Amazon「Fire TV Stick」を買うべき人、そうでない人の見分け方
&GP / 2015年11月15日 11時0分
Amazon「Fire TV Stick」を買うべき人、そうでない人の見分け方
毎晩『ホームランド』というアメリカの連続ドラマを観ている。寝不足だし、風邪がなかなか治らないのは、これにハマっているせいだろう。
『ホームランド』はNetflixで観ているのだが、少し前までは『オレンジ・イズ・ニューブラック』を家人に呆れられるほど見まくっていた。そして先月まではHuluで『SUITS』に……挙げればキリがないのだが、もう連続ドラマの中毒患者だ。
それもこれもHuluやNetflixなど、自分の意志で止めないと、最後まで見続けてしまうという、恐ろしくも素晴らしい見放題サービスが日本に上陸してくれたおかげ。
もうとっくにアップされているはずだったこの原稿が、こんなに遅れたのは、こうした魅惑的なサービスの“せい”だ。
■ついに手に入れたAmazon「Fire TV」は使えるのか?
送られてきた「Fire TV Stick」
今回、さらに視聴環境を整えるため、Amazonの「Fire TV Stick」を手に入れた。
箱には、本体の他にもUSBケーブルなどが入っていた
リモコンには単四形乾電池×2本が必要
結論から先に言うと、快適この上ない。使い始めて3週間が経つ今、「Fire TV Stick」を使わない日はなくなっている。もう、(特にアメリカの)連続ドラマの無限地獄から出られない状況だ。
以下、「Fire TV Stick」をどれだけ気に入ったかを記していくので、覚悟して読んでほしい。
小さな「Fire TV Stick」を挿すだけで、古いテレビが大幅にバージョンアップ
「Fire TV Stick」は、小さなドングル。テレビのHDMI端子に差して、自宅の無線LANにつなげれば、HuluやNetflixが簡単に大画面で楽しめるようになる。
同種の製品には、Apple TVやAmazon Fire TVなどがあるが、「Fire TV Stick」は、4980円とリーズナブルで、USBメモリーよりも一回り大きいくらいの超コンパクトさが売り。
アプリをダウンロードすればゲームもできるし、「tunein」のようなネットラジオのプレーヤーとしても活躍する。だが、これを買おうとする人の大半は、やはりNetflixやHulu、YouTubeを観たいという人、ということで話を進めていきたい。
プラス1500円で音声認識リモコンが付属するモデルに、プラス8000円で、プロセッサがクアッドコア(Stickはデュアルコア)でmicroSDスロットを内蔵したモデルに、それぞれグレードアップできる。
理由は色々とあるが、まずは一番安価な「Fire TV Stick」を購入すれば良いと思う。(簡単に言うと、Amazonで配布されているゲームアプリの強烈なファンだとか、Netflixの4K映像を観たいけど、持っている4KテレビがNetflix非対応などの人は、上位機「Fire TV」を購入しても良いかも。ただし4KテレビでNetflix非対応というモデルって、あったっけ?)
セッティングの簡単さは、ピカイチかも
使い方は、“非常に”簡単。テレビのHDMI端子にブスっと挿して、入力切り替えをすれば、Amazonのロゴが表示される。あとは無線LANに接続すればOK。
驚いたのは、Amazonアカウントへのログイン設定を行っていないのに、自動でログインされていたこと。出荷される時に、各ユーザーの情報を入れて届けているのだ。
無線LANにつながれば、あとは勝手にログインしてくれる
説明書では、「Fire TV Stick」をHDMIに挿すと同時に、USB端子への接続が求められる。だが、我が家にあるテレビには、対応USB端子が非搭載。テレビの近くにある電源タップにも余裕がないので、そんなことには頓着せずに使っている。今のところ、気になるような問題は起こっていない。
Amazonビデオ以外のサービスは、アプリをダウンロードして使用
Amazonの製品だけに、「Amazonビデオ」が一番見やすいように設計されている。その他のYouTubeやHulu、Netflix、GYAO!などを使いたい場合は、それぞれアプリのダウンロードが必要だ。
Amazonビデオに最適化された画面
メジャーなVODサービスは、対応アプリが提供されている
YouTubeアプリをダウンロード/インストール中
U-NEXTやニコニコ動画にも対応。バンダイチャンネルやdTVは見かけないが、主要なVODサービスには対応していると言えるだろう。
操作は付属リモコン、iPhone、そしてアレでもできる?
ひと昔前(だいたい4-5年前)の、いわゆるスマートテレビと呼ばれていたテレビのネット機能は、「こんな機能も付いていますよ」というものが多かった。動作がとにかく遅かったのだ。起動が遅く、一度誤った操作をすると、戻るのにまた時間がかかる。だから使わなかった。
今は違い、「Fire TV Stick」の操作も快適になっている。
付属のリモコンでの操作は、可もなく不可もなくという程度。こんなものでしょ、という感じだ。ホームボタン/十字キー/早送り/逆戻りなどの基本的なボタンが付いているだけだ。
iPhoneやAndroidでも操作は可能。レスポンスも操作感も悪くない。これも、こんなもんだよね、という感じ。あえて言えば、音声認識での操作ができるということか? でも筆者は動作確認をしたことがあるだけで、ほとんど使ったことはない。
特筆すべきことは、テレビのリモコンで操作できているということ。初めて知った時には、まさか!? と思った。でも、「Fire TV Stick」付属リモコンで行う操作が、テレビの十字キーなどを使って全てできる。繰り返すが、ホームボタン/早送り/逆戻りはもちろん、音声切り替えや字幕切り替えまでのすべてだ。
これが非常に便利。だって「テレビの電源をONにする」→「入力切り替えで(我が家の設定の場合は)HDMI 2にする」→「Fire TV Stickを操作する」まで同じリモコンで完結するのだから。しかもここからまた地デジ番組を観たり、録画番組を観たりするのも同じリモコンでOK。
これってもう、テレビの中に“完全に”「Fire TV Stick」が埋め込まれたようなもの。テレビ番組/録画番組/HuluやNetflix、Amazonプライム ビデオ のすべてが、シームレスに観られるのだ。
ちなみに使っているテレビは5年前のソニー・ブラビア。他のテレビでの検証はしていないので、もしかすると、たまたま超ラッキーなモデルなだけなのかもしれない。
画面UIの使いやすさは、サービスによる
NetflixやHulu、Amazonプライム ビデオ、YouTubeなど、各サービスによって操作方法が少し違う。個人的にはNetflixが早送りなどの操作が一番使いやすいと思う。
Netflixの場合は、早送り(逆送り)ボタンを押すと、各コマのサムネイルが表示される。どこまで早送り(逆送り)するのかがひと目で分かるのだ。ここまで早送りする、と決めてから再生が開始されるまでのタイムラグが少ないのもNetflixが一番ストレスがない。
Netflixで早送りしている時の画面
他のサービス、YouTubeやHuluに関しては、サムネイルが表示されないので、目分量で早送りなどを行うことになる。Netflixを見習って、改善してもらいたいポイントだ。
特にYouTubeの公式アプリについては、改良して欲しいところ。筆者は、自分で撮影した動画を頻繁にYouTubeにアップしているのだが、「Fire TV Stick」では、それらを視聴しづらいのだ。非オフィシャルなYouTubeアプリも2-3試したが、どれも似たような使いづらさだった。
これは、そもそも自分が撮った動画を観るために、アプリが最適化されていないことに原因があるようだ。主に人気動画を観るために使っている人には、使いやすいのかもしれない。
Amazonプライム ビデオに、面白いコンテンツはあるのか?
以下は個人的な感想だが、プライム ビデオにも魅力的なコンテンツが少なくないと感じ始めている。例えば冒頭で、今ハマっているドラマとして『ホームランド』や『SUITS(スーツ)』を挙げたが、これはプライム ビデオでも配信中だ。また、まだ観ていなければ『プリズン・ブレイク』はきっと楽しめるだろう。
Netflixと同様に、オリジナル作品にも力を入れている様子だ。その中で、試しに『モーツァルト イン・ザ・ジャングル』を観たが、シーズン1(約28分×10話)を一気に観てしまった。
また、Amazonオリジナル作品に関しては、まずは最初の1話を配信。その後のストーリーを観たいかどうかを、ユーザーにアンケートを取る、という面白い試みをしている。おそらくアンケートの結果が良ければ、全話を配信するのだろうし、悪ければ配信中止ということになるのだろう。
総じて考えれば、Amazonプライム会員の年会費は3900円(税込)。Amazonプライム ビデオが1年間フリーパスなので、月額換算だと325円。強烈にお勧めするわけではないけど、まだどのサービスを使うか迷っているなら、NetflixやHuluと並び、候補として挙げるべきだろう。
「Fire TV Stick」を買うべきユーザー像
こんな人は買うべき、というのは以下の人たち
・NetflixやHuluなどのVOD(ビデオ・オンデマンド)サービスを契約している、もしくは使おうと思っている
・使っているテレビが古く、NetflixやHulu、Amazonビデオなどに対応していない。もしくは、対応しているが、レスポンスが遅くて使いづらい
・Amazonプライム会員である
・Android OSのスマホかタブレットを使っている
上記の項目に多く当てはまる人ほど、「Fire TV Stick」を購入する価値は高い。いずれにしても前提としては、VODサービスを使っている人。こうしたサービスを、より良い環境で観たいという人向けの製品だと言って良い。
良い環境というのは、大画面で視聴できること。コンテンツを選ぶ時を含め、視聴中の早送りなどの操作レスポンスを、サクサクと操作できるようになること。
最後までこの記事を読んで、まだ買おうかどうか迷うようであれば……とりあえず購入して使ってみてから、使い続けるか考えてみたら?
(文/河原塚英信)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
シャオミ、期間限定1万8720円の32型チューナーレススマートテレビ
ASCII.jp / 2024年11月21日 15時30分
-
Amazon、「Echo Show 15(第2世代)」を国内で発売
PR TIMES / 2024年11月21日 1時0分
-
アマプラ?ネトフリ?動画配信サービスを利用するなら 上位3つのサービスや便利テクニック
よろず~ニュース / 2024年11月19日 11時0分
-
Fire TVシリーズと連携するサウンドバー「Fire TV Soundbar Plus」が国内初登場
ガジェット通信 / 2024年11月15日 14時0分
-
パナソニック、Fire TV搭載「ビエラ」に77V型4K有機ELモデル
マイナビニュース / 2024年10月24日 15時42分
ランキング
-
1『崩壊:スターレイル』Ver.2.7予告番組の「シリアルコード」まとめ!使用期限は11月23日24時59分まで
インサイド / 2024年11月22日 21時19分
-
2旅先での1枚が「Windows10すぎる」と300万表示! 分かる人には分かる“完全一致”に「共感しまくりです!」「マジじゃん」
ねとらぼ / 2024年11月22日 20時30分
-
3「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
ねとらぼ / 2024年11月22日 17時40分
-
4プロが教える「PCをオフにする時はシャットダウンとスリープ、どっちがいいの?」 理想の選択肢は意外にも…… 「有益な情報ありがとう」「感動しました
ねとらぼ / 2024年11月20日 22時0分
-
5イオシス、“あのスマホ”大量入荷 「待ってたぜェ、この瞬間をよォ!!」
ASCII.jp / 2024年11月22日 15時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください