本格ミラーレス時代の到来を告げるニコン&キヤノンの新鋭機【ニッポン発の傑作モノ】
&GP / 2018年10月24日 19時0分
本格ミラーレス時代の到来を告げるニコン&キヤノンの新鋭機【ニッポン発の傑作モノ】
世界のプロからの絶大な信頼を得ている、日本のカメラ。そのニコンとキヤノンという一眼レフカメラの2大巨頭が、軌を一にしてフルサイズミラーレス一眼をリリースした。その発表会場で、実機を触り使ってみた使用感をレビューしていく。
■王者ニコン&キヤノンの気になる新鋭機
もはや言うまでもないが、スマートフォン搭載カメラの急速な高画質化で、デジカメの需要が縮小傾向にある。その中で唯一元気なカテゴリーが、コンパクトさと高画質を高い次元で両立させるミラーレス一眼だ。
そんなミラーレス一眼の中でも、フルサイズセンサー搭載モデルで、今秋は一大ムーブメントが沸き起こった。ニコンが「Zシリーズ」を、キヤノンが「EOS Rシリーズ」を、国外ではパナソニックが「LUMIX Sシリーズ」をそれぞれ発表。
特にニコンとキヤノンは、一眼レフカメラでプロやハイアマチュアからの絶大な信頼を得てきたブランド。そんな両社のフルサイズセンサー搭載ミラーレス一眼への参入は、多くの人が “待望”していたこと。否が応でも注目せざるを得ない。
そんな2シリーズの発表会に行き、実際にカメラを握って感じたのは、さすが世界を代表するカメラメーカーが作っただけのことはあるということ。もちろん、ユーザーからの厳しい意見も多い。だがそれは、今後の期待度の高さを反映したものだろう。ここでは、そんなニコンとキヤノンが、どれだけの本気度で新システムに臨んでいるのか、その詳細をみていく。
■プロユースに狙いを定め豪華仕様のボディを発表
ニコン
「Z7」(実勢価格:43万7000円前後<ボディ>)
有効4575万画素の高精細センサーを採用しつつ、ボディ内に補正効果5段分の5軸の手ブレ補正機構を搭載。画像処理エンジンには最新のEXPEED 6。約369万ドットのEVFは、約0.8倍とみやすい。XQDメモリーカードの1スロットを備える。
SPEC DATA
●連写速度:約9コマ/秒
●撮影可能枚数:約330~400枚
●サイズ:W134×H100.5×D67.5mm
●重量:約675g
▼フルサイズセンサーと新開発エンジンを搭載
有効4575万画素のセンサーと新開発のEXPEED 6を採用。自分で撮った画像を見ると、やっぱりプロ機は違う!と思わせてくれる精細さだ。
▼これまでのレンズ資産がZシリーズでも活かせる!
発表会にズラリと並んだ同社一眼レフ用のFXフォーマットのレンズ群は圧巻のラインナップ。それらのレンズ資産をZ7でも活かせる。
▼握った瞬間にボディの堅牢感が伝わってくる
ボディには堅牢なマグネシウム合金を採用。ボディ重量は約675gと決して軽くないが、レンズを付けて握った時にはその重さを感じさせない。
▼今後続々とリリースされるレンズが楽しみ!
ボディとともに発売されるのは3本。だが、Zマウントレンズの再来年までのロードマップが記され、今後Zマウントへの期待を膨らませてくれた。
■魅力的なレンズをドドっとリリースしたキャノン
キヤノン
「EOS R」(予想実勢価格:25万6500円前後<ボディ>/10月下旬発売予定)
同社初のフルサイズミラーレス一眼には、 3030万画素のセンサーを採用。連写速度は約8コマ/秒と抑えめだが、測距点が5655点と圧倒的な多さ。画像処理エンジンにはDIGIC 8を搭載。EVFは約369万ドットで、倍率は約0.8倍。SDメモリーカードの1スロットを備える。
SPEC DATA
●連写速度:約8コマ/秒
●撮影可能枚数:約370枚
●サイズ:W135.8× H98.3×D84.4mm
●重量:約580g
▼新たに大口径のRFマウントを採用
大口径マウントにより、明るいレンズが設計しやすくなる。レンズとの接点を12ピンに増やしフォーカスや絞りなどの情報を瞬時に伝達可能だ。
▼ズーム全域でF2など楽しみなレンズを発表
28-70mmの全域でF2の明るさを実現するレンズなど、4本のレンズが発表された。一方で来年以降については未知数。今後の楽しみとしたい。
▼操作のしやすさはしっかりと継承
シャッターボタン周辺の作りは、これまでのモデルを踏襲している。その分、EOSからの乗り換えであれば、迷うことなく使いこなせそうだ。
▼EVFのキレイさとAFの速さに驚嘆
EVFは約369万ドットで倍率は約0.76倍。激しく動かすと若干の残像が気になるが、映し出される映像は精細。AF速度は0.05秒と高速だ。
■まだある注目すべきミラーレス一眼
▼フルサイズ機と比肩する高品質ミラーレス
富士フイルム
「X-T3」(実勢価格:20万円前後<ボディ>)
伝統的な外観が特徴で、2610万画素のAPS-Cサイズセンサーを採用。色調表現や階調表現を、フィルムを選ぶ感覚で設定できる「フィルムシミュレーション」を用意。4K /60Pの動画撮影に対応する。
SPEC DATA
●有効画素数:2610万画素
●ボディ内手ブレ補正:無し
●動画:4K
●連写速度:約11コマ/秒
●撮影可能枚数:約390枚
●サイズ:W132.5×H92.8×D58.8mm
●重量:約539g
▼フルサイズなのに驚くほどにコンパクト!
ソニー
「α9」(実勢価格:43万8000円前後<ボディ>)
フルサイズミラーレス一眼を先駆けたαシリーズのフラッグシップ。有効画素数こそ2420万画素だが、5段分の効果を持つボディ内手ブレ補正を備えつつ、フルサイズとは思えないほどコンパクトだ。
SPEC DATA
●有効画素数:2420万画素
●ボディ内手ブレ補正:有り
●動画:4K
●連写速度:約5コマ/秒
●撮影可能枚数:約480枚~650枚
●サイズ:W126.9×H95.6×D63.0mm
●重量:約588g
▲フルサイズに対応するFEレンズのラインナップは30本。ほかにもシグマやコシナなどから対応レンズが発売され、その豊富さが強みの一つ
本記事の内容はGoodsPress11月号46-47ページに掲載されています
(取材・文/河原塚英信 写真/湯浅立志<Y2>)
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