1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. デジタル家電

マイクロフォーサーズ機の今 パナソニック&オリンパス【ニッポン発の傑作モノ】

&GP / 2018年10月25日 19時0分

マイクロフォーサーズ機の今 パナソニック&オリンパス【ニッポン発の傑作モノ】

マイクロフォーサーズ機の今 パナソニック&オリンパス【ニッポン発の傑作モノ】

小さなボディだけれど高画質でレンズ交換が楽しめる。そんなマイクロフォーサーズ規格が誕生してから10年が経つ。ミラーレス一眼のトレンドを創り出し、先駆けてきたマイクロフォーサーズの、過去と現在を把握し、その魅力に迫っていく。

 

■マイクロフォーサーズって何?

▼センサーサイズが4/3型

撮像素子のサイズは4/3型(17.3×13mm)。一般的なコンデジが搭載するセンサーよりは大きく、フルサイズ(36×24mm)やAPS-C(23.6×15.8mm)サイズよりは小さい。

▼レンズ設計の自由度が高い

ミラーレス構造では、ミラーボックスがなく、撮像素子とマウント面の距離(フランジバック)が短い。そのためレンズ設計の自由度が高まる。レンズ自体もコンパクトで、リーズナブルなのも特徴だ。

▼ボディサイズがコンパクト

一眼レフとは違い、ペンタミラーやレフレックスミラーなどの機構を割愛したミラーレス構造。ボディ内構造がシンプルなため、ボディ全体がコンパクトだ。

■レンズ交換撮影の楽しみを多くの人に知らしめてきた!

マイクロフォーサーズ規格が発表されたのは2008年のこと。同年にパナソニック「LUMIX DMC-G1」が、翌年にはオリンパス「PEN E-P1」が発売された。マイクロフォーサーズ機が採用したミラーレスが一眼レフと決定的に異なるのは、一眼レフ特有のミラーボックスを割愛したこと。撮像素子とレンズとの間にあったミラーがなくなり、ボディの薄型化が可能になった。合わせてレンズも小型化。一眼レフと比べて、断然持ち歩きやすいレンズ交換式カメラが実現したのだ。

その後、フィルム時代のレンズ(オールドレンズ)を、マイクロフォーサーズ機に装着して楽しむユーザーも出てきた。この時に、レンズを替えると撮れる写真がこれほど変わるのか!と、レンズ交換の楽しさを知ったユーザーも多いはずだ。

レンズも含めてコンパクトで持ち運びやすいマイクロフォーサーズ機。高画質=一眼レフ、という常識を覆すことにもなった。その後は、ソニー、ニコン、キヤノンも、それぞれミラーレス一眼をリリース。

パナソニックとオリンパスから始まったミラーレス一眼は、今やレンズ交換式カメラの主流となりつつある。今後どう発展していくのか、最も楽しみなカメラカテゴリーだ。

 

■LUMIXのマイクロフォーサーズ機

▲(写真左)「LUMIX DC-G9 PRO」(写真右)「LUMIX DMC-G1」

 

<先駆け>
2008年
Panasonic
「LUMIX DMC-G1」(発売時実勢価格:8万円前後<ボディのみ> ※生産終了)

マイクロフォーサーズ規格に準拠したLUMIXの第一弾。自在に動く液晶モニターに加え144万ドット相当の高精細な液晶ビューファインダーを備えていた。また、被写体や撮影状況をカメラが自動判別して最適なシーンモードに切り替える「おまかせiA」を搭載。ボディカラーは、ブラック系、レッド系、ブルー系の3色。

SPEC DATA
●静止画解像度:1210万画素
●動画解像度:フルHD
●連続撮影速度:約3コマ/秒
●手ブレ補正:ボディ内無し
●ボディサイズ:約W124×H83.6×D45.2mm
●ボディ重量:約385g

 

<最新>
2018年
Panasonic
「LUMIX DC-G9 PRO」(実勢価格:18万8000円前後<ボディのみ>)

マイクロフォーサ ーズのLUMIXの最上位モデル。6.5段分もの手ブレ補正効果を実現する“手ブレ補正機構”をボディ内に内蔵。AF約0.04秒、AD追従連写約20コマ/秒と、速写性能が大幅に向上させた。ビューファインダーには約368万ドットの有機ELを採用。マグネシウム合金フレームにより耐久性を増し防塵/防滴/耐低温設計でもある。

SPEC DATA
●静止画解像度:2033万画素
●動画解像度:4K
●連続撮影速度:60コマ/秒
●手ブレ補正:+5軸補正
●ボディサイズ:約W136.9×H97.3×D91.6mm
●ボディ重量:約586g

■高画質な静止画と動画の撮影を両立!

2008年当時と比較し、静止画解像度は2倍に近い2033万画素へ。動画解像度はフルHD(1920×1080)から4K(3840×2160)へと向上させている。当初はレンズ側の光学手ブレ補正のみだったのを、5軸手ブレ補正機構をボディに内蔵した。他の仕様面で顕著に性能アップしているのは、連続撮影速度。「DMC-G1」では約3コマ/秒だったのを「DC-G9 PRO」では60コマ/秒とした。同時にAF速度も、容易に体感できるまで高速化している。

▼静止画でも動画でも強力にブレを防止

5軸のボディ内手ブレ補正と2軸のレンズ内手ブレ補正を連動させ、ブレを強力に抑制する。さらに手ブレロックが動画撮影時の手ブレを抑える。

▼超高速約0.04秒のAF速度を誇る

新たに空間認識AFを備え、約0.04秒というAF速度を実現。AF追従も、左右に動く被写体はもちろん迫ってくる被写体もスムーズに捉える。

▼プロが欲しがる動画性能を備える

よりなめらかで精細な4K/60pの動画記録に対応。4Kでのハイスピード動画をはじめ、インターバル撮影などで映像表現の幅が広がる。

 

■OLYMPUSのマイクロフォーサーズ機

▲(左)「PEN E-P1」(右)「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」

 

<先駆け>
2009年
OLYMPUS
「PEN E-P1」(発売時実勢価格:9万円前後<ボディのみ>)

マイクロフォーサーズに準拠したオリンパス初のモデル。ハーフサイズカメラのオリンパスペンを想起させるコンパクトなサイズや外観を採用。EVFは非搭載でフレーミングは約23万ドットの液晶モニターで行う。撮影時に内蔵フィルターによってアーティスティックな映像を作り出す、ア ートフィルター(全6種)を既に搭載していた。

SPEC DATA
●静止画解像度:1230万画素
●動画解像度:HD(1280×720)
●連続撮影速度:約3コマ/秒
●手ブレ補正:ボディ内(4段分)
●ボディサイズ:W120.5×H70×D35mm
●ボディ重量:約335g

<最新>
2018年
OLYMPUS
「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」(実勢価格:21万円前後<ボディのみ>)

同社ミラーレス一眼のフラッグシップ機。AF/AE追従で最高18コマ/秒での連写が可能。ボディ内手ブレ補正機構は5.5段分、対応レンズとシンクロさせると最大6.5段分の補正効果が得られる。約236万ドットの液晶ビューファインダー、約104万ドットの3型液晶モニターを採用。防塵/防滴のほか、-10℃の耐低温性能も備えている。

SPEC DATA
●静止画解像度:2037万画素
●動画解像度:4K(4096 x 2160)
●連続撮影速度:60コマ/秒
●手ブレ補正:ボディ内(5.5段分)
●ボディサイズ:W134.1×H90.9×D68.9mm
●ボディ重量:約498g

■PENとOMの復活でミラーレスブームを作る

「PEN」と「OM-Dシリーズ」は、ボディ内手ブレ補正機構を採用。フィルムカメラ時代の交換レンズを装着しても手ブレ効果が体感できるとあって、当初から一部のカメラ愛好家から熱い支持を受けた。そのボディ内手ブレ補正も、「PEN E-P1」ではセンサーシフト式のみで4段分の効果だったのが、今や5軸手ブレ補正機構が搭載され最大5.5段分の効果が得られる。また撮影速度もAF/AEが追従した上で18コマ/秒の連写が可能と、大幅に高速化した。

▼強靭なボディ設計で信頼性が高い

ボディ各所にシーリングが施され、雨や水しぶき、砂やホコリの侵入を防ぐ。タフな環境下でもカメラを心配することなく被写体を追い続けられる。

▼最高で60コマ/秒の高速連写

高速で動く被写体にAFとAEを合わせながら、最高18コマ/秒で連写できる。AF/AEを固定すれば、最高60コマ/秒での撮影も可能だ。

▼5軸手ブレ補正で精緻な写真が撮れる

5軸手ブレ補正で、ボディ単体で最大5.5段分の補正効果が得られる。さらに電子手ブレ補正の組み合わせで、手持ち動画撮影もスムーズだ。

 

>> [特集]ニッポン発の傑作モノ

本記事の内容はGoodsPress11月号48-49ページに掲載されています

(取材・文/河原塚 英信 写真/湯浅立志<Y2>)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください