まるでビデオカメラ!明るいレンズで夜間も強いハイスペックモデル【最強ドラレコ診断①+用語ガイド】
&GP / 2018年12月17日 19時0分
まるでビデオカメラ!明るいレンズで夜間も強いハイスペックモデル【最強ドラレコ診断①+用語ガイド】
動画配信やニュースなどで話題のドライブレコーダー(通称ドラレコ)。“あおり運転” などでも注目され、いまや安全ドライブの必需品ともいえるカー用品。今回は、車両前後(サイド)の状況を克明に録画できる最強モデルとりそろえ、カーグッズプレス編集部がその実力を徹底チェックした! まずはケンウッドのドライブレコーダーだ。
■F1.8の明るいレンズを採用! 後方カメラもフルハイビジョン対応
ケンウッド
「DRV-MR740」(実勢価格:3万4000円前後)
【SPEC DATE】
●液晶サイズ:2.7インチ
●microSD:16GB付属
●フレームレート:27.5fps
●駐車時記録:オプション対応
(車載電源ケーブル「CA-DR150」(別売り)が必要)
●視野角:(前)水平100度 対角111度
●視野角:(後)水平100度 対角111度
●GPS:○
●画像補正:HDR
【総合評価】
画質:★★★★★ 画角:★★★★ 操作性:★★★★★
設置性:★★★★ 多機能性:★★★★★
▲Front
▲Rear
本体、サブカメラともケンウッドらしい洗練されたデザイン。本体側面の2本のケーブルを並べて綺麗に取り付けられるのも嬉しい。
▲同時にリリースされた「DRV-MP740」(実勢価格:3万7000円前後)。本体スペックは「DRV-MR740」と共通だが、サブカメラは室内撮影用で前面に赤外線LEDを搭載
【CHECK1】操作
▼操作ボタンが大型で押しやすく細かい設定もラクに行える
操作ボタンは大型で、本体の右側面に並べられている。画面の端にキーの役割が表示されているのも親切だ。
【CHECK2】設定
▼カメラ位置調整
画像認識技術により、前方衝突警告、車線逸脱警告、発進遅れ警告などの運転支援を行う。リフレッシュ通知やエコドライブ表示も搭載。
▼ファイル再生
背面ディスプレイは2.7インチと比較的大型のため、映像再生も快適だ。記録ファイルには常時録画のほかイベント録画や駐車録画がある。
▼解像度設定
記録解像度は前後カメラともにフルHDとHDから選択できる。明暗差を自動補正する機能、HDRも備えている。
▼駐車モード設定
別売の車載電源ケーブル「CA-DR150」を利用すれば最大24時間の駐車監視録画を実現。駐車中の衝撃や動体に反応して作動する。
【CHECK3】画質
▼不満のないクリアな映像を記録できる
▲前方画像
▲後方画像
前後ともフルHD画質による記録ができ、シャープで美しい映像を実現している。明るさ、鮮やかさも十分で不満なポイントは見つからない。専用ビュワーソフトはMac用をそろえているのも親切。
▼逆光や明暗差の激しい場所でも鮮明!
逆光でも画面全体が真っ白に飛ぶこともなく、信号の色や対向車のナンバーが確認できる。信頼性抜群だ。
明暗差を補正するHDR機能(フロントカメラのみ)によってトンネルの出口でも安定した映像を捉える。
■2年連続ドライブレコーダー販売数1位を獲得したヒットメーカーの最新作
ケンウッドは2016年度、2017年度と2年連続でドライブレコーダーの販売数1位を獲得。そして満を持してリリースする同社初の2カメラ型モデルが「DRVMR740」だ。
シンプルかつスタイリッシュな本体にリア用のサブカメラを組み合わせた2ピース構成で、車種を選ばず同社のドライブレコーダーは高画質に定評があるが、このモデルでも画質にこだわったスペックを搭載。
カメラは2台ともに200万画素の1/2.7型CMOSセンサーを搭載し、フルHD(1920×1080)画質による記録が可能。また、F1.8という夜間にも強い明るいレンズを採用し、白飛びや黒つぶれを押さえるHDR(フロントカメラ)も搭載。JVCがビデオカメラの開発で培った技術やノウハウを投入している。
写真を見てもらえばよくわかるが、すみずみまでくっきりとしていてコントラストが高く、まるでビデオカメラのようなクオリティを誇る。フルHDモデルとしては業界トップクラスと言えるだろう。これはフロントだけでなく、リヤも同様だ。記録映像の再生はPC向け専用ビュワー(Windows用、Mac用それぞれあり)でも行え、前後の記録映像を同時に見られるだけでなくGPS、Gセンサーによる情報も確認でき、YouTubeへのアップロードも行える。
また、使い勝手に優れているのも大きな特徴で、本体側面の操作キーと背面の2.7型ディスプレイによって快適なコントロールが可能。操作キーはサイズが大きいうえに役割が画面に常時表示されているため機械が苦手な人でも迷わず扱える。
同社の従来機でも好評の「前方衝突警告」「車線逸脱警告」「発進遅れ警告」などの運転支援機能も搭載し、画面と警告音で注意を促す。さらに長時間運転を知らせる「リフレッシュ通知」、エコドライブを心がけられる「エコドライブ表示」、時刻や速度を表示する「情報表示モード」なども備えている。
■購入する前に知っておきたいドラレコ選び用語ガイド
【安全運転支援】
カメラで捉えた車両前方の映像を分析し、ドライバーに注意を促す機能。信号待ちでの前方車両の発進や走行中の前車への近づきすぎ(一定速度以上で作動)、車線からのはみ出しなどを知らせてくれる。多くの機種はディスプレイに表示を行い、同時に警告音を鳴らす。安全運転に貢献する便利な機能だ。
【有効画素数】
記録画素数が大きいほど高画質。廉価版ではHD(1280×720)が多いが、それよりも上のフルHD(1920×1080)が現在の標準。周囲のクルマのナンバープレートが読み取れる。また、画質にこだわったモデルでは3M(2304×1296)、WQHD(2560×1440)を採用し、ビデオカメラ並みの美しさだ。
【記録媒体】
記録映像は付属マイクロSDカード(SDカードのモデルもある)に収録し、容量は8GB程度が多い。機種によっては16GB、 32GBなども搭載。一部機種はリレー録画用に2基のスロットを内蔵する。解像度が高いほどデータが重くなるので、長時間録画をしたい場合には任意に解像度を低く設定する必要がある。
【画像補正】
ミドルクラス以上の機種は「HDR(ハイダイナミックレンジ)」、「WDR(ワイドダイナミックレンジ)」などの画像補正機能を搭載。これらは画面内の明暗差を自動的に補正し、朝や夕方の逆光、夜間、トンネルの出口などで効果を発揮
【GPS】
GPSの内蔵により映像とともに場所や日時、速度を記録。また、Gセンサーを内蔵していればX軸、Y軸、Z軸の動きを検知し、急ブレーキや急ハンドルの動作が推定できる。機種によって異なるが、これらのデータは専用ビュワーソフトや専用スマホアプリ、カーナビなどで確認が可能となる。
【フレームレート】
1秒間に何コマの撮影が行えるのかを示す数字。27fpsであれば1秒間に27コマの撮影を行う。コマ数が増えるほど映像の動きが滑らかになる。ただし、30fpsでは対策品を除いて西日本のLED信号機が消灯して映る場合がある。購入時にはショップやメーカーのHPなどで確認しよう。
【駐車時記録】
ドライブレコーダーを監視カメラとして使えるようにする機能。エンジンを切ると待機状態になり、車両に振動が加わったり、周囲に人がうろついたりすると自動的に録画を開始。標準搭載をする機種もあるが、多くの機種では電源ケーブル(車両から常時電源を取得)などのオプションが必要だ。
【視野角】
視野角が水平方向に広ければ横方向から飛び出してきた車両や人の動きも捉えることができ、垂直方向に広ければ頭上の信号機もカバー可能。視野角の数値はカタログやHPなどに掲載されている。360度の視野角を持つモデルも増えており、シームレスに車内外を見回すことができる。
<WDRとHDRは何が違う?>
HDRは複数の映像を合成し、WDRはひとつの画像で明暗差をなくす補正をしているものだが(メーカーによる違いはある)、いずれも真っ白く飛んだ部分や黒くつぶれた部分がない全体にバランスの取れた見やすい映像を作り出す。
■失敗しないドラレコ選びのポイント
昨年からドラレコ(ドライブレコーダー)のニーズが急激に高まっている。あおり運転がからむ事故や事件がニュースやワイドショーで取り上げられることが多くなり、必要性を感じる人が増えたためだ。この記事を読んでいるアナタもその1人かもしれない。
あおり運転対策をメインとしてドラレコを導入したいのならば、なんと言っても2カメラモデルを選ぶべき。車両前方と同様に車両後方の状況も高画質で捉えられ、クルマのナンバープレートはもちろん人の表情まで記録に残せる。
また、近ごろ増えてきた360度カメラ搭載モデルは窓越しに車外を撮影するため、相手の車両全体は捉えられない。しかし、後方から回り込んでの幅寄せ、停車した際に運転席へ怒鳴り込んでくるような行為の一部始終を記録できる。
2カメラモデル、360度カメラモデルのどちらも車両前方だけを撮影する一般的なものに比べると安心感はケタ違いだ。ただし、高価なので、自分が本当に「前方以外」の記録が必要なのかの見極めも肝心だ。
いずれにしてもドラレコは一刻も早く装着すべきアイテム。運転中いつ事故や事件に巻き込まれるかはわからないのだから。
>> 最強ドラレコ診断
本記事の内容はCar GoodsPress87号52-53.65ページに掲載されています
(レポート/浜先秀影 撮影/澤田和久)
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