【レガシィ アウトバック試乗】アウトドアの良き相棒!タフ&アクティブなX-BREAK降臨
&GP / 2019年2月9日 19時0分
【レガシィ アウトバック試乗】アウトドアの良き相棒!タフ&アクティブなX-BREAK降臨
「『レガシー』でも『レガシイ』でもなく、『レガシィ』だからね」。もう20年以上前のことになりますが、クルマ専門誌を手掛ける出版社に入った時、そんな表記上の注意をいくつか教わったものです。
レガシィといえば、いうまでもなく、かつてのスバルの大黒柱。手頃な大きさ、凛々しいスタイル、頼りになる4WD。初代からラインナップに商用バンを持たないのがむしろ奏功し、日本にステーションワゴンという車型、さらには「ワゴンのあるライフスタイル」のイメージを定着させた立役者です。
しかし2014年、現行モデルとなる6代目の登場と前後するように、国内市場の主役を「レヴォーグ」に譲り、レガシィシリーズは北米を始めとした海外市場に軸足を(完全に)移します。5代目からのフルモデルチェンジに当たり、なんとステーションワゴンがカタログから落ち、セダンの「レガシィB4」とクロスオーバータイプの「レガシィアウトバック」、その2本立てとなったのです。
そんなレガシィB4/アウトバックが登場して、はや5年余り。一時は車名を目にすることも少なくなりましたが、ここへ来て「レガシィ、意外にいいよね」という声が、メディア関係者の間からチラホラと届いてきます。なんとなく「肥大化した」と(はたまたレガシィを脇役に追いやった恨みから!?)敬遠されていた両モデルですが、改めて接してみると、余裕あるボディサイズと穏やかに力持ちな自然吸気エンジン(2.5リッターの水平対向4気筒)、双方の長所が相まって、クルマ通の人ほど「これもアリだよね」と感じるようです。
■イエローグリーンのアクセントがX-BREAKの証
今回の試乗車は、“SUBARU 60周年 特別記念車”と銘うたれる「レガシィアウトバック X-BREAK(エックス・ブレイク)」です。「フォレスター」に続いて採用されたX-BREAKのグレード名から察せられるように、“最低地上高=200mm”という高い悪路走破性を示すスペックを持つアウトバックに、さらにアウトドアテイストを盛り込んだ特別な1台です。
イエローグリーンのラインが入ったフロントグリル、前後のドア下端に備わるクラッディング(樹脂製の保護パーツ)、フロントドアに付けられた、やはりイエローグリーンの「OUTBACK」エンブレムが、X-BREAKの証。
ブラックカラードドアミラーや、ダークメタリックにペイントされた18インチホイールが、ルックスをグッと引き締めます。
この特別なアウトバックを、「愛車としてガンガン使いたい!」。そんなことを考えている人が注目するのは、ガッシリとしたルーフレールでしょう。“クロスバービルトインタイプ”とうたわれる通り、レール下部に組み込まれたバーを90度回転させて引き出すことで、ルーフ上を前後に2本、荷物搭載用のバーを横断させることができます。バーの固定は、片端の突起をホールに押し込むだけと簡単。あとは、運びたいギアに合わせ、アタッチメント(別売り)を調達するだけです。
そしてドアを開ければ、イエローグリーンのステッチが入った内装が迎えてくれます。インテリア全体は、ブラック&シルバー(メタルメッシュ)でクールな印象。シートは、一見、何の変哲もない“ファブリック+合成皮革”のコンビネーションタイプに見えますが、実は撥水加工が施されています。外でちょっと濡れてしまった荷物を置く時などに、あまり気にしないで済むのがいいですね。
559L(VDA法)の容量を誇るラゲッジスペースには、フロアに縦方向の細い樹脂パーツ“ラゲッジスムーザー”が貼られ、重い荷物の出し入れを容易にしています。床下には、2分割された収納スペースが設けられ、人目に触れたくない、はたまた隔離しておきたいモノを入れておくのに便利。併せて47Lと、実用的な広さが確保されます。
もちろん、リアシートは6:4の分割可倒式。荷室の側壁に設けられたレバーを引くことで、わざわざ後席に回ることなく、それぞれの背もたれを倒せます。クルマの荷物搭載量は、ボディサイズがストレートに響いてくるものですが、アウトバックのラゲッジスペースは、さらに使いやすく目配りされているのです。ちなみに、X-BREAKのリアゲートは、ボタンひとつで開閉できる電動式となっています。
■大排気量エンジンをユルユルと回して走る贅沢
ヒーター付きの本革巻きステアリングホイールを握って走り始めれば、2.5リッターのボクサーエンジンが、自然なフィールでトルクを紡ぎ出します。水平対向4気筒エンジンのアウトプットは、最高出力が175馬力/5800回転、最大トルクが24.0kgf-m/4000回転。駆動力は、“リニアトロニック”ことマニュアルモード付きCVTを介し、4輪に流されます。
小排気量ターボがクルマ業界のトレンドになっている昨今にあって、2リッターオーバーの自然吸気エンジンをユルユルと回しながら走るのは、なんだか贅沢な気分ですね。スロットルペダルを踏んだとたんに「いきなり大トルクが!」とはいきませんが、落ち着いた出力特性が大柄な“シャコ高ワゴン”によく合っています。必要ならば、スロットルペダルを踏み込めば、十分以上の力を得られます。
レガシィアウトバックを運転していて、「いかにもスバルのクルマだな」と思わされるのが、おおらかな外観の割にシャープなハンドリング。ステアリング操作に対するレスポンスが良く、足回りは意外と硬めにしつけられています。コーナリングでだらしなくロールするようなことはありません。
最新のレガシィシリーズの一員として、X-BREAKの運転支援システムは、昨2018年に改良された“アイサイト”が採用されています。“ブツからない工夫”はこれまで通りに、さらに前方を行くのが歩行者や自転車の場合には、衝突回避のための自動ブレーキが早めに作動するようになりました。また、ATセレクターレバーの入れ間違いや、アクセルとブレーキの踏み間違いが疑われる場合にも、プリクラッシュブレーキが働きます。あらかじめ前方の障害物を認識し、うっかり発進を防いでくれるのです。
特別装備がおごられ、よりタフに装ったアウトバック X-BREAKの価格は340万2000円。ノーマルアウトバックの「標準」グレードが329万4000円、「リミテッド」が356万4000円ということを考えると、なかなか狙い目ではないでしょうか。
<SPECIFICATIONS>
☆X-BREAK
ボディサイズ:L4820×W1840×H1660mm
車重:1580kg
駆動方式:4WD
エンジン:2498cc 水平対向4気筒 DOHC
トランスミッション:CVT(リニアトロニック)
最高出力:175馬力/5800回転
最大トルク:24.0kgf-m/4000回転
価格:340万2000円
(文&写真/ダン・アオキ)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
スバルが新型「ステーションワゴン“SUV”」発表! 斬新「黒スギ仕様」も超カッコイイ! 約425万円の”最上級モデル“「アウトバック」が販売店でも話題に
くるまのニュース / 2024年9月18日 19時10分
-
スバル新型「ワゴンSUV」発表! 真っ黒すぎる「スゴいアウトバック」に反響あり! 「謎の特別モデル」も登場か!?
くるまのニュース / 2024年9月10日 19時30分
-
レガシィ アウトバックに一部改良モデルと特別仕様車「Black Selection」
マイナビニュース / 2024年9月9日 7時0分
-
スバル新型「クロスオーバーSUV」発表! 精悍“ブラック仕様”がスゴい! 内装も真っ黒な「“新”アウトバック」登場
くるまのニュース / 2024年9月6日 11時0分
-
他を寄せ付けないほどの人気を博したツーリングワゴン! スバル2代目「レガシィ ツーリングワゴン」とは
バイクのニュース / 2024年9月1日 17時10分
ランキング
-
1ペーパードライバーの “迷惑運転行為”に、走行距離30万km超のゴールド免許所持者が怒りの告発
日刊SPA! / 2024年9月15日 15時52分
-
2ダウンタウン浜田雅功の“くちびる寿司”を食べてみた ユニークな見た目に笑ってしまう
オトナンサー / 2024年9月20日 23時10分
-
3東京都、018サポートで新たに134人への重複支給発覚 マイナ申請の照合設定に誤り
産経ニュース / 2024年9月20日 19時47分
-
4超一流パティシエも"満場一致"の大絶賛。「完璧」「これは本物」ローソンで食べるべき絶品スイーツとは。
東京バーゲンマニア / 2024年9月17日 18時46分
-
5メルカリで「マイナス評価」が1つでもあったら売れなくなる? 購入を敬遠される可能性も……
オールアバウト / 2024年9月20日 20時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください