”ながら聴き”の新定番!軽くて長時間使えるソニー「SBH82D」【イヤホンレビュー】

&GP / 2019年5月14日 21時0分

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”ながら聴き”の新定番!軽くて長時間使えるソニー「SBH82D」【イヤホンレビュー】

ソニーから新しい“ながら聴き”に対応したオープンイヤーワイヤレスステレオヘッドセット「SBH82D」が発売となります。“オープンイヤースタイル”構造で、音楽を聴きながら外の音も聴こえるBluetoothのワイヤレスイヤホンです。6月8日発売予定です、予想実売価格1万円前後です。

実機サンプルを入手できたので、さっそくレビューしてみました。

 

■意外と音漏れしない!?

まずはパッケージから開封。

“ワイヤレスヘッドセット”という呼び名に若干引っかかりますが「SBH82D」の発売元はソニーではなくソニーモバイルコミュニケーションズ(以下、ソニモバ。ちなみに取り扱いはソニーの直販サイト「ソニーストア」になります)。通話もできるスマホの周辺機器的な意味合いがあるから、ヘッドセットなんですね。

もっとも、この「SBH82D」にはXperiaとの連携のような機能はなく、iPhoneと組み合わせても全く同じです。キャリングケースは付属していません。

やはり特徴は“オープンイヤースタイル”。イヤホン部分はU字型のような外見で、ユニットを耳の後ろに固定しつつ、伸びた音導管で鼓膜に向けて音を放出する構造です。外側のドライバーユニットは13.6mmの大口径で、低音の量感もアップさせた作りになっています。

音導管の先に付いているパーツはイヤーピースではなく、耳にフィットさせるための“リングサポーター”。あくまで耳の穴の入口に固定するだけで遮音性はなく、中央部には穴が空いています。

耳の下側、付け根部分に挟むようにして、リングサポーターを差し込むように装着してみると、このリングサポーター部分が全体を上手く支えてくれて、全く重さも感じず収まります。メガネのツルに干渉しない点も良いですね。

装着時には首の後ろにネックバンドを回すスタイル。バンドは柔らかなシリコンで取り回しがしやすく、重さは25.5gと装着時に負担を感じることはほとんどありません。バンドの左右両側先端にリモコンボタンが付いているので、手を伸ばしてボタン操作もできます。

ボタン配置は左側が「音量+/-」と再生と停止でも使用する「マルチファンクションキー」。ちなみに音楽再生中にマルチファンクションキーを2度押すと曲送り、3度押すと曲戻し、長押しで音声アシスタントを呼び出せます。右側は電源ボタンを搭載。通話用マイクとNFCも右側にあります。バッテリー駆動時間は7.5時間を確保していて日常使いには十分な長さでしょう。“ながら聴き”で使うなら、長時間駆動はうれしいポイントです。

■外で使っても安心安全。ただし…

そして、実際に使うにあたって思うのは、どれくらいの外の音が聴こえるのか? ですよね。

部屋の中で、スマホから音楽を飛ばしつつテストしてみると、音量を上げ過ぎなければ人と普通に会話できるぐらい自然に外の音が聞こえます。音量を下げれば、エアコンの音まで分かるほどです。

では逆に音漏れはというと、装着している僕が“普通に音楽を聴ける”レベルの音量で音楽を流していても、すぐ隣に座った人に確認してみても意外と“漏れてない”とのこと。音を鼓膜に直進的に届ける音導管の構造が良くできているのでしょう。普通に音楽も聴けて、普通に外の音も感じられる、絶妙なバランスです。

“ながら聴き”の活躍シーンは、屋外も考えられます。

実際に音楽を流しながら街中を歩いてみると、街の雑踏の音もそのまま聞こえます。音量を上げ過ぎなければ、環境音と同時に音楽も鳴っているようなイメージです。街中で音楽を聴いていたら車にぶつかりそうになりハッとした、という経験談も耳にします。屋外では“ながら聴き”が欲しいという声も理解できますからね。

電車に乗ってみても、電車の走行音も、車内アナウンスも丸々聞こえます。パブリックな場では、遮音性の高いイヤホンで音楽を聴いて没入するより、外の世界との関係を保ちつつ音楽を聴けるスタイルの方が安心ですよね。

そうなると、「SBH82D」が一番活躍するシーンはランニングなどのスポーツ用途では? と思うかもしれませんが、いくつか弱点があります。

装着感がいくら快適といっても、あくまでもネックバンド型。ランニングで体が動くと、やはり首元が気になります。また通り雨が降る直前、強風下で気づいたんですが、「SBH82D」のネックバンド部分は軽量過ぎて風で飛ばされそうになったり…。これはネックバンド型の弱点ですね。

それに、スポーツ用イヤホンは汗や雨濡れに対する“タフネス性”も求められますが、「SBH82D」は防水仕様ではありません。取扱説明書にも明記されています。そう考えると、やはりランニングなどスポーツ用途は、想定していないのかもしれません。

 

■気になる音質は?

最後に改めて自宅で音質をチェックしてみます。

「SBH82D」のサウンドの特徴は、中域に厚みがあり、開放的なヌケ感のある音と呼ぶべきところではないでしょうか。いろいろな音楽を聴き込んでみたのですが、いつも聴いている宇多田ヒカルの『あなた』は声を肉厚なバランスで聴かせてくれるし、低音のリズムの弾みも雰囲気として出ます。あいみょんの『マリーゴールド』も軽やかなタッチで、特に空間のなかに爽やかに聞こえます。低音ゴリゴリ系ではないので、BrunoMarsの『24K Magic』のようなEDM系には低音が軽いのですが、リズム感はアリ。音漏れを無視して音量を上げると低音にもエネルギーを出しつつ空間も広がり開放感のあるサウンドになるので、音楽リスニングとしての実力もなかなかです。

そして、Netflixで配信中の映画『スパイダーマン ホームカミング』を観てみると、映画の音の空間の広がり、移動感がとてもリアル。やはりオープン型のイヤホンだけあり、遠くの空間から音が鳴るような表現は得意ですね。

ソニモバで“ながら聴き”のイヤホンとなると、昨年4月に発売され大ヒットした完全ワイヤレスイヤホン「Xperia Ear Duo(XEA20)」を思い出しますが、この「SBH82D」のオープンイヤースタイルも技術的には同じモノがベース。昨年4月に有線タイプの「STH40D」も発売されていました。

[関連記事]1カ月使って分かった完全ワイヤレス「Xperia Ear Duo」の利点と注意点

Xperia Ear Duo(XEA20)は、Xperiaの周辺機器的として完全ワイヤレスでAndroidスマホ専用に音声アシスタントと連携と未来的な機能を作り込みがすごかったんですよね。その分、価格も高く、完全ワイヤレスなだけにイヤホン自体が少々重く、駆動時間も短かくなっていました。

一方、この「SBH82D」は、“オープンイヤースタイル”であることを除けば、いたってフツーのワイヤレスイヤホンです。でもこれで良いんです。イヤホンなんだから音楽を快適に聴ければ。それに、XperiaやAndroid向けの機能がない分、iPhoneユーザーでも機能を全て使えます。

スポーツ用には考えられていない点は残念ですが、今後、毎日の通勤・通学や、勉強しながら、何か作業をしながら使うワイヤレスイヤホンを選ぶとしたら、価格も手頃だし“オープンイヤースタイル”を理由に必ず候補に入ってくるモデルとなるのではないでしょうか。

>> Sony

 

(取材・文/折原一也)

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