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高火力の実力派!北欧デザインも魅力のツーバーナー「オンジャ」【アウトドア銘品図鑑】

&GP / 2019年3月9日 11時0分

高火力の実力派!北欧デザインも魅力のツーバーナー「オンジャ」【アウトドア銘品図鑑】

高火力の実力派!北欧デザインも魅力のツーバーナー「オンジャ」【アウトドア銘品図鑑】

プリムスといえば、登山向きのコンパクトなシングルバーナーやランタンで長らく高い評価を得ています。けれども、1980年代後半から'90年代を中心に、超薄型の「ジョイパレット」やオールアルミの「FLA-AL」、大型風防のない「2290」シリーズなど、OD缶を使ったツーバーナーを日本で販売していました。いずれも'90年代初頭には珍しい革新的な仕様ばかり。

2000年代に入り、一時プリムスのツーバーナーは姿を消していましたが、2016年にキャンプファイアシリーズとして待望の復活! しかもライバルたちとは一線を画したスカンジナビアデザインです。それが「オンジャ」(2万1000円/税別)。スウェーデンの言葉ではなく、スワヒリ語で“味わう”という意味なのがユニークです。

かわいい見た目にひと目惚れしたキャンパーは多く、SNSでも瞬く間に「オンジャ」を使ったキャンプシーンが拡散されていきました。でもこの「オンジャ」、かわいいだけではない実力派だったんです。

■火力

「オンジャ」には、通常のツーバーナーに備えている大型風防がありません。バーナーは出力4.1kW/3500kcalが2口。並み居るライバルたちの中でも最高出力クラス! その実力を見てみましょう。

バーナーを上から見たところ。非常にシンプルです。

風防がないように見えるのですが、横から見ると白いボディがバーナーよりわずかに高くなっています。

同じくプリムスのロングセラーバーナー「2243バーナー」のX字五徳がないバージョンのよう。火口は小さく、正確ではありませんが約300個。みっちり3列に並んでいます。ガス消費量は292g/h。ライバル製品となる他社ツーバーナーの火口は4列でガス消費量は約310g/h。最大火力はほぼ同じなので、「オンジャ」のほうがほんのわずかに燃費がいいようです。

点火装置は非搭載なので、手持ちのライターやマッチで着火。

極とろ火からハイパワーまでスムーズにコントロールできます。炎がやや外側に広がり、大鍋に対応することがわかります。さすが3500kcalと言いたいところですが、ここまでは想定内。

▲ハイパワー時にドライヤー

▲とろ火時にドライヤー

ドライヤーの強風を少し上から当ててみました。ハイパワーはもちろん、とろ火でも耐えています。

動画でも撮影しました。ドライヤーの位置が見えませんが、五徳のあたりから風を送っています。実際にオンジャを使う際には鍋があるため、もっと風の影響を受けにくいと考えられます。

■セッティング

使い勝手はどうでしょうか? 準備に手間取る、壊れやすい可動部がないか、確認していきましょう。

「オンジャ」はこのようにスリムに畳めて、ショルダーベルトで肩に掛けて持ち運べる唯一無二の機能を持っています。

収納サイズはW43×H30×D14cm。重さは3kg。肩に掛けられるもので比較すると…、初期の携帯電話である「ショルダーホン」が約22×5.5×19cm、約3kgと言われていますから、ショルダーホンとほぼ同じ重さで、10cmずつ大きい感じです。

底はベルトで開かないよう固定。フックは金属製なので踏んでも割れません。また、本体にスリットが入っていて、そこにベルトを通しており、紛失がイヤなら片側に通したままにしておけます。

倒れていたつまみをおこし、マイナス側に回しておきます。つまみを倒したままでもいいのですが、開いたときにつまみが本体の内側に残ってしまうことがあるためです。

本体を広げると、クロス型の脚になります。よく見ると、開いたときに脚がまっすぐになり、辺で支えるよう角度がついています。

ショルダーベルトは裏のUピンを取り外せば、簡単に着脱できます。Uピンをなくさないよう、ベルトを取り外したらリベットとUピンを元の位置に戻しておきましょう。

OD缶の取り付けはバーナーの真下。途中で燃料がなくなったら缶交換しなくてはならないので、装着前にガスの残量を確認しておきましょう。

準備完了。本体はネジではなくかしめを使っていますし、つまみはほかのプリムス製品同様のワイヤータイプ。これも意識しないとはずすことはできません。唯一不安なのがベルト類の紛失でしょう。風の強い日は注意が必要です。

ちなみに、収納時にバーナーを守るようにふたをしていた木のボードは、鍋敷きや食材を置くプレートなど自分の好きな用途で使えます。

■対応クッカー

五徳は大型で、2口共通。極太で安定感があります。

五徳は中央のネジ1本で固定されています。ネジは1本ですが、汁受けに穴があいており、そこに五徳が刺さる構造なので横にずれることはありません。五徳が固定されていると汁受けの手入れが大変そうに思えますが、手が入る隙間を確保しているのはさすが。

ちなみに、バーナー脇の本体(白い風防部分)も指が入るので拭き取りは可能です。油が五徳と汁受けの隙間に入って汚れがたまったら、年に1度、取り外して掃除するといいかも。

容量3Lの大鍋もしっかり支えてくれます。ただ、バーナーの真下に燃料を装着するので、ダッチオーブンやスキレットの使用は不安。

間隔が広そうに思えますが、「メスティン」やシェラカップ、そしてミニシェラカップまでも載せられました。

実用的なツーバーナーには大きな風防が不可欠だと思っていましたが、「オンジャ」は最小限の風防にすることで、美しさと機能性を同居させることに成功。着火装置が付いていないのは残念ですが、この部分がもっとも壊れやすい部分でもあるので、潔く取り除くことがプリムスなりの正解なのでしょう。

また、ガス製品はメーカー純正を使うわけですが、プリムスには登山家たちからの信頼が厚いオールシーズン用のハイパワーガスを用意しているので、スノーキャンプでも安心して使えますね。

>> プリムス

 

>> [連載]アウトドア銘品図鑑

(取材・文/大森弘恵)

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