開放感抜群!独自のスタイルを築ける「軍幕」キャンプは楽しいことだらけ!
&GP / 2019年2月22日 19時0分
開放感抜群!独自のスタイルを築ける「軍幕」キャンプは楽しいことだらけ!
<不自由を自由にする野営スタイル>
- 軍幕のススメ① -
初めまして。「不自由は自由だ!」をモットーに、キャンプを楽しんでいるRYUです。
今回から始まるこの企画。不便がいっぱいの自然の中で、いかに快適なキャンプ生活を過ごせるかを提案していこうと思います。
第1回は、まずは私の基本的なキャンプスタイルである「軍幕」から紹介します。
軍幕と出合ったのは、タープ泊を研究していた頃。インスタグラムを見ていたら“軍幕”なるものがあることが分かりました。ミリタリー好きの私はすぐさまこのスタイルを研究したのです。
軍幕は、タープと同じくポールや骨組みがある訳ではありません。そして生地は重いが、焚き火にめっぽう強い! これしかないと思って使い始め、今ではすっかり軍幕派。
タープ同様に張り方が無限にあって、常に相違工夫できるところが最大の魅力です!
そもそも軍幕とは、第二次世界大戦当時、軍隊の隊員が、1人につき1枚軍から支給されたシェルターといわれています。軍隊は通常、複数人で行動するため、2枚を組み合わせてテント状にし、野営を行っていました。つまり、ビバークです!
素材はコットンでできており、その生地特性から、現在のキャンプで使用した場合のメリットは、火に強く、丈夫であり、希少性があり、色気があること。色気は大事ですよねー。こうやって、色々調べていくうちに、完全に軍幕にはまってしまいました。
■なぜ軍幕がいいのか?
前述しましたが、軍幕はコットン製で火に強く、丈夫なのでメンテナンスしやすく、希少性が高く、張り方のバリエーションが無限なので独自のキャンプスタイルを構築できます。
軍幕の特性を具体的に挙げると以下の4つになります。
①火に強い
キャンプの醍醐味のひとつに焚き火が挙げられます。皆さんも好きだと思いますが、私のキャンプにも欠かせません!
焚き火は「暖を取る」「調理をする」「灯りとして活用する」「虫よけ」「お祈り(人によっては。笑)」…そして「鑑賞する」などの楽しみ方がありますが、軽量化を重視した化繊の生地幕はどうしても焚き火の火の粉に弱く、すぐに穴が開いてしまうため、原則はテントから離して焚き火をするのがセオリー。
せっかくのお気に入りの幕に穴が開いてしまったら、盛り下がりますよね? タープ泊も同様で、タープ下で焚き火をする場合は2m位の高さに張っても、多少火の粉が飛びます。ちなみに私のタープも数ヶ所穴が開いており、補修しております。
しかし、軍幕は火の粉に強いため、幕からの距離が1~1.5m位あれば十分焚き火が可能(火の大きさにもよりますが)。焚き火の位置を工夫することによって、軍幕レベルの広さであれば、真冬でも焚き火ひとつで暖を取ることが可能となります。また、雨天時も幕の下での焚き火が可能なため、天候に左右させずに焚き火を楽しめます。
②丈夫であり、メンテナンスが簡単
軍隊が使っていただけあって、帆布のような厚みのあるしっかりとした生地は、強いテンションで張っても、雑に扱っても、汚れても問題ありません。むしろ汚れや傷は風合いとして独自の色気を出す糧となっていくわけです。
キャンパーの間で幕は「乾燥撤収」が基本。化繊生地の幕は水分を含んだまま収納しておくと長持ちしなくなります。軍幕はそういうことを気にせず、実際に私は使用した後、何か特別メンテナンスをすることはないし、それで問題になったことはありません。雨天時の使用後もキャンプ地から帰宅後、後日干したことはありますが、それ以外で乾燥撤収を気にしたことはありません。
③希少性と色気
現在は生産されておらず、今後、軍幕が新たに生産されることはありません。
また、最近は大分軍幕を張っている人が増えたとはいえ、私がキャンプ場に行って、ほかに軍幕を見かけることはほとんどありません。自分独自のスタイルを築いてみてください!
ビンテージ感たっぷりの色気の感じ方は人それぞれであり、証明できるものではありませんが、ほかのギアとの組み合わせにより、使用者独自の色気を出せることは間違いありません!
④張り方バリエーションが豊富で開放感抜群
使用用途に関しては、テントとしての使用はもちろんのこと、タープ、グランドシート、陣幕、リフレクターとしても使用できます。そのため、テントやシェルターとして使用した際にも、数多くのバリエーションで張ることができるのも魅力です。
そして、とにかく開放感がすごく、何ともいえない達成感を味わえます!
■タープ泊研究中に運命の出合いが
私がキャンプを始めたきっかけは、登山でした。低山(1,000m級)から始めて、次第に北アルプス等を登るようになり、山小屋泊もするようになりました。それはそれで魅力ではありますが「“テン泊”したい!」そう思い、ギアを揃え始めました。山小屋だとすごく狭いところに雑魚寝で、隣のオジサンと唇が近すぎて、変な気持ちになりませんか?(私もオジサンですけど。笑)
それはさておき、登山は早朝から登ることがほとんどなので、低山を登る際の前泊や下山後の宿泊としてもキャンプをしていました。そして、次第に登山の勉強をしていくうちに「ビバーク」というキーワードに出合いました。
つまり、緊急避難的に一夜を過ごすこと(私の解釈ですが)。そういう事態を想定し、そのスキルを身につけよう! そう思って、行きついたのが今のキャンプスタイルです。従って、今でもあまり多くのギアを使わずに、こだわり抜いた、限られたギアだけでキャンプを楽しんでいます。
登山時のビバークを想定していますから、当然ギアの重量は軽くなくてはなりません。山岳テントよりも軽く、テントに使えるもの。それは、タープでした。
骨組みもなく、ポールもなく、ロープワークを駆使して、シェルターを作る。このスタイルに出合った時、この技術を極めよう! そう直感し、しばらく登山はせずにキャンプをメインにタープでビバーク体験を行っていました。
はじめはフルオープンだし(クローズすることも張り方によってはできる)、虫とか、蛇とか、いろんな野生動物とか出てきて大丈夫かなと、いろんな不安がありました。でも、SNSなどで情報収集してもその対策はあまり載っておらず、タープ泊している外人さんがさも当然のようにカッコよくお洒落にやっているので、ひとまずやってみました。
まー、虫に刺されましたよ。蚊とか、ダニとか、ヒルにちゅーちゅー。さんざんでしたが、とにかく開放感がすごかった。そして、これはやってみた人にしかわからないかもしれませんが、よく分からない達成感。数日もすれば虫刺されの痕なんか忘れますから、また次行っちゃうんです。そしてまた刺される(笑)。次第にいろんなことを調べ、虫対策を学びました。まー、それでも刺される時は刺されますけどね。一番大事なのは、慣れ。
虫対策の話はまた別の機会にすることにして、話を戻します。
そう、軍幕との出合い。前述したようにタープ泊を研究していたところ、インスタグラムで発見! 色々調べていくうちに、完全に軍幕にはまったわけなのです。
(文・写真/RYU)
「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント @ryu chikazawa #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう 初代 @sotoshiru アンバサダー @tobuy_official インフルエンサー
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