新しいMacBook AirとMac mini、作業が捗りまくる改良点とは?
&GP / 2018年11月1日 6時30分
新しいMacBook AirとMac mini、作業が捗りまくる改良点とは?
Appleは10月30日(米国現地時間)、ニューヨークにてスペシャルイベントを開催。「iPad Pro」「MacBook Air」「Mac mini」の新モデルを発表しました。本記事では、「MacBook Air」と「Mac mini」について、実機の写真を交えつつ、概要を紹介します。
■「MacBook Air」はベゼルレスなデザインに
新たに発表されたMacBook Airは、デザインを刷新。従来のAirとは異なり、MacBookやMacBook Proに近い見た目になりました。カラーは「シルバー」「ゴールド」「スペースグレイ」の3種類を展開します。
▲左から「シルバー」「ゴールド」「スペースグレイ」。サイズはW30.41cm x H1.49cm x D21.24cm
▲背面のリンゴマークは光りません
ディスプレイには、13.3インチのRetinaディスプレイを搭載。画素密度は227ppiあり、非常に鮮明です。写真を表示させてみるとこんな感じに。スピーカーも従来モデルと比べて低音が2倍、音量は25%UPしているので、動画コンテンツの視聴も迫力あるサウンドを伴って楽しむことができます。
▲HDモデルの4倍のピクセルを詰め込んだ。従来モデルよりも48%多くの色味を再現できる。アスペクト比は16:10
■キーボードは快適に!指紋認証も使える
MacBook Airのキーボードは、第3世代のバタフライ構造を採用。打鍵感は非常に良好でした。また、Touch Barこそないものの、右上の位置に「Touch ID」を備えます。
▲キーボードの右上にTouch IDを備える。ちなみに、右側面には3.5mmヘッドフォンジャックがある
Touch IDを使えば、ロック画面での認証はもちろん、Appのインストール、Apple Payでのオンライン決済時などに、パスワードを入力する手間が省けます。筆者もTouch ID付きのMacBook Proを普段から使っていまして、「メモ」アプリでロックをかけた取材のメモなどを素早く解除できるのが快適。一度使ったらTouch ID無しには戻れません。
↑Apple Payでの決済もスムーズに
Apple T2 Securityチップも搭載されており、セキュリティが万全になるとともに「Hey Siri」を用いた音声操作にも対応。マイクも3つ搭載されています。関連したところでは、macOS Mojaveから使えるようになった「ボイスメモ」アプリとの相性も良さそうですね。
感圧タッチトラックパッドも対応しました。トラックパッド自体のスペースも従来より20%ほど拡大しており、両手を使ってもゆったり快適に扱えます。こちらもmacOS Mojaveで改良されたクイックルック機能と相性抜群。
▲重量は1.25kgで「MacBook」よりも少し重く、「MacBook Pro(13インチ)」より軽い
■Thunderbolt 3ポートが2つ
左側面には、Thunderbolt 3(USB Type-C)のポートが2基備わっています。例えば、アダプターを携帯せずとも、外部出力を行いながら充電することが可能に。
▲左側面にThunderbolt 3のポートが2つ
MacBook ProのTouch Bar無しモデルと同じ構成ですね。いや、先述の通り「Touch ID」センサーを備えている分、新MacBook Airの方が日頃の使い勝手は良いかもしれません。
一方、プロセッサは1.6GHzのデュアルコアIntel Core i5を搭載。Turbo Boost使用時には最大3.6GHzとなり、4MB L3キャッシュも備えます。MacBook Proの最小構成が2.3GHzデュアルコアIntel Core i5なので、クロック周波数には流石に差があります。しかし、インターネット閲覧時間については、MacBook Airが最大12時間であるのに対し、MacBook Proは最大10時間。スタミナでは上位機種を上回ります。
■Mac miniも待望の新モデルが登場
Mac miniも久しぶりにアップデートされました。サイズこそ変わっていませんが、中身は4年分進化してます。
▲サイズは19.7 x 19.7cmの正方形。厚みは3.6cm。カラーはスペースグレイに
プロセッサは最小構成で3.6GHzの4コアIntel Core i3です。3.0GHz 6コアのIntel Core i5も選択でき、オプションで3.2GHz 6コアIntel Core i7も用意されています。例えば、オプションの6コアモデルの場合、Adobe Photoshop CCのフィルタ処理が、従来モデルの3.2倍高速になりました。また、ファンや通気口も大型化し、空気の流れは2倍に。排熱が効率的に行われることで、MSP(最大持続力)は70%増加します。
メモリは8GBから、オプションで16GB、32GB、64GBまで選択できます。2666MHz DDR SO-DIMMメモリを採用しており、高速なレンダリングや仮想マシンの実行にも対応可能です。ストレージはPCIeベースのオールフラッシュストレージになり、読み込み速度は最大4倍速くなりました。選択できる容量は、128 GB、256GB、1TB、2TB。
▲背面には、電源ボタンを始め、各種のポートが揃う(10Gb Ethetnet x 1, Thunderbolt 3 x 4, HDMI 2.0 x 1, USB 3 x 2, 3.5mmヘッドフォンジャック x1)。一方で、SDXCカードを読み込むにはアダプターが必要に
背面には、Thunderbolt 3のポートが4つ並び、HDMIと併用して最大3台のディスプレイに出力できるように。例えば、3台に出力する場合は、Thunderbolt 3経由で4096×2304ピクセル・60Hzのディスプレイが2台、HDMI 2.0経由で4096×2160ピクセル・60Hzのディスプレイ1台に接続できます。
▲Thunderbolt 3経由では、最大40Gb/sのデータ転送速度を実現。充電と電力供給、eGPUとの接続、最大2台の4Kディスプレイ出力が行える
また、こちらもApple T2 Securityチップを搭載し、暗号化ストレージや、セキュアブートなどに対応。普段はさほど意識できないところですが、セキュリティに配慮した構成には安心感がありますね。
* * *
最後になりましたが、MacBook Airは最小構成で14万5584円〜。Mac miniは最小構成で9万6984円〜です。どちらも予約は開始されており、11月7日より出荷されます。負荷の高い処理をあまりせず、テキスト入力やブラウジングをメインに快適な使用感を求めるならMacBook Airがオススメ。自宅にどっしりと構えてクリエイティブな作業を行うならMac miniにオプションを付けていきましょう。
>> Apple
(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。
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