欲しいのは高性能カメラ?爆裂スペック?注目の最先端スマホ5選【2018年まとめ⑫】
&GP / 2018年12月31日 18時0分
欲しいのは高性能カメラ?爆裂スペック?注目の最先端スマホ5選【2018年まとめ⑫】
<[特集]2018年を振り返る【スマホ編】>
今年もたくさんの新機種が発売されたスマートフォン。されど「今年は機種変更を見送った」という人も少なくないのでは? スマホの高性能化が一段落して、買い替えサイクルが長くなりつつあることに加えて、政府主導で「日本の携帯電話料金は高すぎるのでは?」という議論が展開され、2019年に大手キャリアの携帯電話の利用料が値下げされることも期待されています。
一方、それでも新しい機種を使いたいという人に向けたハイエンドモデルは続々とリリースされ、市場価格が10万円を超えるモデルも珍しくなくなってきました。利用料と端末代金とを分離するプランが主流になりつつあり、2019年は “利用料は安いが、端末代は高い” という傾向がより顕著になっていきそうです。
ここでは、2018年にヘビーユーザー層に注目を集めて、2019年にさらにブレイクしそうな機能や仕様を備えたモデルを紹介します。
■超広角でも撮れるトリプルカメラがすごい!
ファーウェイ
「HUAWEI Mate20 Pro」
▲約6.39インチの有機ELディスプレイを搭載するHUAWEI Mate20 Pro。SIMフリーモデルの実勢価格は12万830円(税込)
SIMフリースマホ市場で圧倒的な人気を集め、大手キャリアからもリリースしたファーウェイ。2018年に最も勢いを感じたメーカーですが、年末には、カナダでCFOが逮捕されたり、アメリカの要請を受けて、日本政府が通信インフラから中国メーカーの製品を排除する方針を示したことがニュースになるなど、良い意味でも悪い意味でも注目を集めました。
テレビや新聞などで報道されている“ファーウェイ問題”は、もはや政治問題であり、日本政府の決断や対応を見守るしかありませんが、スマホやタブレットなどコンシューマー向けの製品の販売は続けられそうです。
前置きが長くなりましたが、そんなファーウェイの最新フラッグシップが「HUAWEI Mate20 Pro」です。
最大の特徴は、ライカが監修したトリプルレンズカメラを搭載していること。約4000万画素(広角)+約2000万画素(超広角)+約800万画素(望遠)という構成で、いままでのスマホでは撮れなかった広い画角で撮影できることがアドバンテージ。一眼レフユーザーでも高価なレンズに付け替えないと撮れなかったワイドな写真がスマホで手軽に撮れるようになったんです!
▲いままでのスマホでは撮れなかったワイドな画角での写真撮影を楽しめる
HUAWEI Mate20 Proは、ほかにも “ディスプレイ指紋認証” や “ワイヤレス逆充電” といったトレンドを先取りする機能を搭載。ファーウェイ製のスマホがこれからどう進化するのか? 2019年も目が離せません。
※レポート記事
>> HUAWEI Mate 20 ProのトリプルカメラをiPhone XSと撮り比べてみた!
■唯一無二の“飛び出すカメラ” を実現
OPPO
「Find X」
▲6.4インチの有機ELディスプレイを搭載。カメラが隠れる仕様のため、ノッチ(切り欠き)がなく、93.8%という高い画面占有率を実現。実勢価格は12万800円(税込)
出荷台数シェアがアジアで1位、世界で4位という実績を引っ提げ、今年1月に日本市場に参入した中国メーカーOPPO。参入1年目にして7機種をリリースし、日本市場に対するやる気を示しました。なかでも注目を集めたのが、グローバルでは6月に発表されて、日本では11月に発売された「Find X」です。
▲背面カメラは2000万画素+1600万画素のデュアルカメラ。「カメラ」アイコンをタップすると約1秒で出てくる
最大の特徴は、世界初の「ステルス3Dカメラ」。普段はカメラが隠れていて、使うときにだけで電動スライドで自動的に出てくるんです。インカメラ(2500万画素)は3D顔認証の機能も備えていますが、本体を持つと、ス〜ッとカメラが出てきて、顔認証を終えると、ス〜〜ッと下がっていきます。しかも、その時間はわずか2秒程度。普段、レンズを隠しておけることは、ディスプレイを広くでき、レンズを保護することにもつながります。ノッチ(切り欠き)に続く新しいトレンドとして、後続モデルの登場に期待しましょう。
>> OPPO「Find X」
※ニュース記事(カメラ部分のギミック動画あり)
>> 新しいスマホのカタチ?カメラが飛び出すOPPO「Find X」がおもしろいぞ!
■高性能チップとeSIM対応がうれしい
Apple
「iPhone XS / XS Max」
▲5.8インチ画面のiPhone XSは、SIMフリーの64GBモデルが12万1824円(税込)。最も高い6.5インチ画面のiPhone XS Maxの512GBモデルは17万7984円(税込)
2018年に発売されたiPhoneは3モデル。ホームボタンを搭載するiPhone 8(2017年9月発売)を後継するモデルはなく、すべてがホームボタンがなく、画面が広い「iPhone X」シリーズになりました。
上位モデルの「iPhone XS」と「iPhone XS Max」は、ディスプレイとバッテリー容量、サイズ・重量を除けば、スペックは共通しています。一見、前モデルのiPhone Xからのマイナーチェンジという印象ですが、中身は大きく進化していました。最大の利点は、アップルが開発した最新チップ「A12 Bionic」を搭載していること。アップルは「AI」という言葉は使っていませんが、8コアのNeural Engineを搭載し、機械学習を強化。その成果を実感できるのがカメラで、夜景や逆光など、これまで撮影が難しかったシチュエーションでの画質が大幅に向上しています。
▲「設定」画面に「モバイル通信プランを追加」という項目が追加された。ここからeSIMに対応の通信キャリアのプランを購入・追加できる
2回線を併用できるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応したことも注目すべきポイント。日本向けモデルは2枚のSIMを挿せるわけではなく、2枚目のSIMは本体に埋め込まれた「eSIM」になっています。日本国内では1枚目のSIMを使い、海外渡航時などにeSIMを起動して、対応する通信キャリアを選択して、設定を行う仕組みです。大手キャリアの海外ローミングよりも安く利用できるケースが多く、データ通信の海外ローミングに対応しない格安SIMを使う人にとっても役立つ機能になりそうです。
※iPhone最新3モデル紹介記事
>> 新iPhoneはここをチェック! XS/XS Max/XRがよく分かる15のポイント
■デジカメとしても欲しくなる
Google
「Google Pixel 3 / 3 XL」
▲5.5インチの有機ELディスプレイを搭載し、横幅を約68.2mmに抑えたGoogle Pixel 3。なお、6.3インチ画面のGoogle Pixel 3 XLは横幅が76.7mmで、片手での操作には制約が生じる
iPhone XS / XS Maxの対抗馬といえるのが「Google Pixel 3」と「Google Pixel 3 XL」でしょう。この両モデルも、ディスプレイとバッテリー容量、サイズ・重量以外のスペックは共通しています。
一見、ハイエンドというよりもスタンダードなスマホという印象ながら、価格はPixel 3(SIMフリー/64GB)が9万5000円(税込)、Pixel 3 XL(SIMフリー/64GB)が11万9000円(税込)と、かなり高めの設定。
しかし、使ってみると、カメラの性能の高さに驚かされました。背面カメラは1220万画素ながら、個々の画素が独立したふたつのフォトダイオードを持つ「デュアルピクセル」技術を採用。シングルレンズながら、ナチュラルなボケを演出でき、さらに被写体が動いたりした場合などに、自動的に撮影された複数の写真の中からベストショットを選べる「トップショット」、驚くほど鮮明に撮れる「夜景」モードなども搭載。シングルレンズで、どこまで写真表現を広げて、画質を向上できるのか? 2019年に発売されるモデルでの進化にも期待したいです。
▲手持ちでも夜景をここまで鮮明に撮れる
なお、Pixel 3 / 3 XLは、フロントカメラには標準+広角のダブルレンズを採用。グループショットが撮りやすいことはもちろん、景色+人物をバランスのよい明るさ・色調で撮れることも魅力です。
※カメラ機能レポート記事
>> Google「Pixel 3/3 XL」って楽しいぜ! 数日間使ってみた印象を早速レポート
■“ゲーミングスマホ”という新ジャンルを開拓
ASUS
「ROG Phone」
▲6インチの有機ELディスプレイを搭載し、90Hzの高速リフレッシュレートや、1msという速い応答速度も実現。実勢価格は12万9060円(税込)
“ゲーミングスマートフォン” という新しいジャンルを訴求したのがASUS。11月に発売された「ROG Phone(ZS600KL)」は、クアルコム社のハイエンド向け「Snapdragon 845」をカスタマイズした最大2.96GHzの高速CPUを搭載。さらに、8GBのメモリ、512GBのストレージを内蔵するという、“超” を3つ付けたくなるようなハイスペックモデルです。
ゲームを存分に楽しむために、放熱効率を向上させる「AeroActive Cooler」を付属し、これを取り付けると、プレイの邪魔にならないところに充電用のUSBケーブルやイヤホンを挿せるという、至れり尽くせりの仕様。さらに、ゲームを楽しむための拡張アクセサリーも同時に発売し、2画面で楽しんだり、大画面スクリーンに出力したりできる環境もまるごと提供しました。
▲AeroActive Coolerを装着した状態。下部にUSB Type-Cポートとイヤフォンジャックを備える
2018年はeスポーツが注目されましたが、今後、スマホで参戦できるタイトルが増えていくことが予測されます。2019年は、ROG Phoneの競合モデルが続々と登場するかもしれません。
※ニュース記事
>> これハイスペックすぎ!ASUSの「ゲーミングスマホ」は史上最強かも!
>> [特集]2018年まとめ
(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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