ほぼ素人がアジを10匹捌いて分かった「サカナイフ」人気の理由

&GP / 2018年10月21日 21時0分

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ほぼ素人がアジを10匹捌いて分かった「サカナイフ」人気の理由

<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>

食欲の秋ということで、アジやサンマがおいしい季節。釣った魚はもちろんのこと、スーパーや鮮魚店で1匹丸ごと魚を購入し、捌いて料理までできたらカッコいいと思いませんか? そもそも休日の趣味として料理自体は人気のジャンルだと思いますが、“魚離れ”と言われる昨今、自宅で積極的に魚を捌こうという人は多くないはず。

しかし、魚を捌くという行為自体はワイルドで、包丁などにこだわってみたくなるのが男ゴコロというもの。とはいえ刺身包丁などの職人技を必要とする調理道具は、使いこなすためのハードルが高すぎるという問題も。

「もっと簡単に魚を捌けたら、チャレンジしてみたいんだけど……」

そこで、昨年から気になっていたアイテムをついに入手。クラウドファンディングで話題を呼び、現在も品薄状態が続いているという調理器具「サカナイフ/SAKAKNIFE」です。

その名の通り、“どんな魚でも、これ一本で捌ける”というのがセールスポイントで、少し変わったナイフの形状をしています。生産を手がけるのは、岐阜県関市にある世界的刃物メーカー。関市といえば刃物の製造で有名な街。なるほどナットク! なのかどうか、そのクオリティを確かめるべく、晩酌のおつまみも兼ねてアジをフライ用に「背開き」してみます。ああ、捌く前からもうビールが飲みたい……。

▲両刃になっており、左右どちらの利き手でも捌ける

写真を見てわかる通り「サカナイフ」は独特な形状。場所によって役割が違い、切れ目を入れる・肉を削ぐ・ウロコを取る・骨を切るという機能が備わっています。全長は21.6cm、刃渡りは約10.3cm、重量110gという軽々と持てるコンパクトなフォルム。これでアジからブリまで捌ける、ってすごくない?

■さっそくアジを捌いてみた!

仕事が忙しくて釣りに行けないので(言い訳)、鮮魚店で売っていた大ぶりのアジを購入。とりあえず10匹買ってみましたが、どれも25cmオーバーで捌き甲斐のあるサイズ。果たして全部処理できるのか……。ではアジフライ用の捌き方を7つのステップで説明します。

▼ステップ1「ウロコ取り」

▲ウロコを取る際は魚から自然と手元が遠くなる。しかもウロコが飛び散りにくい構造

まずはウロコ取りからスタート。ここを飛ばすと、口の中でウロコが邪魔して、せっかくのフライのサクサク感に水を差される結果となります。丁寧にやりたいところですが、ウロコ取りをしていると、腹ビレや背ビレが手に突き刺さることも。地味に痛くて、勢いよく手に刺さると出血します。

しかし、サカナイフでウロコ取りをする場合は大丈夫。刃全体を湾曲させることにより、魚のヒレやトゲから手を安全に遠ざける+力が入れやすい構造に。これは安心! ユーザーのことを考えた設計だなあと感じる工夫です。

▼ステップ2「ゼイゴを取る」

アジといえば、やっかいなのが腹から尾にかけて鎧のようにアジを守る「ゼイゴ」。かなり固いので、必ず取り除かないとウロコ以上にフライの食感を台なしにします。というわけで、尻尾の方からサカナイフの「波刃」と呼ばれるギザギザした部分を刺し込みましょう。上下にゴリゴリしながら進めると、あっさりゼイゴを切り取れます。

後述しますが、この波刃部分は骨などを切断できる“ノコギリ形状”。魚を解体するときに最も役立つと言っても過言ではありません。

▼ステップ3「頭を切り落とす」

ここまで特に難しい部分はなく、頭もサカナイフなら簡単に切断できます。太い骨があって、普通は出刃包丁などを使用するとスムーズですが、サカナイフの波刃を使ってゴリゴリやればOK。頭は捨てて、内臓をかき出して水洗いしましょう。

▼ステップ4「背ビレに沿ってトレースラインを入れる」

頭を切り落としたら、美しいハート状のフライにするため「背開き」に。このあたりから、サカナイフが本領を発揮し始めます。ナイフを裏返して先端部分を背ビレの上に差し込み、そのまま押していけば「トレースライン」の出来上がり。

▼ステップ5「骨から身を切り離す」

再びサカナイフを正位置に戻し、波刃を使って骨に当てるように身を剥いでいきます。通常は繊細な作業のため、技術や経験が必要となる工程ですが、この波刃で“こそぐ”ように進めると簡単かつキレイに骨から身を切り離せます。

▲使用1回目から、このキレイな切り口。まるで熟練者の技のよう(実際、素人に毛が生えた程度の腕前です)

▲ひっくり返すと背開きっぽくなってきました

▼ステップ6「もう片方の身も切り離す」

そこからは同じように、骨が残った方の身にトレースラインを入れます。できたら波刃の方で中骨を切り離すわけです。

▲トレースラインに沿って再びゴリゴリ。焦らず、ゆっくりと骨に当てる感覚で切り進めていけば自然とキレイにおろせます

▼ステップ7「お腹周辺の骨を取り除く」

最後は中心部に残った骨を取り除けば、ほぼ完了。太い骨が残っているため、波刃で切り取ってしまいましょう。このとき、少し丁寧にやらないとアジが真っ二つになり、あのキレイなアジフライの形になりません。

▲背中側の尾ビレの方も固いので、ナイフで引っ掛けて取り除けば完了!

■まだまだ他の魚を捌きたくなる!

これでアジフライ用の背開きは出来上がり。最初こそナイフの使い方に慣れるのに時間がかかったものの、3匹も捌けば「トレースライン」→「波刃でゴリゴリ」という作業が快感に……。適当な包丁でやっていた今までとは違い、魚の身が残っている割合が多いのが明らかな違いでした。あと、こんなにキレイに背開きできず、うっかり真ん中を切り落として右と左の身がバイバイすることも(笑)。

やっぱり扱いやすいからこそ、使っていて慣れが早いし、今度は巨大魚にも挑戦したくなってきました。まあ丸ごとのブリなんて一般家庭の台所に入らないので、サイズ的に無理だけど。そしてビールのお供、アジフライを揚げているときに気がつきましたが、そもそもサカナイフは「3枚おろし」を簡単にできるナイフだということ……。

▲サイコー! アジフライ、まじサイコー!

慌てて3枚おろしをしたところ、アジフライ用の捌き方より簡単でした。だって頭を落とす→内臓を出す→トレースライン→波刃でゴリゴリ。これだけ。気を遣ってアジの身が切り離されないようにするより、何倍もラク。あまりにサクッとできたので、刺身も作ってみました。

▲この時期は脂が乗っているので刺身にもぴったり

 

* * *

さて、というわけで魚捌きが楽しくなる「サカナイフ」を使ったアジフライ用の捌き方でした。10匹全部を処理するのに2時間くらいはかかりましたが、慣れるとサクサク捌けるので違う魚にもチャレンジしたくなります。

アジだけでなくサンマ、サバ、タイなども当然OK。サイズがコンパクトなため、アウトドアで使うのもオススメです。というか、アウトドアで釣りをして、その場でサッと捌いて串焼きにしてバーベキュー……。なんて妄想が膨らむ趣味性の高いナイフ、休日を充実させてくれる逸品ではないでしょうか。

>> 漆器くにもと「サカナイフ」

 

(取材・文/&GP編集部 三宅隆)

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