パンク界の大物「ゼブラヘッド」は持ち物も破天荒なのか聞いてみた【俺の愛用ギア】
&GP / 2019年4月5日 22時0分
パンク界の大物「ゼブラヘッド」は持ち物も破天荒なのか聞いてみた【俺の愛用ギア】
【気になる!スペシャリスト・アーティストの愛用ギア】
あんな人やこんな人の“愛用品”を紹介する「俺の愛用ギア」連載企画。リュックや財布から、イヤホンやクルマまで、自慢のアイテムを紹介してもらいます。
第2回目は、海外アーティスト「ゼブラヘッド」。1996年の結成から23年を数えるベテランで、破天荒な作風とパフォーマンスで人気を集めるパンク/ロック界の大物だ。日本好きとしても知られ、過去には単独ツアー、フェスなどでたびたび来日。
日本のお笑い芸人と共演するなどのプロモーションでも話題を集めてきた。今年、エイベックス・エンタテインメント株式会社に移籍し、3月には移籍第1弾アルバム「ブレイン・インベーダーズ~脳内ジャック」をリリース。プロモーション来日を果たした彼らに、愛用品について話を聞いた。
■IoT機能を持った「スマート水筒」
──今回は皆さんに、ツアーに出るときなどの愛用品をお持ちいただきました。ではお一人ずつ、ご説明いただけますか?
エド・ウドハス(ドラム):俺はこの水筒だよ。
──あまり大きくないですね。普通の水筒のようですが…。
エド:普通じゃない(笑)。「HidrateSpark Smart Water Bottle」というスマート水筒なんだよ。アプリと連動していて、自分の身長や体重などを入力すると、1日に飲むべき水の量を計算してくれるんだ。
──それはすごい!
エド:俺は1日に150~200オンス(約4.5~6リットル)は飲むんだ。この水筒には25オンス(約750ミリリットル)入る。飲む時間になるとボディが光って、スマートウォッチにも通知が来て知らせてくれる。ツアーの時には特に欠かせないよ。
──体調管理にはうってつけですね。
エド:この、側面に入れている「E」のマークが俺の目印だ。50ドルぐらいだから、友人なんかにもプレゼントしてるよ。炭酸水なんかも入れられるんだ。
▲エド・ウドハス(英: Ed Udhus) /ドラム・パーカッション
■プロミュージシャンらしい「インイヤーモニター」
──いきなりすごいのが出てきましたね。次は?
ベン・オスモンドソン(ベース):俺のはこれだよ。
──イヤホンですか?
ベン:「イヤー・マウンド(Ear Mounds)」だ。黒い部分が耳にフィットして、他の音を遮断してくれるイヤーモニターなんだ。俺たちはずっと爆音でライブをやってるだろ? 長いことやってるから、耳が聞こえづらくなってしまうんだ。それで3~4年前から使い始めたんだよ。
▲ベン・オズモンドソン(英: Ben Osmundson) - ベース・コーラス
──ちなみにメーカーは……。
ベン:ちょっと分からないな(笑)。
──そうですか(笑)。
■出た!愛用ギターが登場!
ダン・パーマー(ギター):俺はこのギターだ。
──ステージでも使っているものですね!
ダン:俺はツアーの時は、あまり荷物をたくさん持っていかないんだ。着替えと携帯の充電器、それから本ぐらい。そして必ず何本かのギターを持っていく。これはそのうちの1本で、数年前に買ったものだ。どこに行くにも必ずギターは持っていくよ、プライベートの旅行でもね。
──なるほど。この特徴的なカラーリングはもちろん……。
▲ダン・パーマー(英: Dan Palmer) - リードギター・コーラス
ダン:エディ・ヴァン・ヘイレンのブランド「EVH」だ。エディは一番好きなギタリストで、昔からのヒーローだからね。EVHのギターは何本も持ってるけど、これは特にお気に入りの「wolfgang special」というタイプなんだ。
■BOSEのノイキャンヘッドホンは寝るために…
──続いては…。
アリ・タバタビィ(ラップ):俺はこのヘッドフォンだ。
──BOSEですね。やはり移動中も、何かと音楽を聴く機会が多いからですか?
アリ:いや、飛行機の中で寝るためだ。ノイズキャンセリング・タイプだから、これさえ使っていれば、他のメンバーがゲップしようが、おならしようが、聞こえないからね(笑)。
──他のメンバーはそんなに騒々しいんですか(笑)。
アリ:特にそういうわけでもないんだけど、ツアー中に自分の時間を確保するためには欠かせないんだよ。
▲アリ・タバタビィ(英: Ali Tabatabaee) - ラップ
──他のメーカーのものも試してみましたか?
アリ:うん、いくつか試してみたけど、俺にはこれが一番だね。人によって好みもあるだろうけど、音楽のジャンル的にもこれが一番しっくりきたんだ。それから、以前に使ってたものをうっかり壊してしまったことがあったんだけど、カスタマーサービスに連絡したら、理由も聞かずに新品と交換してくれたんだ。そういうところも気に入ってるよ。
■俺に似てる?まさかのハン・ソロ、フィギュアが!
──では最後になりましたが…。
マッティ・ルイス(ボーカル/ギター):俺はこれだね。
──これはスター・ウォーズのハン・ソロですね。よく見るサイズのアクションフィギュアですが、何か特別なものなんですか?
マッティ:20年以上前、初めてのツアーに出た時に自分で買って、それ以来ずっとリュックにつけてるんだ。
──この手のものをつけていると、気付いたらなくなってたりするものですが、ずっと持っているということは、よほど縁が強いんですね。ちなみにこのビールは?(笑)
マッティ:このビールは、99年に初めて日本ツアーに来た時に、ファンの人にもらったものだ。ビールが好きだからね(笑)。それ以来一緒につけてるんだけど、どっちもずーっとなくならないで一緒にいる。幸運のお守りみたいなもんだね。
──一緒に世界中を飛び回ってるわけですね。もちろんハン・ソロがお好きなんですよね?
▲マッティ・ルイス(英: Matty Lewis) - ボーカル・リズムギター
マッティ:もちろん、一番好きなキャラクターだ。ハンサムでクールで、まるで俺そっくりだろ?(笑)
一同:ん? どこが似てるって?(笑)
■ニューアルバムにかける思いとは?
──さて、今年1月にエイベックス・エンタテインメント株式会社に移籍して、3月には移籍第1弾アルバム「ブレイン・インベーダーズ~脳内ジャック」がリリースされました。
ベン:前のレーベルには長いこといたから、ちょっと空気を変えてみたかったんだ。ちょうどその時に、エイベックスから話をもらった。俺たちは以前からずっと日本が大好きで何度も来てるから、まさにうってつけだったんだ。
マッティ:今回は初めて日本語の歌にもチャレンジしたんだよ。ずっとやりたかったことができてエキサイトしてる。
──E-girlsのカバー「Follow Me」ですね。
マッティ:最初は難しかったけど、うまくできたと思ってるよ。リリックビデオを公開したら、世界中のファンから「どうして日本盤にしか入ってないんだ?」ってコメントをもらったよ。
──アルバム「ブレイン・インベーダーズ~脳内ジャック」は、全体的にはどういう内容ですか?
アリ:現代はSNSの発達などで個人からの発信がしやすくなって、確かに便利ではあるんだけど、一方で知らず知らずのうちに他人とかいろんなものに強く影響されてしまうという面もある。まるで脳を侵略されるみたいにね。これがタイトル曲で、他にもいろんな社会問題を歌った曲、仲間との絆について歌った曲などが入ってるよ。
──プロモーション来日の際には、いろんなところでファンと交流したようですね。
エド:インストアイベント、カラオケ・ルームでのイベントなど、いろいろやったよ。俺たちももちろん楽しかったし、どこでも日本のファンにものすごい歓迎を受けた。いつ日本に来てもこれだけ歓迎してくれるのは、本当にうれしいね。
──そして8月には「サマーソニック」への出演も決まっています。
ベン:8回目だよ! 「サマーソニック」の出演回数は、俺たちが一番多いんだぜ! 決まったという知らせを受けてメンバー間のメッセンジャーグループで知らせたら、みんな大騒ぎだったよ(笑)。今から待ちきれないね。
アリ:ニューアルバムのツアーでも改めて来たいと思ってるけど、まずはサマソニで一緒に暴れたいね。
ダン:いつもサポートしてくれて、日本のファンには感謝しきれないぐらいだ。
マッティ:今回の「Follow Me」みたいな日本向けの特別企画も、どんどんやっていきたいね。
──期待しています!
▲『ブレイン・インベーダー ~脳内ジャック』 (Brain Invaders) 2019年3月6日リリース!(品番:AVCD-96280/価格:2200/税抜)
収録曲:
- ウェン・ボース・サイズ・サック、ウィアー・オール・ウィナーズ
- アイ・ウォント・レット・ユー・ダウン
- オール・マイ・フレンズ・アー・ノーバディーズ(1/9配信シングル)
- ウィアー・ノット・オールライト(2/6配信シングル)
- ユー・ドント・ノウ・エニシング・アバウト・ミー
- チェイシング・ザ・サン
- パーティー・オン・ザ・ダンスフロア
- ドゥー・ユア・ワースト
- オール・ダイ・ヤング
- アップ・イン・スモーク
- イチ、ニ、サン、シ
- テイク・ア・ディープ・ブレス(アンド・ゴー・ファック・ユアセルフ)
- ベター・リビング・スルー・ケミストリー
- ブレット・オン・ザ・ブレイン
<日本盤ボーナス・トラック>
- フォロー・ミー (日本語・ショート・ヴァージョン)
・全15曲
・メンバーによる楽曲コメント解説翻訳付(CD)
・歌詞・対訳付(CD)
・初回スリーブ仕様(CD)
* * *
20年以上のキャリアを重ねているにもかかわらず、ビックリするほどメンバー同士の仲がいいゼブラヘッドの面々。長いツアーに出ることも多いが、アリのヘッドフォンのようにプライバシーを確保するための工夫を忘れないところが、コンスタントな活動継続の秘訣なのかもしれない。新作「ブレイン・インベーダーズ~脳内ジャック」が変わらぬ「ゼブラヘッドらしさ」に溢れているのも、そうしたことの結果なのだろう。サマソニでのパフォーマンスにも期待だ!
>> ゼブラヘッド
>> [連載]俺の愛用ギア
(取材・文/高崎計三 写真/長谷英史)
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