大阪の町工場で作られるフライパン「ジュウ」が買いな3つの理由
&GP / 2019年1月27日 22時0分
大阪の町工場で作られるフライパン「ジュウ」が買いな3つの理由
<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>
数ある調理道具の中でも、個人的にそそられる調理道具のひとつがフライパン。アルミニウム、銅、ステンレス……素材はいろいろありますが、やっぱりグッとくるのは“鉄”製です。
熱伝導率が悪くても、重くて扱いにくくても、メンテナンスが面倒でも、鉄のワイルドさと育てていくという点に惹かれてしまいます。
そんな鉄製フライパンには、鍛造の「Turk」や「ペトロマックス」、鋳鉄の「LODGE」や「OIGEN」など、そうそうたるフライパンブランドがありますが、今回へら絞りの大型新人が登場!
それが、大阪の金属加工工場「藤田金属」×東京のデザイン事務所「TENT」によるフライパン「ジュウ」です。
フライパンとハンドルが着脱可能なのが特徴。便利そうですし、見た目的にもそそられれたので早速購入!
使って分かった買いの理由を紹介します。
■ハンドルを取り外せる「ジュウ」ならではのメリット
着脱式のハンドルを取り外して俯瞰(ふかん)すれば「10」の形に見える、フライパン「ジュウ」。最大の特徴は、外周にグルッとリム(ふち)が付けられた、フライパンらしくないその形状です。
このリムがあることで、「つくるとたべるを1つにする」というキャッチコピー通り、食卓にそのまま出せるお皿のような佇まいになっています。詳細は後述しますが、見た目のためだけではありません。
そしてジュウを使った結果、ハンドルを手軽に取り外せるメリットは思いのほか大きいことを実感。
「Turk」や「LODGE」のワイルドさとはひと味違う、語りどころが多いおしゃれなフライパンというのもこれまでになかった気がします。
シーズニングしなくてもいいので、洗ってすぐに使い始めました。
買って良かった主なポイントは以下の3つです。
1.料理がしやすく、食卓にそのまま出せる
ハンドルを取り外せるフライパンは世の中にいろいろありますが、その中のどれとも仕組みが異なります。
取り外せるメリットとしては、ハンドルが取れるからやっとこ鍋のようにキッチンでの取り回しが楽だし、洗ってしまう時もスペースを取りません。
もちろん、キャッチコピーのまんまですが、作った料理をそのまま食卓に出せます。
蓄熱性があり、食器へ移し替えないから料理は冷めないし、余分なお皿が不要だから洗い物が減るし便利。料理によっては焼きが進んでしまうので、注意が必要ですが…。
2.1人分にちょうどのサイズで取り回しやすい
フライパンなのにオシャレなのもポイント。用途やインテリアに合わせて、サイズだけじゃなくハンドル材を選べるところが、これまでのフライパンと一線を画すところ。
大きさは直径16×深さ3cmのSサイズと、直径20×深さ3.6cmのMサイズ、ハンドルはビーチ(ブナ材)とウォルナット(クルミ材)の2種類が用意されています。
価格はビーチが(S/6480円、M/7560円)、ウォルナットが(S/7560円、M/8640円)。
ちなみに購入したのは、ハンドルがビーチ(ブナ材)のSサイズ。1人にぴったりのサイズで、朝食のプレートにおすすめです。
フタがなかったので自宅にあったものを使ったらピッタリ!でも、専用のフタは欲しいかも。
3.黒皮鉄製で、焼いてよし、炒めてよし
曲線が美しいフライパンは1.6mmという厚手の黒皮鋼板で、1つずつへら絞りで製造。
700℃以上で焼き入れ加工が施されているため、コゲつきにくく、サビつきにくく、ガスコンロはもちろん、IHにも対応しているから気軽に使えます。今回作ったパンケーキは“外サクッ中フワ”だったし、ベーコンはや目玉焼きはきれいに焼けたし、煮込みが必要なチリコンカンも美味しくできました。
ハンドルを取り外せるから、炒めている最中に油が飛んでも、食材が跳ねても大丈夫!
しかもキッチンで使うのはもちろん、キャンプにもぴったり。シングルバーナーにもすっぽりと収まるから使い勝手は抜群です。
■片手で扱えるスライド式ハンドル
そもそもどうやって着脱するかですが、写真を見てもらえば分かりますが、ハンドルは上下に分割されていてスライドする仕組み。ハンドルの凹部をリム下部の凸部に引っ掛けて固定する仕組みです。たったこれだけ! 驚きです。ちなみに、このシンプルな独自機構は特許出願中とのこと。
つまり、リムはお皿のように見せかけるためだけではなく、360度どこにでもハンドルを取り付けルために、構造的に重要な役割を持っていたのです!
持ちやすく丸みを帯びたハンドルは無垢の木材の削り出し。
ハンドル内部に強度のある金属の構造体を入れることで、重い鉄製のフライパンを支えられるようになっているのです。
無垢でキレイなハンドルを汚したくないから、料理の時はパンツのポケットに入れておいたほど。植物油などを表面に擦り込めば、味わい深い質感を楽しむことも可能だそう。鉄と木のいずれも、エイジングが楽しめるのもうれしいところです。
使ってみると分かる、そのこだわりにびっくり。これまでもハンドルが取れるフライパンは使ったことはありましたが、それとは別ものでした。
(写真・文/&GP編集部 澤村尚徳)
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