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世界の機内食案内[32]アエロフロート 成田〜モスクワ

&GP / 2019年3月31日 20時0分

世界の機内食案内[32]アエロフロート 成田〜モスクワ

世界の機内食案内[32]アエロフロート 成田〜モスクワ

2018年は、アエロフロートを6月と10月の2回利用しました。

6月に乗ったときは、以前と変わりませんでしたが。その4カ月後の10月、私とってはかなりショッキングな内容に変わっていました。

その変化とは…

 

【成田~モスクワ】SU0261

成田を昼12時に出発し、16時過ぎにモスクワのシェレメティヴォ空港に到着するSU0261便は、各方面への乗り継ぎに便利な上、料金も安いので、何度も利用しています。

今回の座席は2×4×2列。2列シートを選択すれば、圧迫感がなく快適です。

座席ほぼ満席でしたが、窓側2列シートの通路側を確保することができました。

12:00、定刻通りにプッシュバックが始まり、12:15に離陸後、イヤホンが配られました。

スリッパとアイマスク、ブランケットは、あらかじめ各座席に置かれています。薄っぺらいスリッパですが、これがあるだけで、機内での快適度が違ってきます。自前のスリッパを持参している場合は、アメニティのスリッパは使わず、必ず持ち帰ることにしています。この先、何があるかわかりませんからね。

 

飛行が落ち着いた13:00、ドリンクサービスが始まりました。

この時、いつもはワインを頼みますが、ワゴンにはソフトドリンクしかありません。後でもらえるでしょう、と思っていたら、「ワインはありません」とCAさん。

 

え? そんなバカな!?

さらには、プリントされたメニューの配布もありません。

少し前の6月に乗ったときには、ワインも紙のメニューもあったのに、わずか4カ月でこんなに変わってしまうものなんでしょうか???

口頭で「ビーフorフィッシュ?」と訊かれたので、ビーフを選びましたが、ワインがないショックで、しばし茫然。

大げさ? いえいえ、機内のワインを楽しみにしている人にとっては、まったくナシというのは、やっぱりショックですよね?

▲2018年6月のフライトの際にはサービスされていた赤ワイン

元々、アエロフロートでは、アルコール類はワインだけで、しかも1回めの食事の時のみサービスされていました。

ビールは元からないので、最初の食事の際のワインだけが楽しみでしたが、ないと言われれば仕方ありません。

気を取り直して、食事といきましょう。

選択したビーフの食事はこちらです。

〇海苔巻き しば漬け、エビの押し寿司、刺身一切れ(スモークの白身魚)、ミニトマト、サラダ、生姜。※サラダ用のドレッシングあり
〇牛肉、焼きそば、人参、インゲン、しいたけ
〇パン、バター(有塩、ニュージーランド産)
〇カスタードケーキ クランベリーソース

 

日本出発便なので、お寿司が入っていました。お醤油、箸付き。

日本人にはどうってことないものですが、外国人にとっては、最後に機内食で寿司が食べられるのは嬉しいのでしょう。

どう見ても、メインは焼きそば。乗っている肉はたしかに牛肉ですが(笑)。牛肉は甘辛い味付けでした。

デザートは、甘酸っぱいクランベリーソースを添えた、ソフトなカスタード風味のケーキ。

パンは少々黒っぽい色をしていますが、中はソフトな普通のパンでした。

食後には紅茶をいただきました。

参考までに、6月に搭乗した時のメニューと比べると、ものの見事に同じじゃありません?

4カ月間、メニュー内容がまったく変わらず、しかしながらワインがなくなり、紙のメニュー配布がなくなりました。これは、経費節減なのでしょう。

途中で水のサービスは何回か来ましたが、6月にはあったおやつタイムのアイスサービスもなくなっていました。これも残念です。

▲6月搭乗時のアイス

もっと前は、アイスかフローズンヨーグルトのどちらかを選べるようになっていましたが、その後アイス一択になり、そのアイスも、とうとうなくなりました…。

 

19:10に次の食事前のドリンクサービスが始まり、続いて2食目の食事がサーブされました。

シーフードかチキンからの選択でしたが、シーフードを頼んだのにチキンが来ました。私の英語の発音、ダメでしたか?(苦笑)

〇マヨネーズ和えのショートパスタサラダ、サーモン、イカ、黒オリーブ
〇パスタ、チキン、人参、しいたけ、銀杏
〇パン、バター(有塩、ニュージーランド産)
〇チョコレート

パスタと言われましたが、人参、しいたけ、銀杏入りの焼きうどんで、甘辛い味付けのチキンが載っていました。

隣の人が選んでいたシーフードはグラタン風。1食目が焼きそばでしたから、2食目にも焼うどんと、麺が続くのは避けたかったですが、仕方ありません。

食後にコーヒーをもらい、チョコレートと楽しみました。

参考までに、6月搭乗時の2食目に食べたメニューがこちら。

ショートパスタのグラタン風で、10月時のシーフードメニューとほぼ同じなのでは?
1食めといい、この2食めといい、アエロフロートでは、いったいいつ食事メニューは変わるのでしょうか?

機内食は乗務員も食べるはずですが、ここまで同じだと、実は彼らも困っているとか?(笑)

 

モスクワ経由で各地に接続できるアエロフロートは、便利でリーズナブルな点が気に入っていましたが、ワインのサービスがなくなったのはダメージが大きいです。

他の航空会社では、搭乗前に買ったアルコール類を機内に持ち込んで飲むことが可能ですが(全社がOKとは限りません)、アエロフロートでは持ち込んだアルコール類を飲むことは固く禁止されています。もし機内で飲んだことが発覚した場合、罰則がどのくらいかわかりませんが、ご注意を!

アルコールを飲みたい方は、搭乗前に飲むようにしてください。私も次からは、搭乗前のラウンジで飲み溜めしようと思います(笑)。

ワインの廃止、おやつのアイスクリームの廃止、メニュー配布の廃止と、経費削減と思われるこれらの変化は残念ですが、せめてアメニティのスリッパ配布だけは、この後もなんとか残ってほしいものです。

※機内食メニューは2018年10月のエコノミークラスものです

 

>> [連載]世界の機内食案内

(取材・文/綿引まゆみ

わたびきまゆみ/ワインジャーナリスト

わたびきまゆみ/ワインジャーナリスト

ワイン専門誌や料理系雑誌での記事執筆をはじめ、日本ソムリエ協会webサイトのコラムなどを執筆。ワインセミナー、トークショー、海外のワインコンクール審査員など、幅広い活動を行なっている。チーズプロフェッショナル、ビアソムリエ、コーヒー&ティーアドバイザーの資格も所有。スイーツ好き。

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