【知識】初めての焚き火③ 炎を性質を知って火力を操る!
&GP / 2019年5月17日 21時0分
【知識】初めての焚き火③ 炎を性質を知って火力を操る!
焚き火の炎が安定したら、その炎を観察しましょう。
炎は薪の表面を伝いながら上へと向かっていることがわかります。薪が燃焼するときに可燃性ガスを放出し、それに引火しているのですから当然といえば当然です。
けれど、この性質がわかると炎のコントロールも簡単にできるんです。
【知識】初めての焚き火
①着火剤を使わない焚き火の方法
②着火後はじっとガマン
③炎を知って火力を操る
■薪を高く組むと炎も高く!
炎は薪の表面を伝うので、薪を高く組むと炎も高くなり、勢いを増します。
上の写真は三角錐を形作る「閉じ傘」という薪の組み方の変型で、なるべく高くなるようにしています。薪の頂点に炎が集中するので、調理の際はこの頂点の位置を調整することで、鍋に確実に炎を届けられます。
ちなみに、キャンプファイヤーで使う「井桁」も炎が高くあがります。
反対に、薪を平らに並べると炎の高さは落ち着きます。チロチロとした炎は地味に見えますが、長く焚き火を楽しめます。
写真は、枕木を底に置いてその上に薪を並べる「並列型」です。閉じ傘を低くした「開き傘」も同様に、長く焚き火ができます。
閉じ傘や並列型にきっちり組む必要はありませんが、薪の組み方と特徴を覚えておけばアレンジしやすいですよ。
■空気の力で火力アップ
燃焼に必要なものは熱ばかりではありません。それは空気!
焚き火をしていると、焚き火台の火床に灰がたまって、うまく空気がはいりにくくなる場合があります。そんなときは、風を送って空気を補いましょう。
薪の表面に灰がかぶった状態は熾火といって、調理にちょうどいい状態です。ただし、灰がかぶりすぎると炎が小さくなるので、タイミングを見て表面の灰を吹き飛ばしましょう。ちなみに、鍋をかけたまま空気を送ると灰だらけになります。きちんとふたを閉めておきましょう。
■薪を乾燥させながら使用
水分が多い薪は、煙が出やすい上に燃えづらい! 焚き火にくべる前に焚き火台の周囲に立てかけて、乾かしてから使います。
■薪を離すと炎が落ち着く
薪の消費を抑えたい、そろそろ焚き火を終えて眠りたいなんてときは、それぞれの薪を離しておきます。薪1本では放熱しやすく、燃焼に必要な熱をキープしづらくなります。
反対に、薪を集めて置くと放出する可燃性ガスも増えるので炎の勢いが増すことも覚えておきましょう。
薪は燃やし尽くすのがベストですが、キャンプ場のチェックアウト時間が迫っていたり、早く眠りたいときなどは強制終了。薪の炎が落ち着いたら、1本ずつたっぷりの水に浸けて確実に消火します。あとは指定の灰捨て場で処理しましょう。
>> 【知識】初めての焚き火
(取材・文/大森弘恵 写真/田中一矢)
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