使ってわかった!新「iPad mini」が欲しくなる10の理由
&GP / 2019年4月12日 6時30分
使ってわかった!新「iPad mini」が欲しくなる10の理由
3月末に発売された「iPad mini」——。約3年半ぶりに登場した新モデルを早速使ってみましたので、その魅力を10のポイントで紹介します。
1. Apple Pencilに対応した
新iPad miniは、第1世代のApple Pencilに対応し、活用できるシーンが格段に広がりました。簡単なイラストやスケッチをしたり、手書きのメモを取ったりする上で、Apple Pencilが使えるのは使い勝手に大きな差が出ます。ほかにも、写真の細かい補正や、PDF上へのサイン、プレゼンテーション作成などを行う際に便利です。
▲手持ちでスケッチをする際には、画面右端のみ手の腹が画面に接していない状態で描画しなくてはならないのが、やや難しかった。画面表示の拡大をうまく活用したり、膝上に置くなどして工夫するといいかも
第1世代のApple PencilはLightning端子経由での充電が必要なので、最新のiPad Proシリーズが対応した第2世代のApple Pencilと比べると使い勝手でやや劣る部分があります。
しかし、描き心地に大きな差はないので、Apple Pencilを充電するためのアクセサリーや、iPad miniと一緒に携帯しやすくするケースなどを揃えることで、こうしたデメリットは補えるでしょう。
2. 片手サイズがペンと相性良し
iPad miniシリーズの最大のメリットともいえるのが、片手で握れるサイズです。Apple Pencilと併用する場合も、背面をしっかりと支えられるのがメリット。立ちながらメモを取るような場面では、iPad miniを使うと一番安定した文字を書けます。
▲iPad mini Smart Cover(ピンクサイド)(4500円税別)を装着したiPad。指で両サイドをがしっtおホールドできるのはiPad miniだけの特権
また、重さは約300gほど(Wi-Fiモデルが300.5g、Wi-Fi+Cellularモデルが308.2g)なので、パソコンと2台持ちした場合も負担が少なくなります。PCポケットのあるカバンに限らず、ポーチやハンドバックに収納しやすいこともiPad miniならでは。
3. ディスプレイ表示がキレイ
ディスプレイサイズは7.9インチ。iPadシリーズの中ではコンパクトではありますが、それでもiPhoneを横に2台並べたくらいのサイズ感があります。
▲写真を表示するとこのとおり。また、YouTubeなどストリーミング動画を視聴するならこのくらいのサイズ感がしっくりくるものだ
ディスプレイの解像度は、2048x1536ピクセル(326ppi)。P3の広色域にも対応しているので、カメラで撮影した静止画を、外出先で確認するためのモニターにもできそうです。
また、反射防止コーティングが施されており、反射率は1.8%に抑えられています。輝度は500nitで、従来モデルのiPad mini 4と比べて25%UP。屋外や窓際でも見づらくならないのが地味に重要なポイント。
4. キッチンでのレシピ表示に最適
iPad miniのサイズ感だと、ケースを使って立てて設置する際に、場所を広く占領しません。iPad Proでは大きすぎて設置しづらいようなシーンでも、iPad miniなら小回りが利くのです。
▲シンクの脇にあるわずかなスペースに立てかけてみた
例えば、筆者のおすすめは台所でレシピを表示しておくような使い方です。キッチンでのタッチ操作専用として安いスタイラスペンを用意しておけば、料理中の手でも画面に触れずに済みますよ。
5. ゲーム機としても優秀
iPad miniはチップセットとして、iPhone XRなどと同じA12 Bionicチップを搭載しています。3D描写の多いゲームアプリでもサクサク動くので、ゲームアプリを楽しむためのデバイスとしても優秀です。iPhoneよりも表示領域が広いため、スポーツやバトルロイヤルなど、対戦を意識するゲームでも、有利に遊べます。
▲PUBGをプレイしてみたが、操作する指で画面が隠れることがなく視野も広いためiPhoneでプレイするより快適。かといって端末サイズがデカすぎるわけではないので扱いやすかった
また、iPad miniのサイズ感なら、長時間ホールドしていても腕が疲れにくい。iPad Proや9.7インチのiPadで大きすぎる…と感じた人でも、iPad miniなマッチするかもしれません。
6. AR機能との相性が良い
理由は先述のゲームと同じですが、ARKit対応のアプリを利用する上でも、iPad miniは相性が良いんです。ARのゲームなら、映し出される構造物の裏側を見るために向きを変えたりする必要があります。そんな際にくるっと小回りが利きますし、長時間持っていても疲れにくい。
▲「アメミル」のAR機能で雨雲と降水の情報を確認
また、ARを利用したアプリには、子ども向けの知育アプリあります。iPad miniのサイズなら、子どもの手でも持ちやすいですね。
ただし、アプリによってはまだiPad miniへの対応が進んでいないのか、「〜はこのデバイスとの互換性がありません」という表示がでてしまいインストールできないこともありました。これについては各アプリが早く対応して解決してくれることを願うばかりです。
7. マンガを読むのにちょうど良い
電子書籍リーダーとして扱いやすいのは言わずもがな。小説はもちろんですが、マンガを表示するのにも良いサイズ感です。縦に表示すると単行本の1ページよりも少し横がはみ出た状態になり、「のど」の部分もちらっと見えます。一方、横向きでは見開きを表示できます。
▲「ブック」内のストアからコミックスのサンプルを表示してみた。縦、横ともに文庫本に近いサイズなので、フォントサイズや絵のバランスがちょうどよく感じる
ちなみに、iPad miniは、フルラミネーションディスプレイを採用していて、画面表示と表面のガラスの間のギャップが少なくなっています。ページめくりの際、直接表示されているコンテンツに触れているような感覚で扱えるのが良いですよ。
8. 写真がキレイに撮れる
iPad miniのカメラは、背面が800万画素(f/2.4)、前面が700万画素(f/2.2)となっています。最新のiPhoneと比べるとやや劣りますが、これでも十分キレイな写真を撮影可能です。
▲iPad miniで撮影。最新iPhoneのようにスマートHDRには対応していないので、ライトが白飛びしているのが少し気になるが、これ単体で見る分にはさほど問題なし
ほかのiPadシリーズでカメラを向けるのは気が引ける場面でも、iPad miniのサイズなら大丈夫。iPad miniで撮影して、そのままApple Pencilでレタッチし、SNSに投稿するといった流れるような作業が可能です。
9. eSIM対応が頼りになる
Wi-Fi+Cellularモデルでは、「eSIM」にも対応しました。iPad内の設定を済ませることで、プリペイドの通信プランを利用可能です。海外旅行や出張など、旅先での通信手段を確保する上で心強いツールになります。
▲「設定」アプリ内の「モバイルデータ通信」からキャリアを選択できる。例えば「GigSky」のプランを契約して渡航先での通信手段にするのもよいだろう
10. iPad Proより安い
iPad miniの価格は、64GBモデルで4万5800円〜(税別、以下同)、256GBモデルで6万2800円〜となっています。これに第1世代のApple Pencilを合わせると+1万800円です。
2018年春に登場した第6世代のiPad(3万7800円〜)よりは高いですが、iPad Air(5万4800円〜)や、iPad Pro(12インチ:11万1800円〜、11インチ:8万9800円〜)と比べるとお手頃感があります。
「Smart Connector対応キーボードを使いたいならiPad Airを」「第2世代のApple Pencilが使いたいならiPad Proを」と勧めることもできます。しかし、そうでないのならば、iPad miniはコストパフォーマンスの高い優れた選択肢です。
* * *
従来のiPad Proシリーズの特権だったApple Pencil対応は、9.7インチの第6世代iPadを皮切りに、今回の新iPad AirやiPad miniでもサポートされました。クリエイティビティを意識した機能は、よりカジュアルに多くの人が楽しめるものになったわけです。
数年前だったらiPad Pro本体やアクセサリーを揃えるのに20万円近くかかることもありました。しかし、いまやそれが半額以下で済む。Pro以外のiPadシリーズを選ぶなら、ちょうどよいタイミングかもしれません。
(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。
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