機能で選ぶ？それともデザイン？最新アウトドアウォッチ10選【特集「Go Nature!」】

【特集「Go Nature!」】

野外のアクティビティで頼れる存在となるのが、高性能なアウトドアウォッチだ。そもそも腕時計は、山や海で重用されたことで進化を遂げたプロダクト。そんなフィールドの遺伝子を受け継ぎつつ、最新技術や洗練されたデザインも獲得した時計なら、シーンを問わず活躍するだろう。

【先端機能をタフなケースに凝縮したスマートウォッチ】

Apple Watchの人気に後押しされてスマートウォッチが広まる中、アウトドア用の機能を備えたモデルも増えてきた。耐衝撃性や防水性はもちろん、高精度GPSや各種センサー、スマホ連動機能を備え、従来のアウトドアウォッチより頼れる存在となっている。まさに現代の羅針盤と言えるだろう。

1.  二層ディスプレイと多彩なアプリでハイパフォーマンスを発揮

カシオ
「PRO TREK Smart WSD-F30」（実勢価格：5万9000円前後）

MIL規格準拠の耐環境性能や−10℃までの耐低温性能などのタフ仕様が充実。OSにWear OS by Googleを採用し、高度計や方位計など各種センサーも内蔵する。カラー有機ELとモノクロ液晶を重ねた二層ディスプレイで地図などの精彩な表示と省電力での時刻表示を両立した。

【SPEC】
・ケースサイズ：約W53.8×H60.5×D14.9mm
・ケース素材：樹脂
・防水性能：5気圧
・電池寿命：約1.5日（マルチタイムピースモード時は約1カ月）

▲米露日の3衛星に対応した高精度GPS機能を搭載。事前にダウンロードしておいた地図をオフラインで使うこともできる

▲3パターンの表示モードを用意。モノクロ液晶で時刻やセンサー情報のみ表示する場合は、最大1カ月バッテリーが持続する

▲センサーを利用したコンパスや気圧計、高度計など多彩なツールを搭載。活動時間や消費カロリーを記録するツールもある

▲GPSに加えて、気圧/高度、加速度、ジャイロ、方位（磁気）を検知できるセンサーを内蔵。周囲の状況を正確に把握できる

 

2. 多彩な環境センサーと伝統のスタイルを巧みに融合

アルピナ
「Alpiner X」（13万680円）

スイスの伝統ブランドから登場した先進機能搭載モデル。気温や高度、気圧、コンパスを測定できるセンサーを内蔵し、データは文字盤下部のデジタルディスプレーに表示。着信やSNSなどの通知、ライフログ機能も備える。

【SPEC】
・ケースサイズ：直径約45mm
・ケース素材：グラスファイバー
・ムーブメント：クォーツ
・防水性能：10気圧
・電池寿命：約2年間

▲9時位置のインデックス下にUVセンサーを搭載。紫外線量を検知し、デジタルディスプレーなどに表示する

 

3. スマート機能搭載バンドと登山用デジタル時計が融合

wena project
「seiko wena wrist active Digital Solar head WNW-SA02A/L」（6万4584円）

セイコーの登山用デジタルソーラーヘッドと、通知やライフログ、電子マネーの機能を内蔵したバンドを組み合わせたモデル。気圧、温度、方位の3センサーを内蔵し、登山などのペース管理に活用できる。500本限定

【SPEC】
・ケース径：約W44.9mm
・ケース素材：SS
・ムーブメント：クォーツ
・防水性能：3気圧
・電池寿命：ヘッド部最大約5カ月、バンド部最大約1週間

▲ケース左側面にセンサーボタンを配置。3つのセンサーで計測した情報をスマホの専用アプリと連携さて、登高速度を確認できる

 

4. 高性能測位システムで現在地を正確に把握

ガーミン
「Instinct Graphite」（実勢価格：3万5000円前後）

MIL規格準拠の耐衝撃性を備えたGPSアウトドアウォッチ。3軸電子コンパスや気圧高度計、複数の衛星に対応したGPSを内蔵し、現在地を高精度で把握できる。ライフログやメール、SNSなどの着信通知機能も搭載。

【SPEC】
・ケースサイズ：約W45×H45×D15.3mm
・ケース素材：繊維強化ポリマー
・ムーブメント：クォーツ
・防水性能：10気圧
・電池寿命：最大14日間

▲登山などで行きのルートを記録し、帰りにそのルートをナビゲートする機能を搭載。日本百名山のポイント情報も内蔵している

 

5. エクササイズにも向いたタフネスウォッチ

スント
「SUUNT 9 BARO Titanium」（実勢価格：8万9000円前後）

GPSを使用時でも最長120時間も持続するロングバッテリーモデル。ベゼルにはチタンを採用。みちびき対応のGPSや気圧計、電子コンパスも内蔵し、スマホと連動してルートや活動を記録できる。メールやSNSの通知機能も搭載。

【SPEC】
・ケースサイズ：約W51.5×H51.5×D17mm
・ケース素材：チタン、ガラス繊維強化ポリアミド
・ムーブメント：クォーツ
・防水性能：100m
・電池寿命：約14日間

【洗練されたデザインが目を引くダイバーズウォッチ】

ダイバーズウォッチは、深海での活動に耐えうる防水性や耐久性に加え、スポーティなイメージもあって常に人気が高いジャンルだ。最近は洗練されたデザインも増え、さらなる魅力も獲得。確かな性能と都会的な雰囲気を併せ持つ時計なら、スマートにアウトドアを楽しみたい人に最適だと言えるだろう。

6. 名作ダイバーズをタウンユース向けのデザインにアレンジ

セイコー
「プロスペックス LOWERCASE STBR023」（4万8600円）

1975年に誕生し、独特な外胴プロテクターで人気を博した名作ダイバーズを、LOWERCASEの梶原由景氏がタウンユース向けにアレンジ。高い性能を保ちつつ、従来モデルよりひと回り小さいケースサイズに生まれ変わった。すっきりと腕に収まる、スマートなダイバーズウォッチだ。

【SPEC】
・ケースサイズ：約W42.7×H43×D11.5mm
・ケース素材：SS
・ムーブメント：クォーツ
・防水性能：200m潜水用防水

▲ストラップは海水や汗で劣化しない強化シリコン製。通常モデルよりも短い仕様で、細い腕にも収まりやすい

▲コンパクトなケースながらも、本格的なダイビングに対応する200mの空気潜水用防水性能を備えている

▲ソーラー充電機能を備え、ダイヤルで受けた光を電気エネルギーに変換。フル充電なら約10カ月間駆動する

▲シリーズの代名詞とも言える外胴プロテクターはそのままに、サイズとデザインを変更。逆回転防止ベゼルも備える

 

7. “水のカタチ”をスマートなデザインで表現

オリス
「アクイス デイト レリーフ 43.50 MM 1.713インチ」（23万4000円）

▲グレーの文字盤は、嵐の海の色がモチーフ。落ち着いた色合いながら、海の荒々しさを表現している

水の感触と色にインスパイアされたデザインを採用。ベゼルに配した浮き彫りのダイビングスケールで、水の質感を表現している。30気圧防水や逆回転防止ベゼル、蓄光インデックスなど、性能やディテールも本格派だ。

【SPEC】
・ケースサイズ：直径約43.5mm
・ケース素材：SS
・ムーブメント：自動巻
・防水性能：30気圧

 

8. 洗練されたケースデザインに本格潜水機能を集約

シチズン
「エコ・ドライブ アクアランド200m プロマスター30周年限定モデル」（8万6400円）

冒険者に向けた「プロマスター」シリーズの30周年記念モデル。独自のアナログ水深計を搭載し、現在時刻を表示しながら最大70mまでの水深も針で指し示す。充電量計や水感知センサーなどを備えた本格仕様ながらデザイン性も高い。

【SPEC】
・ケースサイズ：直径約46.1×D16.4mm
・ケース素材：SS
・ムーブメント：クォーツ
・防水性能：200m潜水用防水

▲インデックスや針は視認性が高いすっきりした形状。夜光は、時刻と水深を判別しやすいようブルーとグリーンに色分けしている

 

9. 機能美あふれるダイヤルをストラップでカジュアルに

ジン
「206.ST.AR」（57万2400円）

独自の除湿機構を備えた歴史的モデルの流れを汲むダイバーズ。スクリュー形状のプッシュボタンは実は非ねじ込み式だが、二重パッキンで高い密封性を確保。レザーストラップの赤いステッチがさりげないアクセントとなっている。

【SPEC】
・ケースサイズ：直径43×D17mm
・ケース素材：SS
・ムーブメント：自動巻
・防水性能：30気圧防水

▲独自の除湿機構 “Arドライテクノロジー” は、特殊乾燥剤を充填したドライカプセルなど3種の技術でムーブメントを水から守る

 

10. 端正なルックスが目を引く 特殊仕様ダイバーズ

ミドー
「オーシャンスター ダイバー600」（21万9240円）

海底探索のために設計された高性能モデル。深海ならではの特殊な環境でも作業できるよう、ベゼルにルミノバグレードXを塗布して視認性の高さを確保。COSC認定ムーブや80時間パワーリザーブなど、本格派の仕様が随所に光る。

【SPEC】
・ケースサイズ：直径約43.5×D14.5mm
・ケース素材：SS（DLC加工）
・ムーブメント：自動巻
・防水性能：60気圧

▲深海での特殊作業にも対応する60気圧（600m）の防水性能を備える。ヘリウムガスエスケープバルブも搭載する

>> 【特集「Go Nature!」】

本記事の内容はGoodsPress5月72-75ページに掲載されています

（取材・文／高橋 智　写真／湯浅立志＜Y2＞）