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カブからハスクバーナまで!今年発売の注目バイク5選【2018年まとめ⑥】

&GP / 2018年12月28日 18時0分

カブからハスクバーナまで!今年発売の注目バイク5選【2018年まとめ⑥】

カブからハスクバーナまで!今年発売の注目バイク5選【2018年まとめ⑥】

<[特集]2018年を振り返る【バイク編】>

2018年のバイク業界を漢字一文字で表すとすれば「戻」がふさわしいでしょう。

時代を巻き戻すネオクラシック人気がさらに高まったこと。厳しい環境規制を前に生産中止を余儀なくされたモデルが再びマーケットに戻ってきたこと。そして安全性を高めるための技術革新が進み、二輪の世界に戻る、いわゆるリターンライダーを優しく受け入れてくれるモデルが増えたこと。これらがトピックとして挙げられるからです。

また、ここ数年の国産メーカーはさまざまな規制によって停滞傾向にありましたが2018年は一転。トラディショナルなモデルから近未来的なモデルまで垣根なくラインナップされる、その伸び伸びとした雰囲気も印象的でした。

2019年以降は電動バイクがひとつのトレンドになっていくでしょう。ハーレーダビッドソンを筆頭に、いくつかのメーカーは騒音や排ガス問題から解放されたハイスペックなスポーツモデルを発表しています。バイクに対する世の中の印象が大きく変わっていくことを期待しています。

では、2018年に発売された新モデルの中から、注目の5車種をご紹介しましょう。

 

■ホンダ スーパーカブC125

累計生産台数1億台(!)を超え、地球の至るところで愛されているスーパーカブ。そのフラッグシップとしてラインナップされたモデルがこのC125です。モチーフになったのは1958年に登場した初代スーパーカブC100で、当時のカラーやスタイルを現代風にアレンジ。エンジンやサスペンション、ホイールといった主要コンポーネントだけでなく、グリップのゴムまでもが専用に設計されたプレミアムモデルなのです。

それはギヤボックスのチューニングにもおよび、スタンダードモデルのシフトフィーリングが「ガチャ」だとするなら、C125のそれは「コクッ」と明らかに高い精度を感じさせるもの。それだけでも高い満足感が得られるに違いありません。現在、世界中のメーカーがネオクラシック推しですが、その中でも指折りの完成度を誇っているモデルと言っていいでしょう。

HONDA SUPER CUB C125
エンジン:空冷4ストロークOHC単気筒
排気量:124cc
最高出力:9.7PS/7500rpm
車重:110kg
価格:39万9600円

 

■ヤマハ セロー250

新しく施行された排ガス規制の影響を受け、2017年に一度生産を終えていましたが、2018年8月に復活。その際に、環境性能だけでなく、最高出力は18psから20psへ、燃費に至っては40km/lから48.4km/lへ大幅に引き上げられるなど、正常進化のお手本のようなきめ細やかな改良が施されました。もちろん、体格を選ばない軽量コンパクトな車体と足つき性の良さ、道なき道も突き進める走破性は30年以上変わらないセローの美点として踏襲。見た目は癒し系ながら、本当にヘビーデューティなギアを求めるならこれ一択と言えるでしょう。

エンジンスペックは必要最低限ゆえ、高速道路を高いアベレージスピードで走るような使い方には向かないものの、法定速度での巡航は不満なし。日本の道路事情に特化した、日本人のためのオールラウンダーがこのモデルです。

YAMAHA SEROW250
エンジン:空冷4ストロークSOHC単気筒
排気量:249cc
最高出力:20PS/7500rpm
車重:133kg
価格:56万4840円

 

■ヤマハ ナイケン

2018年、最もインパクトがあり、なおかつ画期的だったのがこの「NIKEN(ナイケン)」です。ご覧の通り、パッと見はかなり異質なスタイルながら、ひとたび走り出すと、ハンドリングはバイクそのもの。コーナーではごく普通に車体がバンクし、軽々と曲がっていきます。普通ではないのがその時のスタビリティで、路面が荒れていようが、雨が降っていようがタイヤは常にグリップ。レールの上を走るジェットコースターのように、フロントがビタッと路面に張り付いたまま駆け抜けていきます。

もちろん物理的な限界が来ればスリップダウンし、停車する時に足を出さなければ立ちゴケもします。2輪らしさはそのまま残し、可能な限り安全性と安定性が確保された新種がこのナイケンなのです。久しぶりにバイクの世界に復帰する、リターンライダーは特に試乗してみることをおすすめします。

YAMAHA NIKEN
エンジン:水冷4ストロークDOHC3気筒
排気量:845cc
最高出力:116PS/10000rpm
車重:263kg
価格:178万2000円

 

■ドゥカティ パニガーレV4S

「速いヤツがエライ」というヒエラルキーが色濃く残されているバイク界において、その象徴とも呼べる存在がこのイタリアンスーパースポーツです。なにせスペックが凄まじく、1103ccのV型4気筒エンジンは214PSという途方もない最高出力を発揮。それに対する車重はガソリン満タンでも195kgに過ぎず、パワーウェイトレシオは0.91kg/PSというちょっとおかしな領域に達しているのです。

もちろん、それを剥き出しのまま世に放ったりはしません。トラクションコントロール、ウィリーコントロール、スライドコントロール、コーナリングABS、セミアクティブサスペンション…といった、ありとあらゆる電子デバイスがライディングスキルをフォロー。二輪レースの最高峰MotoGPマシンの世界が垣間見られる量産市販車としてスポーツバイクの頂点に君臨しています。

DUCATI PANIGALE V4S
エンジン:水冷4ストロークDOHC4気筒
排気量:1103cc
最高出力:214PS/13000rpm
車重:195kg
価格:328万円

 

■ハスクバーナ スヴァルトピレン401

1903年にスウェーデンで創業を開始した、世界でも指折りの老舗ブランド、ハスクバーナ。これまではモトクロッサーなどの競技用モデルを主力としてきたため、日本ではマニアックな存在でしたが、2018年に登場したこのスヴァルトピレン401を含む、3台のロードスポーツがそのイメージを刷新。他の何にも似ていないスタイリッシュなデザインが二輪誌のみならずファッション誌や一般誌にも取り上げられ、一躍その名が広がりました。

中でもこのモデルには普通二輪免許(いわゆる中免)での乗車が可能な375ccのエンジンが搭載され、車体はスリムでコンパクトそのもの。ストリートをキビキビと駆け抜けるスクランブラーとして開発されただけあって、それに見合う俊敏なハンドリングが与えられています。小粋なライトウェイトスポーツをお探しならぜひ!

HUSQVARNA SVARTPILEN401
エンジン:水冷4ストロークDOHC単気筒
排気量:375cc
最高出力:44PS/9000rpm
車重:150kg(ガソリンなし)
価格:77万7000円

 

>> [特集]2018年まとめ

(文/伊丹孝裕)

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