【レネゲード試乗】見た目はポップ。でも中身はしっかりジープです
&GP / 2015年11月2日 18時0分
【レネゲード試乗】見た目はポップ。でも中身はしっかりジープです
スズキ「ハスラー」はキッチュで可愛いけれど、軽自動車で4人しか乗れない。日産「キューブ」にも惹かれるけれど、すこしフェミニンに過ぎる…。そんなアナタ、ジープ「レネゲード」はいかがでしょう?
ちょっとクルマに興味がある人なら「カテゴリーも価格帯もまるっきりバラバラじゃん!」と思わず突っ込みたくなるところでしょう。でもレネゲードには“クルマ”という枠を外してプロダクトデザインとして愛でたい、モノとしての魅力があふれているんです。
レネゲードは、フィアットとジープ=クライスラーによって共同開発され、南イタリアのメルフィ工場で生産されています。ジープのモデルとしては初めて、北米以外の地で作られるモデル。レネゲートと同じコンポーネンツを利用し、フィアットはご存知「500X」を生産しています。
日本で販売されるレネゲードには、FFと4WDモデルが用意され、前者には1.4リッターのターボ(140馬力/23.5kg-m)が、後者には2.4リッターのターボ(175馬力、23.5kg-m)が搭載されます。
FFモデルのベースグレード「オープニング エディション」には、297万円のプライスタグが付けられました。輸入SUVとしては、ずいぶん頑張った値付けではないでしょうか。では早速、乗ってみましょう。
■走り出すと“ジープっぽさ”全開!
面白いことに、レネゲードの実車に初めて接する人は、たいてい「意外にデカイ!」といいます。頭の中で、写真で見たポップなイメージが先行しているためでしょう。といっても、全長4255mm、全幅1805mmと、マツダ「CX-3」くらいのコンパクトさです。
インテリアも、外観に負けず劣らずポップ。試乗車では、白のファブリックに明るいグレーというシャレた組み合わせに、ボディカラーと合わせたオレンジのステッチが入っています。「さすがはイタリア車!」と間違われることを恐れたのか、センターコンソールには「SINCE 1941」と、ミリタリー調にステンシルの文字が入ります。ジープの元祖「ウィリスMA」が登場した年ですね!
そうそう、実はレネゲード、ボディ内外のいたるところに、フロントフェイスやシルエット、ジェリカン由来の“X”マークなど、さまざまな“ジープつながり”のモチーフが配されているんです。いくつあるのか、探してみるのも一興かも。「なりはスタイリッシュだけれど、本物のジープだぜ」と主張しているわけです。
運転席に座ってみましょう。レネゲードのシートは標準的な大きさですが、前後長は少し長め。小柄な女性や足の短い男性の中には、気になる人がいるかも。後者に当たるワタシは、少々気になりました。
ステアリングホイールを握って走り始めると、ちょっと不思議な気持ちになります。
「ありゃ!? ジープっぽい…」
レネゲードのFFモデルが積む1.4リッターエンジンは、フィアットでいうところの“マルチエアー”ユニット。トランスミッションは、デュアルクラッチ式の6速AT。イタリアンコンパクトらしく「キュッ、キュッと小気味よく走る」かと思いきや、そうでもない。
レネゲードは、十分に速いけれど、路面からの細かい凹凸をよく遮断する足まわりと併せ、どこか鷹揚なところがあるんです。電動パワーステアリングのセッティングも、ステアリング操作に過敏に反応する“ピーキーさ”を嫌ったもので、おおらかな運転感覚に輪をかけます。
直4ターボのスペックは、同じエンジンを積むアバルト「500」のそれを上回る最高出力140馬力、最大トルク23.5kg-m。一方、車重は同車と比べて300kgほど重い1400kgになります。
コンパクトなジープ=レネゲードのドライブフィールは、“コンパクト”より“ジープ”に軸足が置かれたもの。上級グレード「トレイルホーク」には、ジープ肝いりの4WDシステムが採用されます。車両の開発に当たっては、いうまでもなく、FFモデルもジープスタッフによる厳しい調教を受けたことでしょう。
長距離ドライブを気楽にこなし、疲労を最小限に抑えて目的地に達する。そんなアメリカンな美点がレネゲードにも継承されている、なんていうのは、考え過ぎでしょうか。
街乗りにも似合うエクステリアを纏いつつ、ジープっぽさを備えるレネゲード。デザインに惹かれた人はもちろん、これまでのコンパクトジープに飽き足らなかったジープファンの方々も、試してみてはいかがでしょう?
最後に小ネタ(!?)をひとつ。2駆モデルの「オープニング エディション」なら、オフロードでタイヤのサイドウォールをざっくり切ってパンクするなんてことはない…ということで、荷室にはスペアタイヤの代わりにパンク修理キットが装備されます。
また、ボトムレンジのグレードゆえ、床下スペースと荷室を仕切るフロアボードも省略されます。でもこれが、かえっていい! 天地が広がる上、フルフルで荷室を使えるので、日常使いにはむしろ便利かもしれません。
<SPECIFICATIONS>
☆オープニング エディション
ボディサイズ:L4255×W1805×H1695mm
車重:1400kg
駆動方式:FF
エンジン:1368cc 直列4気筒 ターボ
トランスミッション:6AT(デュアルクラッチ式)
最高出力:140馬力/5000回転
最大トルク:23.5kg-m/1750回転
価格:297万円
(文&写真/ダン・アオキ)
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