作品史と共に振り返るヒーロー&怪獣の秀逸フィギュア【ニッポンの精密キャラホビー】
&GP / 2019年2月10日 20時0分
作品史と共に振り返るヒーロー&怪獣の秀逸フィギュア【ニッポンの精密キャラホビー】
映画『ゴジラ』の公開を皮切りに、日本では数多くの特撮作品が生み出されてきた。その数は圧倒的! 1960年代および1970年代が全盛期で、『ウルトラマン』や『仮面ライダー』のシリーズが始まったのも、そのタイミングに当たる。
現在、40代後半から60代の中には、特撮三昧の少年時代を送った人も少なくないだろう。そんな時代があったからこそ、当時のヒーローや怪獣を題材にしたこれらのアイテムが定期的にリリースされているのだ。
末永く続いてきた世界に誇る日本の特撮カルチャーを、最新フィギュアで礼賛したい。
【1950~1960年代の主な特撮作品】
1954年
・映画『ゴジラ』(ゴジラシリーズの始まり)
・映画『ゴジラの逆襲』
1956年
・映画『空の大怪獣ラドン』
1957年
・映画『スーパージャイアンツ』
・映画『地球防衛軍』
1958年
・テレビ『月光仮面』
・テレビ『遊星王子』
・映画『大怪獣バラン』
1959年
・テレビ『七色仮面』
・テレビ『まぼろし探偵』
1960年
・テレビ『地底人8823(はやぶさ)』
・テレビ『怪獣マリンコング』
・テレビ『怪傑ハリマオ』
・テレビ『ナショナルキッド』
1961年
・テレビ『ナショナルキッド』
・映画『モスラ』
1962年
・映画『妖星ゴラス』
・映画『キングコング対ゴジラ』
1963年
・テレビ『宇宙Gメン』
1964年
・映画『モスラ対ゴジラ』
・映画『三大怪獣地球最大の決戦』
1965年
・映画『フランケンシュタイン対地底怪獣』
・映画『大怪獣ガメラ』(ガメラシリーズの始まり)
・映画『怪獣大戦争』
1966年
・テレビ『ウルトラQ』(ウルトラシリーズの始まり)
・映画『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』
・映画『大魔神』(大魔神シリーズの始まり)
・テレビ『マグマ大使』
・テレビ『ウルトラマン』
・映画『大魔神怒る』
・映画『大魔神逆襲』
・映画『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』
1967年
・映画『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』
・映画『宇宙大怪獣ギララ』
・テレビ『仮面の忍者赤影』
・テレビ『キャプテンウルトラ』
・テレビ『大巨獣ガッパ』
・テレビ『ウルトラセブン』
・テレビ『怪獣王子』
・映画『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
1968年
・映画『幻の大怪獣アゴン』
・映画『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』
・テレビ『マイティジャック』
・映画『怪獣総進撃』
・映画『ガメラ対大悪獣ギロン』
・映画『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』
■『大怪獣ガメラ』(1965年)
東宝の “ゴジラ” と並び評される、大映の怪獣映画。見た目どおり亀がモチーフで、子供の味方としても有名だ。樋口真嗣氏が特技監督を務めた平成シリーズも評価が高い。
▼“バニシング・フィスト”をパーツの差し替えで実現!
TAMASHII NATIONS
「S.H.MonsterArts ガメラ(1999)」(1万800円)
1999年に公開された映画『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』に登場するバージョン。甲羅をはじめ、各部のディテールは劇中そっくりに作り込まれている。また、必殺技“バニシング・フィスト”を再現するためのクリアパーツ製の腕も付属する。全高約16cm
▲パーツの差し換えと台座によって、四肢を翼のようにした飛行形態でのディスプレイが可能。多彩な形態で飾れるのも大きな魅力だ
■『大魔神』(1966年)
大映の特撮時代劇作品。1960年代に三部作が作られた。物語は権力者の圧政に苦しむ人々の願いによって目覚めた大魔神が、悪人を退治する勧善懲悪モノとなっている。
▼付属パーツで異なる表情にチェンジ
海洋堂
「【センムの部屋】ROOM-EX大魔神」(3240円)
「怪獣の父」こと高山良策氏が造形した大魔神は、造形集団でもある海洋堂にとって思い入れの強い存在。そんな大魔神を海洋堂社長 “宮脇センム” のキモ入りでアクションフィギュア化。“怒る” 前のハニワ顔、刀、大魔神にこらしめられる侍まで付属。全高約12.5cm
【1970~1980年代 主な特撮作品】
1970年
・映画『ガメラ対大魔獣ジャイガー』
・テレビ『ウルトラファイト』
1971年
・テレビ『宇宙猿人ゴリ』(スペクトルマンシリーズの始まり)
・テレビ『帰ってきたウルトラマン』
・テレビ『仮面ライダー』(仮面ライダーシリーズの始まり)
・テレビ『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』
・映画『ガメラ対深海怪獣ジグラ』
・映画『ゴジラ対ヘドラ』
・テレビ『スペクトルマン』
・テレビ『シルバー仮面』
・テレビ『ミラーマン』
1972年
・映画『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』
・テレビ『快傑ライオン丸』
・テレビ『超人バロム・1』
・テレビ『ウルトラマンA』
・テレビ『変身忍者嵐』
・テレビ『レッドマン』
・テレビ『トリプルファイター』
・テレビ『人造人間キカイダー』
・テレビ『サンダーマスク』
・テレビ『行け!ゴッドマン』
・テレビ『愛の戦士レインボーマン』
・テレビ『突撃!ヒューマン』
・テレビ『アイアンキング』
・映画『怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリアス』
1973年
・テレビ『ファイヤーマン』
・テレビ『魔人ハンターミツルギ』
・テレビ『ジャンボーグA』
・テレビ『仮面ライダーV3』
・映画『ゴジラ対メガロ』
・テレビ『流星人間ゾーン』_
・テレビ『白獅子仮面』
・テレビ『ウルトラマンタロウ』
・テレビ『風雲ライオン丸』
・テレビ『キカイダー01』
・テレビ『スーパーロボット レッドバロン』
(バロンシリーズの始まり)
・テレビ『イナズマン』
・テレビ『光の戦士ダイヤモンド・アイ』
・テレビ『鉄人タイガーセブン』
・テレビ『行け!グリーンマン』
1974年
・テレビ『仮面ライダーX』
・映画『ゴジラ対メカゴジラ』
・テレビ『電人ザボーガー』
・テレビ『イナズマンF』
・テレビ『ウルトラマンレオ』
・テレビ『スーパーロボット マッハバロン』
・テレビ『仮面ライダーアマゾン』
1975年
・映画『メカゴジラの逆襲』
・テレビ『正義のシンボル コンドールマン』
・テレビ『仮面ライダーストロンガー』
・テレビ『秘密戦隊ゴレンジャー』
( スーパー戦隊シリーズの始まり)
・テレビ『アクマイザー3』
・テレビ『中国超人インフラマン』
1976年
・テレビ『宇宙鉄人キョーダイン』
・テレビ『ザ・カゲスター』
・テレビ『超神ビビューン』
・テレビ『恐竜探険隊ボーンフリー』
・テレビ『円盤戦争バンキッド』
・テレビ『バトルホーク』
・テレビ『プロレスの星 アステカイザー』
1977年
・テレビ『快傑ズバット』
・テレビ『大鉄人17』
・テレビ『ジャッカー電撃隊』
・テレビ『小さなスーパーマンガンバロン』
・テレビ『恐竜大戦争アイゼンボーグ』
1978年
・テレビ『UFO大戦争 戦え!レッドタイガー』
・映画『宇宙からのメッセージ』
・テレビ『スパイダーマン』(東映)
・テレビ『恐竜戦隊コセイドン』
1979年
・テレビ『バトルフィーバーJ』
・テレビ『ザ★ウルトラマン』
・テレビ『炎の超人メガロマン』
・テレビ『仮面ライダー(スカイライダー)』
■『仮面ライダー』(1971年)
漫画界のレジェンド・石ノ森章太郎氏が生み出した特撮ヒーロー作品。時代を超えて今なお続くシリーズのベルトによる変身や、ド派手なバイクアクションは第1作から始まった。
▼ライダーキックがバッチリ決まる!
TAMASHII NATIONS
「S.H.Figuarts(真骨彫製法)仮面ライダー新1号」(6480円)
骨格から造形を行う“真骨彫製法”の新1号版。明るいカラーリングの新スーツや、可動域の広い腹部が特徴だ。ポージングに合わせて交換できるよう、形状の異なる2種類のマフラーが付属。また、マフラーの基部に回転軸があり、向きを自由に変えられる。全高約14.5cm
▲「S.H.Figuarts 本郷 猛」( 別売り)と並べれば、変身ポーズの迫力や、胸熱度が一層増す。背丈やシルエットも“本郷 猛”とピッタリだ
▼新1号との違いをしっかりと再現!
TAMASHII NATIONS
「S.H.Figuarts(真骨彫製法)仮面ライダー新2号」(6480円)
『仮面ライダー』におけるもうひとりの主人公・一文字 隼人が変身する新2号も、真骨彫製法のシリーズにラインナップしている。新1号と主に異なるのはグローブやブーツのカラーで、ボディ側面のラインも含めて劇中どおりに再現されている。全高約14.5cm
▲新規の手首パーツが付属。別売りの新1号ライダーをそろえれば、作品の中でも印象的な“ダブルライダー”の握手シーンを再現できる!
▼“新1号”と飾れば名シーンが甦る!
TAMASHII NATIONS
「S.H.Figuartsショッカー戦闘員(骨)」(5400円)
仮面ライダーにいつもやられている戦闘員が、新規造形でラインナップ。お馴染みの「イーーッ!」と声を張り上げるポーズだって、劇中どおりに決まる。お手頃な価格だけに、1体のみならず複数体並べて、仮面ライダーとの戦いを再現したい。全高約14.5cm
▲骨コスチュームバージョンに合わせて、2種類の武器が付属。劇中で繰り広げられた仮面ライダーとのさまざまな戦闘シーンが甦る
■『ミラーマン』(1971年)
円谷プロの特撮TVシリーズ。鏡の光を利用して変身するミラーマンとインベーダーの戦いを描く。『ゴジラ』の監督を務めた本多猪四郎氏も同作監督のひとりとして名を連ねた。1971年~1972年まで放映
▼大きく見えるマスクまで劇中そのまま
海洋堂
「CharacterClassics ミラーマンコールドキャスト製 塗装済み完成品」(3万2184円)
フィギュアの域を超えた鑑賞用リアル彫像。“実物以上の本物らしさ”を追求し、実物のイメージを損なわないようプロポーションを絶妙にアレンジしている。目の表現、マスクとスーツのバランス、スーツの質感や塗装に至るまでこだわり抜いた逸品だ。全高約35cm
■『電人ザボーガー』(1974年)
オートバイからロボットに変形するメカ、ザボーガーの活躍を描いた特撮TVシリーズ。原案は『子連れ狼』で知られる小池和夫氏。芸人・板尾創路氏主演でリメイクもされた。
▼“マグネジョイント”で劇中同様に分離!
エヴォリューション
「トイダイナマイトアクション! ストロングザボーガー&合体マシンセット」(2万7000円)
ストロングザボーガーが4体の合体マシンに分離・変形できる、完成品アクショントイ。過去に発売されていたアオシマ名作プラモデルシリーズをモチーフにしたもの。細部まで色分けされている丸みのある各部のデザインは劇中そのもの。各種ハンドパーツも付属。
▲マグネットを利用した“マグネジョイント”の合体機構を搭載。磁力の変わりにくいマグネットなので変形合体を繰り返しても安心だ
■『仮面ライダーアマゾン』(1974年)
昭和ライダーの中でも異色の雰囲気が漂う作品。仮面ライダーの怪奇性を基にしつつも、アマゾンの野性味と、古代インカ文明をモチーフとした設定を混ぜ合わせたことで、それまでとは全く違った仮面ライダーになった。主役ライダーが使うメインの必殺技が、キック技ではないのも特徴だ。
▼ダイナミックなポージングが可能!
TAMASHII NATIONS
「S.H.Figuarts(真骨彫製法)仮面ライダー アマゾン」(7020円)
真骨彫製法によって、歴代ライダーの中でも異色な姿を劇中そのままにフィギュア化。左腕に備える“ギギの腕輪”も細かなディテールで再現されており、見た目は本物そのものだ。ベルト“コンドラー”は、バックルを交換して着脱シーンを再現できる。全高約15cm
▲特徴的なスーツの繊細なカラーリングは、デジタル彩色によるもの。アマゾン特有のダイナミックなポージングも思いのまま
1980年
・テレビ『電子戦隊デンジマン』
・映画『宇宙怪獣ガメラ』
・テレビ『ウルトラマン80』
・テレビ『仮面ライダースーパー1』
1981年
・テレビ『太陽戦隊サンバルカン』
1982年
・テレビ『大戦隊ゴーグルファイブ』
・テレビ『宇宙刑事ギャバン』( メタルヒーロシリーズの始まり)
1983年
・テレビ『科学戦隊ダイナマン』
・テレビ『ウルトラ超伝説アンドロメロス』
・テレビ『宇宙刑事シャリバン』
1984年
・テレビ『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』
・テレビ『星雲仮面マシンマン』
・テレビ『超電子バイオマン』
・テレビ『宇宙刑事シャイダー』
・映画『ゴジラ』
・テレビ『兄弟拳バイクロッサー』
1985年
・テレビ『電撃戦隊チェンジマン』
・テレビ『巨獣特捜ジャスピオン』
・映画『八岐大蛇の逆襲』
・映画『プリガサリ』
1986年
・テレビ『超新星フラッシュマン』
・テレビ『時空戦士スピルバン』
1987年
・テレビ『光戦隊マスクマン』
・テレビ『超人機メタルダー』
・テレビ『仮面ライダーBLACK』
・テレビ『少女コマンドーIZUMI』
1988年
・テレビ『世界忍者戦ジライヤ』
・テレビ『超獣戦隊ライブマン』
・テレビ『電脳警察サイバーコップ』
・テレビ『仮面ライダーBLACK RX』
1989年
・TV『機動刑事ジバン』
・テレビ『高速戦隊ターボレンジャー』
・映画『ゴジラVSビオランテ』
Ⓒ石森プロ・東映 Ⓒ KADOKAWA 徳間書店 日本テレビ 博報堂DYメディアパートナーズ 日販/ 1999 ⒸピープロⒸ青島文化教材社 Ⓒ 1966 角川映画Ⓒ 2010 DKP Ⓒ円谷プロ
本記事の内容はGoodsPress12月号94-95ページに掲載されています
(文/桑木貴章<メガロマニア>)
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