新しいスマホのカタチ?カメラが飛び出すOPPO「Find X」がおもしろいぞ!
&GP / 2018年10月20日 7時0分
新しいスマホのカタチ?カメラが飛び出すOPPO「Find X」がおもしろいぞ!
OPPO(オッポ)は10月19日、フラグシップモデルのSIMフリースマートフォン「Find X」を発表しました。カメラアプリを起動すると画面上端がスライドし、内蔵されたレンズがニョキっと現れるギミックがユニークです。価格はハイエンドらしく11万1880円。11月上旬より、家電量販店、オンラインストア、「IIJmio」「楽天モバイル」などのMVNOで順次販売される予定。
発表会場で実機を触ったので、ファーストインプレッションを交えつつ同機の概要をお届けします。
■飛び出すカメラはインパクトあり!
Find Xは、6.4型のSIMフリースマートフォンです。先述の通り、一番の特徴は本体に内蔵されている「ステルス3Dカメラ」。カメラアプリを起動する際などに、この部分が上にスライドしてカメラが使えるようになる仕組みになっています。
▲カラーは「ワインレッド」と「サイレントブルー」の2色。左がカメラが出た状態。右がカメラが本体に収まっている状態だ。3D曲面ガラスが使われている
マニアックな部分ですが、カメラがスライドするスピードは、細かく言うと3段階に分かれていて、飛び出しが早く、終盤が遅めに調整されています。これにより滑らかな動きが再現されているとのこと(下のGIFでは分かりづらいかもしれませんが…)。ちなみに、会場で試用した範囲では、モーター音はほぼ気になりませんでした。
また、同機構は、30万回以上の動作試験をクリアしているので、1日150回使用しても5年間使用できるように設計されているとのこと。
さらに、プレゼンテーションで「落下を感知すると、カメラが引っ込むようになっている」と説明していたので、恐る恐る端末を浮かしてみました。少し見えづらいですが、落下中にカメラが元に戻り、それを知らせるアラートが画面に表示されます。
こうした工夫により、万が一カメラ起動中に端末を落としても、カメラ周りが破損するリスクが低減されているわけです。品質へのこだわりがヒシヒシと伝わってきます。
ちなみに、「どうやってケース付けるんだろう」と不安に思ったのですが、同梱品としてカメラが動いても大丈夫な専用ケースが備わっていました。また、ECサイトで探してみると、Find Xに対応するケースもちゃんとありました。ケース付けたい派の人も、安心して使えそうです。
■カメラが飛び出す意味と課題は?
さて、カメラにこうした「スライディング構造」を採用したのは、画面占有率を高めるためです。これにより、画面占有率も93.8%の6.4インチディスプレイを実現しました。ノッチ(凹型の切り込み)を採用する端末が増えていますが、Find Xは新しいスマホのカタチとして興味深いですね。
▲OPPOが「パノラマアークスクリーン」と呼称する、縦横比19.5:9で、ベゼルもほぼない有機ELディスプレイは魅力的
しかし、全方位で完璧なわけではありません。上部はスライドする機構を搭載しているため、内蔵スピーカーが底側面の1箇所にしか備わっていません。横画面で動画を視聴した際に、音の出る方向に偏りが生じてしまいます。
このため、大画面を生かして動画を視聴する際には、イヤホンを使った方がサウンドを楽しめるでしょう。
■盛れるインカメラは3Dデータでカスタマイズする仕組み
カメラは背面が1600万画素+2000万画素のデュアル仕様で、前面が2500万画素となっています。
発表時に強調されたのは、「A.I.ビューティー」という機能。顔を296点でスキャンしてから、最適な補正を適用するというもので、その後は通常通りインカメラで撮影するだけで美肌補正の恩恵を受けられます。
▲筆者の場合、標準的な丸顔と認識され、これに合わせた補正具合が適用された。補正の雰囲気は「自然に」「優美」など4種類から選択できた
試してみましたが、輪郭や肌質までを自然に補正されました。女性はもちろん男性でも使いやすそうな印象です。また、AIにより、モアレを抑えたり、背景がビビッドな色でも被写体の自然な色味を保つチューニングも備えるので、改めて検証してみたいところ。そのほか、背景をボカしつつ、被写体のライティング効果を調整できる機能も使えます。
また、顔認証についても、3Dデータを取得して行うため、Androidの一般的な顔認証機能よりも安全に使用できます。よく言うのは、印刷した顔をかざしてもロック解除されないというやつですね。Find Xでは、顔の15000か所を3Dスキャンするとのこと。
■その他のスペック
最後に主な仕様について。OSは「ColorOS5.1」を搭載。CPUにはSnapdragon 845を搭載、RAM 8GB、ROM 256GBを備えるハイエンド仕様です。なお、外部メモリは対応しておらず、SIMカードはナノサイズを2枚セット可能。
<対応バンドなど>
・GSM: 850/900/1800/1900MHz
・WCDMA: B1/2/4/5/6/8/19
・FDD-LTE: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/21/25/26/28/29/32/66
・TD-LTE: B34/38/39/40/41(2496-2690MHz)
・WiFi: 802.11 a/b/g/n/ac
バッテリーは1700mAh×2で計3400mAh相当。独自の高速充電技術「Super VOOCチャージ」では、ふたつのバッテリーに直列で接続し、電圧を分散させることで充電スピードを速めています。35分間で充電が完了するので、「コーヒーを一杯飲んでいる間に充電が完了する」なんて表現で紹介されていました。
仕様を見る限り、メイン端末としても不安なく運用できると思います。ただし、お財布ケータイや防水には非対応ですので、もしこれらの機能を求める場合には、同社が8月下旬に発表した「R15 Pro」なども合わせて検討することをオススメします。
>> OPPO
(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。
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