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最先端ドローン「MAVIC 2」飛行レポ!実際に飛ばしてわかった5つのコト

&GP / 2018年8月31日 12時0分

最先端ドローン「MAVIC 2」飛行レポ!実際に飛ばしてわかった5つのコト

最先端ドローン「MAVIC 2」飛行レポ!実際に飛ばしてわかった5つのコト

果たして一体、どこまで進化を続けるのか……。

世界のドローン市場を牽引し続けるDJIから、待望のフラッグシップモデルが先日発表されました。その名も「MAVIC 2 PRO」と「MAVIC 2 ZOOM」の2機種。これは2年前に登場したMAVIC PROの正統後継機にあたり、飛行・カメラ性能ともに現行機で最高峰のマシンだと言っても過言ではありません。

今回、その「MAVIC 2」を木更津無人飛行機試験場にてイチ早く飛ばせると聞き、ウキウキ気分で取材へ出発。あらゆる技術が詰め込まれた先端マシンのフライトレポートを敢行します。

■両機の違いはカメラ!ユニークな動画撮影も可能に

まずは機体の説明から。写真左が「MAVIC 2 PRO」(価格:18万9000円)で、大きな特徴は1インチCMOSセンサーを搭載したHasselblad(ハッセルブラッド)社のカメラを採用したこと。センサーサイズがMAVIC PROと比べて約4倍になっており、色彩の再現度が高くなったのはもちろん、F値2.8-F11の範囲で絞り値を調整できるので、さまざまな環境下での撮影を可能にしています。

そして写真右の「MAVIC 2 ZOOM」(価格:16万2000円)が、今回フライトさせた機体。「MAVIC 2 PRO」との違いは、レンズのみ。コンシューマー向けドローンとしては初の光学ズーム機能(2倍)を持ち、これまでにないユニークな映像表現「ドリーズーム」など、未体験の空撮ができる、これまた驚きの一台です。

 

■いざ「MAVIC 2 ZOOM」でテストフライト!

▲障害物を置いた自然フィールド

▲MAVIC 2 ZOOM、テイクオフ!

当日、木更津無人飛行機試験場は快晴。DJIオフィシャルパイロットによる機体説明とデモフライト後、その凄さをさっそく体験できました。

▼飛ばしてわかったスゴい機能①「遠くの景色でも画質を落とさずズーム」

上空に飛ばしたあと、プロポによる簡単な操作で「光学ズーム」を試してみることに。デジタルズームとは違い、画質を落とすことなく被写体に寄れるのは、まさに空中固定カメラのごとし。画質だけでなく、まったく映像がブレない安定性も感動ものです。

▼飛ばしてわかったスゴい機能②:勝手に避けて勝手に追いかける

続いて試したのが、アプリ内でロックした人物や車などを自律追尾する「アクティブトラック機能」と「APAS(高度操縦支援システム)」。MAVIC 2では障害物検知センサーが8つになり、機体の周囲を分析することでより正確な障害物検知を実現しています。

▲従来のように上下前後だけでなく、機体の左右にもセンサーが搭載された

APASモードをオンにしてフライトしたところ、障害物を自動で避けた! 勝手に動くので、慣れないとちょっとビックリしますが、勢い余った場合などでもぶつかる心配がないから安心できます。さらに、自律追尾も進化しており、起動アルゴリズムが被写体の動きを分析。ロックした対象の経路を最大3秒先まで予測するとのこと。障害物に隠れても、途切れることなく撮影してくれるのです。

この動画、ハッキリ言って何も操縦していません。ドローンが勝手に動いてます。

▼飛ばしてわかったスゴい機能③「見たことのない動画が撮れる!」

MAVIC 2 ZOOMで可能な面白い空撮技法「ドリーズーム」が、今回の目玉。ロックした被写体から機体は離れながら、レンズはズームインすることで遠近感が変化して、背景が近づいてくるような視覚効果が得られます。これ、目の錯覚みたいで楽しい。

アプリをタッチするだけでここまでの表現ができるのが驚き。DJIオフィシャルパイロットいわく「従来ならピントマンとパイロットが両方必要な技術」とのこと。もはや、ひとりで撮れるどころか、操縦すらしていません。ただし、映像の引きを作るためにドローンが結構長距離を飛行するので、周囲への注意は絶対に必要。緊急停止させる心構えを持ちましょう。

▼飛ばしてわかったスゴい機能④「高い静音性」

ここまでフライトさせて気がついたのが、とても音が静かだということ。ドローンの語源である「ハチの羽音」のように結構うるさいのですが、プロペラの設計などを見直した結果、高い静音性を実現。地味ですが、近隣への迷惑などを考えると重要なアップデートだと感じられました。

▲画期的とまでは言いませんが、あの騒音に近いプロペラ音が気にならないってすごい

▼飛ばしてわかったスゴい機能⑤「画質のきれいさが半端ない!」

広角(24mm相当の視野角)で写真撮影する場合、カメラは望遠レンズで9枚の写真を撮影・合成することにより、「超高解像度写真」を作成してくれます。風景の細部まで精細に撮れるので、記憶に残したい景色をありのまま再現。拡張HDR(ハイダイナミックレンジ)写真にも対応しています。

▲こんな感じで9枚を別々に撮り分ける

▲こちらが合成された写真。元データだと、アップになっても細かいところまで描写されている

 

* * *

もはや何でもありになってきていますが、タイムラプスも撮影可能。フリー・サークル・コースロック・ウェイポイントの4パターンが収められます。撮影時間が結構かかってしまうため、今回のフライトでは体験できませんでしたが、ドローンの表現技法の進化はどこまで発展するのでしょうか。

今回は「MAVIC 2 ZOOM」のみのテストフライトでしたが、「MAVIC 2 PRO」も楽しみなところ。とにかくカメラ性能は段を飛ばして性能が上がっていますし、何より操作性の部分の進化がすごい。アプリタッチひとつで空中を自在に飛び回る姿を見ていると、操縦がうまくなった気分になります(実は何もしていないけど)。

ひとつ気になる点といえば、これだけのスペックを生かす場所がそうそう見つからないということ。MAVIC 2の進化とともに、もっと気軽に飛ばせる飛行場が増えるといいなあと、切に感じる体験会でした。

>> DJI「MAVIC 2」

 

(取材・文/&GP編集部 三宅隆)

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