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生誕60年!歴史的名車から最新モデルまでホンダ「CBシリーズ」の血統を振り返る

&GP / 2019年4月18日 21時0分

生誕60年!歴史的名車から最新モデルまでホンダ「CBシリーズ」の血統を振り返る

生誕60年!歴史的名車から最新モデルまでホンダ「CBシリーズ」の血統を振り返る

ホンダ市販バイクの“看板”的モデルといえばCBシリーズを思い浮かべる人が多いでしょう。今年はCBシリーズが誕生して60周年、また名車として名高い「ドリームCB750FOUR」の発売から50周年に当たります。それを記念して、モテギのホンダコレクションホールでは、「ドリームCB750FOUR 誕生50年特別展示」が開催中。同シリーズの最新モデル「CB650R」も発売されました。この機会に、ホンダだけでなく日本製バイクの歴史を象徴するCBシリーズの血統を振り返ってみましょう。

■元祖CB「ベンリイ CB92スーパースポーツ」(1959年)

CBシリーズの初代モデルとして登場したのが、1959年発売の「ベンリイ CB92スーパースポーツ」、通称「CB92」です。“スーパースポーツ”を謳った車名の通り、現代につながる市販スーパースポーツバイクの元祖的な存在です。浅間山で開催された第2回全日本モーターサイクル・クラブマンレースで優勝を果たし、その高性能っぷりを世に知らしめました。

▲ベンリイ CB92スーパースポーツ

排気量は125ccながら、エンジンは2気筒。当時としてはハイパワーな15馬力の最高出力を10500rpmで発揮する精密なパワーユニットです。最高速は130km/h。排気量を154ccに拡大した「ベンリイCB95スーパースポーツ」も用意されていました。

 

■ナナハンブームを巻き起こした「ドリームCB750FOUR」(1969年)

その「CB92」の登場から10年後の1969年に発売されたのが「ドリームCB750FOUR」です。当時、ホンダは「スーパーカブ」などの人気でバイクの生産量では世界一となっていましたが、北米市場で人気の高いハーレーダビッドソンやトライアンフなどに対抗できる大排気量モデルは、まだラインナップされていませんでした。そこで世界最高峰の高性能を狙って開発されたのが、このマシンです。

▲ドリームCB750FOUR

搭載されたエンジンは量産車としては世界初となる空冷のSOHC4気筒。それをアピールするかのようにマフラーも4本出しとなっています。最高出力は67馬力を8000rpmで発揮。最高速はこちらも量産バイクとしては世界初となる200km/hオーバーを達成していました。

その性能の高さから、発売と同時に大人気となったこのモデル。当初はクランクケースなどは砂型鋳造とされていましたが、受注台数の多さに途中から金型鋳造に生産方式が改められたほどでした。ライバルメーカーも相次いで750ccモデルを発表し、国内に“ナナハンブーム”を巻き起こします。日本国内では排気量を750ccまでとする自主規制が1989年まで存在しましたが、この規制ができるきっかけとなったのもこのマシンでした。

人気の高さは国内だけにとどまらず、輸出先である北米でも高い評価を受けます。現在でも日本製のバイクといえば4気筒というイメージがありますが、このイメージを作ったのも「ドリームCB750FOUR」だといえます。また、このマシンの売り上げが同社の4輪車生産にも弾みをつけたと言われるほどです。

 

■通称“ヨンフォア”「CB400FOUR」(1974年)

そして“CBといえば4気筒”というイメージを形成したモデルとして忘れてはならないのが、1974年発売の「CB400FOUR」でしょう。4気筒モデルの中型車としては既に「ドリームCB350FOUR」(1972年発売)が存在していましたが、ソリッドカラーに集合マフラーを装備した「CB400FOUR」は”ヨンフォア”と呼ばれて人気を博し、この排気量でも4気筒マシンの地位を不動のものとしました。

▲CB400FOUR

 

■“バリ伝”の記憶が蘇る「CB750F」(1979年)

CBシリーズは、10年ごとに歴史に残るマシンをリリースしてきました。次なるモデルは1979年発売の「CB750F」です。1980年代のバイクブームの頃に青春時代を送った人なら、マンガ『バリバリ伝説』の主人公が乗っていたマシンとして記憶に残っているのではないでしょうか? 空冷4気筒のエンジンはDOHC4バルブとされ、79馬力を発生。輸出向けには排気量を拡大した「CB900F」も用意されました。

▲CB750F

「ドリームCB750FOUR」は北米市場を意識して開発されたマシンですが、このモデルは主にヨーロッパ市場で高い評価を受けます。そのきっかけとなったのが「RCB1000」というレーシングマシン。「ドリームCB750FOUR」のエンジンをDOHC4バルブ化し、排気量を拡大したマシンで、ヨーロッパの耐久レースで“不沈艦”と呼ばれるほど大活躍しました。「CB750/900F」はこのマシンのイメージを受け継ぐ市販モデルという位置づけです。

▲RCB1000

もちろん、レースでの活躍はヨーロッパにとどまりませんでした。アメリカの歴史あるレース「デイトナ100マイル」でも「CB750F」はフレディー・スペンサーが乗り優勝。#19のゼッケンを付けたマシンはCBシリーズのレースシーンでの活躍を象徴する存在となっています。

■ビッグバイクブームの源流「CB1000 SUPER FOUR」(1992年)

CBシリーズの輝かしい歴史を現代に受け継いだモデルとして記憶されるべき存在が、1992年にリリースされた「CB1000 SUPER FOUR」。新たな時代のフラッグシップモデルとして開発されたこのモデルは“BIG-1”と呼ばれ、リッターマシンらしい堂々たる体躯を持ちながら、走らせると軽快な特性を発揮し、現代まで続くビッグバイクブームの源流ともなりました。エンジンは水冷のDOHC1000ccで97馬力を発揮。ピークパワーよりも日常で使いやすいよう中低速域のトルクを太くした特性でした。

▲CB1000 SUPER FOUR

 

■現行CBに存在する3つの系統

現行のCBシリーズには、実は3種類の系統があります。ひとつはBIG-1の血統を受け継ぐ「CB1300SF」系。空冷エンジンの乗り味を強調した「CB1100」とその派生モデル。そして“ネオスポーツカフェ”と呼ばれる新時代のCBシリーズを象徴する「CB1000R」系列のモデルです。

▲左からCB1100EX、CB1300SF SP、CB650R

「CB1300SF」は110馬力の最高出力を誇る1300ccの水冷エンジンを搭載。存在感のある車格のビッグマシンを軽快に操るという初代BIG-1のコンセプトを継承しています。「大型バイクを自在に操りたい」という人には、グッとくるもでるでしょう。

写真は前後にオーリンズのサスペンションとブレンボのブレーキを採用した「CB1300SF SP」。このほかにハーフカウルを装備した「CB1300 SUPER BOL D'OR」もラインナップされています。

空冷の1100ccエンジンを積むのが「CB1100」。空冷エンジンらしいドロドロという排気音と重厚な加速感が持ち味です。現代の排気ガス規制に対応しながら、安定した性能を発揮するためにヘッド周りにオイルを潤滑させる複雑な機構を採用。写真はクラシカルなイメージを強調する18インチのスポークホイールを採用した「CB1100EX」。現代的な17インチホイールを装備した「CB1100RS」というモデルも選べます。「CBはやはり空冷でなきゃ」というこだわり派にオススメのモデルです。

▲CB650R

最も現代的なスタイリングとなった“ネオスポーツカフェ”の系統は排気量の選択肢も豊富。原付二種クラスの「CB125R」から「CB250R」、新たに加わった「CB650R」、最大排気量の「CB1000R」までラインアップがそろっています。丸型のLEDヘッドライトなど、CBシリーズの伝統と先進性を融合させたデザインが特徴です。

この系統の最新モデルが3月に発売されたばかりの「CB650R」。95馬力を発揮する水冷の4気筒エンジンを搭載し、市街地での扱いやすさとワインディングなどでのキビキビした走りを両立。シリーズの中でも“ベストバランス”と評される乗り味です。

大柄なフロントシュラウドがエアインテークのチャンバーも兼ねており、ON/OFFが選択可能なトルク事ロールシステムはアシストスリッパークラッチなど先進装備も搭載されています。

時代は変わっても、丸目のライトにティアドロップ型のタンクを組み合わせたCBのいかにも“バイクらしい”スタイルは不変。新型の「CB650R」を始め、“ネオスポーツカフェ”シリーズにもそのスタイルは受け継がれています。スタイルはもちろん、走りにも妥協したくないライダーにとっては、またとない選択肢でしょう。

>> ホンダコレクションホール「ドリームCB750FOUR 誕生50年特別展示」

 

(取材・文/増谷茂樹 写真/松川 忍)

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