に封入していきます。ひとつのボックスに入れるダウンの量はあらかじめ設定されていて、デジタルスケールで確認しながら入れられます。

 

■機能

ダウンをくるむ生地は、表地=オーロラテックス、裏地=ナイロンタフタ。オーロラテックスとは、多孔質ポリウレタン防水コーティングを施したナンガ独自の素材で、耐水圧20,000mm、透湿性6,000g/m2/24hrs。つまり、雨や雪は表地が弾き、汗など体から出る水蒸気は裏地のナイロンタフタから表地までスルーします。だから濡れずに蒸れないんです。

オーロラはナンガを代表する寝袋ですが、2017年モデルよりセンタージップになっています。大きく開閉するので寝袋内の温度調節をしやすい! それに、ハンモック泊なんかではセンタージップのほうが重宝します!

ちなみに、ファスナータブの根元には蓄光樹脂の特殊パーツが付いていて、他社製のファスナーよりも目立ち、そしてかさばりそうに思えます。実はこのファスナー、YKKと共同開発したもので、この特殊パーツのおかげでダウンを包む薄い生地がファスナーに噛まれることがほとんどありません。サッとファスナーを操作できないとイラッとしますし、噛んだ生地をなんとかしようとして破れる危険だってあるわけなので、これはうれしい配慮です。

足下は窮屈にならない形状。ちなみに、ナンガの寝袋は細い針穴を使っているそう。そこに太めの縫い糸を使うことで縫い目が密閉され、ダウンが飛び出しにくくなっています。

縫い目部分は仕切り(バッフル)となり、封入したダウンが偏らないようにしています。旧モデルはすべて、胸に対して横方向に縫い目が伸びていましたが、現行モデルは背中や足下が縦バッフル。寝返りを打つたびに中綿が端に移動することを防いでくれます。また、縦バッフルにすれば、ほんのわずかですが伸縮性を持たせられます。一方、胸元は横向きバッフルのままに。ダウンの入っている部屋が狭くなるので、ダウンの均一化に役立っています。

 

オーロラは中綿の量により3種類(それぞれにショート・レギュラー・ロングのサイズあり)で、名前の後ろの数字がダウン量を記しています。

EU諸国で表示される「EN13537」で算出した保温性はそれぞれ

オーロラ700(3万7800円/税別)
Comfort women -5℃
Limit -10℃
Extreme -30℃

オーロラ500(3万1800円/税別)
Comfort women 1℃
Limit -4℃
Extreme -20℃

オーロラ300(2万5800円/税別)
Comfort women 7℃
Limit 5℃
Extreme -10℃

夏キャンプなら300、冬キャンプも目指すなら500、といったところでしょう。300と500はシングルキルト構造ですが、700はより冷気が侵入しづらいボックスキルト構造も併用していて、厳冬期の冬山に対応します。

 

■メンテナンス

ダウン寝袋は、化繊寝袋のように畳んで丸めるのではなく、足下から少しずつ収納袋に詰め込んでいきます。保管する際は、付属の収納袋から取り出し、大きめの袋に入れてふんわりさせて保管するのがベスト。こうすることで、ダウンが固まってぺたんこになるのを防げます。

何度も使っているうちになんとなくダウンのかさが減ったように感じたら、洗濯機で丸洗いを。オーロラは表地が防水生地なのでそのままでは水が入りづらいので、裏返しにして丸めて洗濯ネットに入れてから洗濯機に入れるのがポイントです。あとは液体中性洗剤またはダウン用洗剤を使って、毛布洗いコースで洗うだけ。手間なしですね! 洗ったあとは日陰に広げてしっかり乾燥させ、軽く手でたたいて中のダウンをほぐします。最後に表地に市販の撥水スプレーをかけて終了。汗や油分で固まったダウンがほぐれ、ふわふわによみがえりますよ。

なお、定期的に洗ってよく乾燥させて保管することで寿命が延びますが、いずれ表地の防水生地は加水分解が起きてしまいます。ナンガでは布団の打ち直し同様に表地のみの交換が可能。新品を買い直すよりもオトクです!

>> ナンガ

 

>> 連載[アウトドア銘品図鑑]

(取材・文/大森弘恵)

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