エコカー大国ニッポン!すべては「プリウス」から始まった【ニッポン発の傑作モノ】
&GP / 2018年10月16日 19時0分
エコカー大国ニッポン!すべては「プリウス」から始まった【ニッポン発の傑作モノ】
HV(ハイブリッドカー)は、いまや国内メーカーのほとんどがリリースするエコカーの代表的存在だが、それは1997年に登場したトヨタ プリウスがあったからこそ。あらためてその偉大さを振り返るとともに、現在のエコカー事情を整理し、最新のオススメモデルを紹介しよう。
■HV(ハイブリッド)
【システム:エンジン+モーター】
エンジンによる駆動とモーターによる駆動を、状況に応じて制御し走行する。主役はエンジンで、モ ーターはサブ的役割のものが多い
【メリット】
●燃費が良くなり燃料代が抑えられる
●他のタイプのエコカーに比べ安い
●減税が適用される
【デメリット】
●車両価格がガソリンモデルより高い
【主要モデル】
TOYOTA
「PRIUS」(249万9018円~)
4世代目となる現行モデルの燃費は、驚愕の40.8km/L(JC08モード)を記録。走りの質においても大きく進化を遂げている。
HONDA
「FIT HYBRID」(169万9920円~)
コンパクトカーの金字塔+ハイブリッドという最強の組み合わせ。状況に応じて効率の良いモードを選択して走行する。燃費は37.2km/L(JC08モード)
■PHV PHEV(プラグイン・ハイブリッド)
【システム:エンジン+モーター】
システム自体はHVと同じだが、外部からの充電機能を持たせている。モーターのみで走れる距離が長く、エンジンを使用しないことも。
【メリット】
●航続距離が長い
●近くならモーターのみで走れる
●減税に加えCEV補助金が適用される
【デメリット】
HVに比べ車両価格が高い
【主要モデル】
TOYOTA
「PRIUS PHV」(326万1600円~)
プリウスのPHV版。フル充電時ならエンジンを使わずとも68.2km(JC08モード)走行できるため、買い物などはほぼEV状態で事足りる。
MITSUBISHI
「OUTLANDER PHEV」(393万9840円~)
車重の重いSUVながら、EV航続距離は65.0km(JC08モード)を実現。ROCK、SNOW、SPORTなどのドライブモードも選択できる。
■EV(電気自動車)
【システム:モーター】
バッテリーに蓄えられた電力を動力源に、モーターのみで走行する。バッテリー残量がなくなると、ガソリン車同様ストップする。
【メリット】
●ランニングコストが安い
●減税に加えCEV補助金が適用される
●モーター走行のため静粛性が高い
【デメリット】
●他のタイプに比べ航続距離が短い
【主要モデル】
NISSAN
「LEAF」(315万360円~)
2世代目はこれまで弱点と言われていた航続距離を400km(JC08モード)に伸ばし、長距離ドライブにも十分対応できるようになった。
NISSAN
「e-NV200」(395万4960円〜)
ビジネス用途をメインとしたEV。航続距離は300km(JC08モード)で、40kWhの大容量バッテリーを搭載し、移動蓄電池としても使える。
■FCV(燃料電池自動車)
【システム:モーター】
モーター駆動はEVと同じだが、液体水素が燃料となり、水素と酸素の化学反応を利用し、発電した電力でモーターを駆動し走行する。
【メリット】
●環境に優しい
●減税に加えCEV補助金が適用される
●モーター走行のため静粛性が高い
【デメリット】
●他のタイプに比べ車両価格が高い
●水素ステーションの数が多くない
【主要モデル】
TOYOTA
「MIRAI」(723万600円~)
一充填時の航続距離は約650km(JC08モード)。3層構造の高圧水素タンクを使用するなど、安全面への配慮も抜かりない
HONDA
「CLARITY FUEL CELL」(767万2320円~)
航続距離は約750km(JC08モード)。こちらはリース専用となるが、クラリティのPHEV版となるCLARITY PHEVも7月に登場した。
■プリウスの登場で日本はエコカー大国に
それは1997年12月のことだった。「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーと共に登場したプリウスは28.0km/L(10.15モード)という当時では考えられないほどの燃費を実現。当初は「とにかく燃費がいいらしい」程度だった世間の認知は、徐々にハイブリッドシステムを理解し、いつしかハイブリッドカー=ガソリン+モーターで走るものという既成概念まで生まれるほどになった。
2年後にはホンダのインサイトが追随し、21世紀に入ると各メーカーから続々ハイブリッドカーが登場。いまや日本はエコカー大国となっている。しかし、それもこれもプリウスが登場したからであり、それが優れたクルマだったからこそ、世界的にも注目を集める存在となったのだ。万が一クルマとしての完成度が低かったら、きっとセレブがプリウスに乗りアピールすることもなかっただろう。
▲センターコンソールのモニターには、エンジン+モーターの両方で駆動中といったシステムの状況がリアルタイムで映し出されていた
▲ハイブリッドシステムTHSは、エンジン&モーター駆動の制御に優れ、切り替え時に違和感を感じることもなく、完成度が高かった
■意外にも壊れなかった格安中古車
GoodsPress編集部・金子が中古車情報誌『カーセンサー』に在籍していた15年ほど前「格安プリウスは大丈夫なのか?」を検証すべく、初めて車両価格50万円を切ってきた物件を人柱として自腹購入。懸念のハイブリッドシステムは何も問題なく、良い意味で“フツー”のクルマとして使用できた。初期型のバッテリーが永久保証だったのは、トヨタの自信の表れだったのかも。
▲画像提供/カーセンサー編集部
>> ニッポン発の傑作モノ
(文/GoodsPress編集部)
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