【ジムニーVS.ハスラー】どちらが好み?オフロードに強い人気の2台を乗り比べ!
&GP / 2018年8月13日 20時0分
【ジムニーVS.ハスラー】どちらが好み?オフロードに強い人気の2台を乗り比べ!
20年ぶりのモデルチェンジを果たして以来、クルマ好きからも、そうでない人からも、注目を集め続けるスズキ「ジムニー」。
ハードな用途に耐える高い信頼性と走破力を備えた、オンリーワンの“本物”であるジムニーは、プロの道具としてはもちろん、レジャーユースのアシとして、多くの人たちから絶大な支持を集めています。
とはいえ、冷静に考えてみると、ジムニーほどの高性能がマストというシーンは“まれ”というのが実情。そこでスズキのラインナップを見渡してみると、もう1台、ジムニーのようにオフロードに強いけれど、ジムニーほどタフではないオシャレな軽自動車を見つけました。人気の軽クロスオーバーカー「ハスラー」がそれです。
今回は、巷の“ジムニーフィーバー”に踊らされることなく、ジムニーとハスラーという人気の2台を乗り比べての印象を、冷静にご報告したいと思います。
■ガンガン走れるジムニー、長距離移動が楽ちんなハスラー
新型ジムニーは、強化されたラダーフレームを始めとする“伝統”のメカニズムと、空転した車輪にだけブレーキをかけ、もう一方の車輪に駆動力を伝える“ブレーキLSDトラクションコントロール”といった“革新”の技術をハイブリッドさせることで、クラスを超えた高い走破力を実現しました。
だからといって、舗装路の乗り心地も悪くない、という点は、新世代のオフローダーらしい部分。街乗りはもちろん、ロングドライブに連れ出しても、決して不満のない快適性や操縦性を実現しています。
とはいえ冷静になってみると、ジムニーが得意とする過酷なシチュエーションに遭遇することは、まずなさそう。そんな時に気になる1台が、こちらもヒット中の軽クロスオーバー、ハスラーではないでしょうか。
全長と全幅は、2台とも軽自動車規格いっぱいですし、オフロードでの走破力を左右する最低地上高も、ジムニーの205mmに対し、ハスラーは175mm(フルタイム4WD仕様)と、数値だけを見れば決定的な違いはありません。
また、ハスラーにはフルタイム4WDの設定があるほか、急な坂を下る際、エンジン出力とブレーキを自動制御し、アクセルもブレーキも操作することなく一定速度で斜面を下れる“ヒルディセントコントロール”や、スリップが発生した車輪のブレーキ制御を早め、グリップしている車輪に駆動力を集中させる“グリップコントロール”など、ラフロードでの走りをサポートする電子デバイスも備わっています。価格やスペックシートを見ただけでは、2台に大きな差はないように感じます。
■SUVを思わせるハスラーのたたずまいはお飾りじゃない!
とはいえお察しのとおり、両車のキャラクターは全く異なります。いうまでもなく、ジムニーは本格オフローダーであるのに対して、ハスラーは4WDモデルといえども、そのメカニズムはちょっとした雪道や砂利道での走りを想定したものに過ぎません。
では、SUVを思わせるハスラーのたたずまいは、ただの飾りなのか? といわれれば、そんなことはありません。確かに、タフなオフロードの走破力こそジムニーには及びませんが、ハスラーのカタチがもたらしてくれるメリットは、少なくないのです。
中でも、たっぷりと取られたサスペンションのストローク量や、扁平率が低めのタイヤなどは、その一例。昨今、スポーツ指向の軽ミニバンは、足まわりを硬め、段差を乗り越える際に生じる振動などをガチッと抑えこむタイプが主流ですが、ハスラーは足回りをしっかりストロークさせ、受け流すタイプ。単に緩い、柔らかいといったセッティングではなく、例えるなら、まるで往年のシトロエンを想起させるような、コシのあるソフトさを感じさせます。
また、法定速度の範囲内であれば、車内の静粛性も上々で、高速道路を淡々とクルージングするのも、ハスラーの得意科目といえそうです。さすがに軽自動車ですから、室内空間は広々、とまではいきませんが、フロントシート、リアシートともに十分なレッグスペース/ヘッドルームが確保されていて、車内の開放感も1リッタークラスのコンパクトカーをしのぐほどの仕上がりといえるでしょう。
■オフロードに強くても、キャラクターや乗り味は全く異なる
一方のジムニーは、エンジンを縦向きにレイアウトし、その後方にローレンジを用意したトランスミッションを配置する関係上、前後シートの足下が、ハスラーと比べるとわずかに狭く感じます。一方、頭上空間は、スクエアなフォルムが功を奏し、ハスラーよりも広く感じます。またラゲッジスペースは、ジムニーの方が床面が高いので、荷物の積み下ろしのしやすさという点においては、ハスラーに分があります。ただこの辺りは、クルマに何を求めるか、によって評価が分かれる部分ではないでしょうか。
さて、改めてジムニーとハスラーを乗り比べてみると、同じ軽自動車、同じくオフロードに強いクルマとはいえ、随分とキャラクターや乗り味が違うんだな…と、思わず感心せずにはいられませんでした。
このクラスのクルマを検討中の人でも「オフロードやアウトドアレジャーでガンガン使いたい」とか、「街乗りやドライブが中心だけど、たまにはキャンプやウインタースポーツにも使いたい」といった具合に、使い方は人それぞれだと思います。ジムニーとハスラーは、ともに軽自動車きっての個性派ですから、購入を検討中なら「こんなもんだろう」なんて思い込みは捨て、しっかり乗り比べ、自分が求めるのはどちらなのか、しっかり吟味されることをお勧めします。それくらい、両車の個性は異なりますから。
それにしても、今の軽自動車は、オーナーのライフスタイルに合わせて選べる多彩なラインナップがそろいましたね。新型ジムニーの誕生で、ますます軽自動車が面白くなってきました!
<SPECIFICATIONS>
☆ジムニー XC(5速MT)
ボディサイズ:L3395×W1475×H1725mm
車重:1030kg
駆動方式:4WD(パートタイム式)
エンジン:658cc 直列3気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:5速MT
最高出力:64馬力/6000回転
最大トルク:9.8kgf-m/3500回転
価格:174万4200円
<SPECIFICATIONS>
☆ハスラー Xターボ 2トーンルーフ仕様車(4WD/CVT)
ボディサイズ:L3395×W1475×H1665mm
車重:870kg
駆動方式:4WD(フルタイム式)
エンジン:658cc 直列3気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:CVT
エンジン最高出力:64馬力/6000回転
エンジン最大トルク:9.7kgf-m/3000回転
モーター最高出力:2.2馬力/1000回転
モーター最大トルク:4.1kgf-m/100回転
価格:171万7200円
(文&写真/村田尚之)
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