使いこなせば旅上手!空気を抜かない圧縮袋に服がどれだけ入るか試してみた
&GP / 2018年8月30日 15時0分
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使いこなせば旅上手!空気を抜かない圧縮袋に服がどれだけ入るか試してみた
旅行や出張時、着替えは“圧縮”してバッグやスーツケースに入れている、という人もいるのでは。トラベルグッズ売り場などで売られている衣類用圧縮袋は、いわゆる布団圧縮袋と同じ仕組みです。、ビニールでできた袋の中に服を入れ、空気を抜けば、ギュッと圧縮できます。
ちなみに衣服用の圧縮袋は、掃除機は使いません。袋に着替えを入れて口を閉めたら、端からギュッと押さえながら丸めていくだけ。袋には内から外への空気だけを通す穴が付いていて、そこから中の空気が押し出され、衣類をキュッと圧縮できます。
もちろん繰り返し使えるので、旅先や出張先で服を取り出したあと、同じ袋に汚れた服を入れて再度圧縮もできます。カサ張る衣類を圧縮できれば、スーツケースやバッグの中に空きスペースが生まれ、持っていける、持ち帰られる荷物が増えますよね。
ただし何度も使っていると、キチッと閉まらないなんてこともでてきます。また、無理やり詰め込んだためにギュッと押せなくなり、圧縮できないなんてことも…。きちんと閉めなかったがゆえに、口が開いて圧縮袋が膨らんでいた、というケースもあります。
簡易的なモノなので、こういったことは仕方がない部分ではありますが、できれば頑丈で、圧縮する際にコツや強い力が必要なく、何度使ってもヘタらないものはないだろうか…と思っていたら、ありました。以前&GPでも紹介した圧縮袋が。
そこで実際に購入して、どのぐらい入るのかを試してみました。
■3つのファスナーのうちポイントは…
これがその圧縮袋、「Acteon Packing Cube(アクティオンパッキングキューブ)」。Amazonで5980円で購入。ふたつセットになっていて、思っていたよりかなり小さい。
大きい方が36×25cmで、A4サイズより少し大きいぐらい。小さい方は25×18cmと、かなり小さく感じます。今回は大きいモノにどれだけ入るかを試しました。
まずは構造を確認。クルッと四辺を縁取るような青いラインはファスナーです。ここを開けて服を入れます。
この青いファスナーはふたつあるのですが、そのラインとラインの間にもなにやらファスナーがあります。そう、これがこの圧縮袋の最重要ポイントです。
▲青と青の間にグレーのファスナーが
▲青いファスナーが短辺+長辺+短辺の3辺なのに対し、真ん中のグレーのファスナーは、1周+長辺の1/2の長さになっている
クルッと1周回ったファスナーは、スタート部分の内側に潜り込むようなカタチで一部(長辺の1/2程度)が重なるようになっています。この重なりがのちのち重要になってきます。
肝心の服を入れるスペースは、青いファスナーを開いた場所になります。実はこれ、上下2室構造になっていて、メーカーによると、片側にはキレイな服を、そしてもう片側には汚れた服を入れられて便利! と説明しています。
▲ファスナー3つをすべて全開にしたところ
▲真ん中のグレーのファスナーを開けると、ふたつの服を入れるスペースが同じ大きさだということが分かる
■おおっ! 意外と入るぞ!
それではいよいよ服の出番。どれだけ入れられるか、圧縮できるかを検証するために用意したのは、半袖Tシャツ×3、半袖シャツ×3、下着×3、靴下×3の計12アイテム。ズボンは入っていませんが、3日分の着替えを想定しています。
この衣類が「Acteon Packing Cube」の大サイズと比べてどの程度のサイズ感なのかというと…。
▲上の画像の状態から上に乗せてみた
▲全部重ねて横から見たところ
これぐらい入ってくれると助かるな~、というごく個人的な感覚で選んだ量なんですが、ちょっと厳しいかも…。でもこの量を(厚みはあるけど)A4サイズにギュッとまとめられれば、バッグの中はかなりスッキリするのではないでしょうか。
では入れていきましょう。
▲まずは片側の青いファスナーを全開に。そして真ん中のグレーのファスナーも全開にしておく
▲まずは畳んだ半袖シャツを2枚投入
▲さらにもう1枚、半袖シャツを投入
▲左側のへこんだスペースにTシャツを1枚投入。気付いた人がいるかもしれないが、入れたものが分かるように、同じアイテムは色をバラバラにしてある
▲さらにTシャツを2枚投入
ここまで半袖シャツ3枚とTシャツ3枚の計6枚を入れたのですが、意外なほどに余裕があります。最初のぺったんこな袋を見た時はどうなることかと思いましたが、入れる際に四隅を引っ張り上げながら入れると、スポッと入ります。壁となる側面を持ち上げると、結構な深さがあることが分かります。
実はシャツ類は、ふたつある収納部の一方に3枚入れることを想定し、空いたスペースにそれぞれ下着と靴下と考えていたのですが、これなら片側だけですべて入れられるかも…。
■閉まらなそうだなぁ、と思いつつも…
下着3枚をTシャツの上になるべく平らになるように置いてみました。
▲これは、いけるんじゃないの…
最後には、中央に縦に靴下を並べて…できた、完成! いや待て、まだ完成じゃない!
▲よく考えたら、“入れた”というより“のせた”だけ。問題は閉まるかどうか。そしてギュッと圧縮できるかどうか
ここまで、なるべくギュッと押し付けながら入れたのですが、やはりかなり厚みは出てしまいました。果たしてこれでフタを閉められるのでしょうか。
▲フタ部分をのせてみたが…
あとは青いファスナーを閉めるだけ、なんですが…。
▲短辺ひとつとちょっとだけ閉めてみた。果たしてゴールまでたどり着けるか…
ちょっとやばそうな気配を感じたので、上から押さえつけながらファスナーを引っ張っていく。
▲おおっ! 閉まった閉まった!
ここまで行けば、おそらくゴールまでは余裕。最後は押さえることもなく青いファスナーをしっかり閉められました。
▲青ファスナー全閉!
服はすべて、きちんと収納できました。これでも十分じゃない? と思えるほど最初の膨らんだ状態と比べるとスッキリしています。
しかし、この「Acteon Packing Cube」最大の見せ場はここからです。パンパンに伸び切った側面を見てお分かりかとは思いますが、このあと真ん中のグレーのファスナーを閉めることで、ギュッと圧縮されるんです。
▲中身がパツパツなので、指で膨らみを押さえながらファスナーを引くとやりやすい。普通に引っ張ると、膨らんだ生地部分をファスナーが噛んでしまうこともあるので注意
▲手前部分のグレーファスナーを引いた状態。あと約1周
▲そしてグレーファスナー全閉!
閉まりました! さすがに、よりパンパンになりました。圧縮したから当然ですね。中央部分はあまり圧縮されていないように見えるかもしれませんが、触ると固いことからも分かるように、ちゃんと圧縮されています。
そして圧縮の立役者であるグレーファスナーなんですが、重なり部分があることで、パンパンに詰まった衣類が膨らもうとしても、その力をしっかりと受け止めて緩まる気配は微塵もありません。これが、きっちり1周するだけなら、おそらくじわじわと開いてしまったはず。それを、重なり部分を作ることでしっかりと強く閉めるという仕組みは、まさにアイデア!
あと気になるのが生地や縫製の強度なのですが、この程度ではびくともしなさそう。もちろん無茶をすれば破けたりする可能性はあると思いますが、少々の無茶であれば受け止めてくれそうな力強さは感じます。
そんな塊感あふれる「Acteon Packing Cube」を見ていて、ふと思っちゃったんです。「こいつまだ入るんじゃね?」と…。少々の無茶ならきっと大丈夫! たぶん大丈夫、おそらく大丈夫、なはず…。
そういえば、まだズボンは入れないな…。
■もうひとつの収納部に入れてみる
ということで、チノパン1本とスウェットのハーフパンツを1本追加投入することにしました。ハーフパンツは宿(ビジネスホテルを想定)でのグダグダタイム&就寝用です。
▲ズボン2本でこの大きさ。さすがにグレーファスナーを閉めた状態では入れられそうにないので、一度緩めた
シャツや下着類を入れた収納部とは反対側の収納部にズボンを入れることにします。まずは青ファスナーを全開にしてズボンをのせてみました。
▲グレーファスナーを緩めても結構パツパツしている…。これはさすがに厳しいか?
▲フタをのせてみた。やっぱり厳しいかも…
▲なにはともあれ青ファスナーを引っ張ってみた。おっ、意外といけるか?
▲短辺→長辺と2辺分のファスナーは閉まった。あとは最後の短辺だけ。これ行けるよね
▲やった! 閉まった! パツパツ!
シャツ類を入れた時にも感じたのですが、服を置いてみた時に感じる「これ閉まるかな?」的な心配をよそに、結構ぐいぐい閉まってくれます。生地が薄いため、何も入れていない状態だと本当にぺったんこです。それを見ているから、どうしても入る量を少なく想定してしまうのかもしれません。
結局、以下の衣類すべてを入れられちゃいました!
・半袖シャツ×3
・Tシャツ×3
・下着×3
・靴下×3
・チノパン×1
・ハーフパンツ×1
もうこれ、完璧な3日間セットですよね。塊感が愛おしくて、立たせてみました。
▲持ち手も付いているので、圧縮した状態でもバッグの中などから取り出しやすい
あとはグレーファスナーを閉めてフィニッシュ!
▲横から見たところ。これぞまさに“はち切れんばかり”というやつだ
さてさてグレーファスナーを閉めよう。
閉めよう。
閉めるだけだから。
……頑張りました。そして閉められました。ちょっと苦労はしましたが…。
コツは先ほどと同じ。ファスナーが噛まないように押しながら引っ張ること。ただし、ここまで入れると中の圧縮された衣類の反発力も半端ないので、思いっきり押しながらファスナーを引きましょう。
そして完成した圧縮袋がこれです!
▲横から
▲斜めから
さすがにパンパンです。これだけ入れたら重さもなかなかのもの。持つとズシリとくるので、詰まっている感がスゴい。
これなら、ビニールの圧縮袋よりかなり頑丈なので、何度でも繰り返し活躍してくれそうです。また生地のナイロンはシリコンコーティングされているので、耐久性は高く、さらにちょっとの水気なら弾いてくれそう。
旅慣れた人のスーツケースの中を見ると、アイテムごとに四角い小分け袋に入れて整理していたりします。この圧縮袋はそこからさらに一歩進んで、圧縮までできるというイメージでしょうか。
ぺったんこになるわけではないので、バッグやスーツケースへの入れ方にはコツが必要になるかもしれません。薄い板状の方が、実はパッキングしやすかったりしますからね。また、ビニールタイプのモノとは異なり、少ない量だと圧縮はできません。
とはいえ、ふたつの収納スペースがある点、移動中に口が開いて膨らんでいた、なんてこと起こらないであろう頑丈さなど、「Acteon Packing Cube」ならではの利点はいっぱいあります。大小ふたつで1セットなので、1泊や2泊程度なら、小さい袋が活躍してくれそうです。
1セット持っていると、いろいろ活躍するシーンはあるのでは。
▲これ全て入れられた!
ちなみに色は、この白×青以外にも、白×緑、グレー×赤、黒の4パターンが用意されています。
>> 「Acteon Packing Cube」(クラウドファンディングサイト「kibidango」内)
(取材・文/柚木朔太郎)
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