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フィルムカメラの選び方、楽しみ方【特集「アナログ愛好。」】

&GP / 2019年6月4日 20時0分

フィルムカメラの選び方、楽しみ方【特集「アナログ愛好。」】

フィルムカメラの選び方、楽しみ方【特集「アナログ愛好。」】

【特集「アナログ愛好。」】

今までデジカメしか使ったことがないという人には、フィルムカメラ選びは意外とハードルが高いもの。そこでビギナーも歓迎という専門店に、初めての1台を選ぶコツと長く愛用しながら楽しむ秘訣を聞いた。

三葉堂寫眞機店は2017年オープンという新しいお店。「若い方の来店も多く、フィルムカメラが初めての人も少なくありません」とスタッフの松田拓也さんは話す。

「SNSの影響もあって、フィルムカメラに興味を持つ人は増えていますね。フィルムカメラの知識が全くないというケースも珍しくありません」

では、初めての1台を選ぶ際は何に気をつければいいのか?

「まず自分がやってみたい撮影スタイルをイメージすることが大切です。気軽なスナップ撮影ならコンパクトカメラ、レンズ交換を楽しみたいなら一眼レフがお勧めです。この辺はデジカメとあまり変わりませんね」

一方で、デジカメと異なるのが、フィルムや現像の仕上がりを選ぶ楽しさがあることだ。

▲三葉堂寫眞機店 松田拓哉さん

「カラーとモノクロの違いだけでなく、フィルムごとに感度や色合いも異なります。個性を楽しんだり、自分のイメージに合うものを探したりするのも面白い。現像によっても仕上がりは変わるので、よく相談できるお店を探すといいでしょう」

イメージを相談しながら知識を深めていけば、次の撮影への意欲も増すはず。コミュニケーションの楽しさもフィルムカメラの魅力なのだ。

 

三葉堂寫眞機店

コンパクトから二眼レフまで、多彩なフィルムカメラを扱う。中古品がメインだが、全て整備済みの状態で販売。修理師が常駐しており、修理や故障の相談にも対応する。写真ギャラリーも併設。

住所:東京都荒川区東日暮里5-32-6
営業時間:11:00〜19:00
休日:水・木曜日

■フィルムカメラを楽しむコツ

▼好みの撮影スタイルをイメージしてカメラを選ぶ

毎日持ち歩いて気軽に撮るならコンパクト、レンズ選びも楽しみたいなら一眼レフと、具体的にイメージすることが大切。憧れの写真家と同じカメラを探す手もある。

▼フィルムや現像による仕上がりの違いを知る

デジカメや写真アプリのフィルター効果などと同じように、フィルムを選ぶことで仕上がりを変えられる。現像時の細かな指定を相談できるお店を選ぶのもお勧め。

▼修理しながらでも長く使い込んでいく

中古カメラが多数あることでも分かるとおり、修理すれば長く使えるところもフィルムカメラの良さ。いざという時に持ち込めるお店を探しておくといいだろう。

三葉堂寫眞機店で見つけたお勧めフィルムカメラ

▼カメラを基礎から学べるハイグレード一眼レフ

ニコン
「New FM2」(参考価格:5万8000円)

1984年から15年間製造されたロングセラー機。ピントや露出をマニュアルで操作し、撮影の基礎を学べることから、写真学校の学生にも愛用された。
「最高シャッタースピードが1/4000秒という性能の高さも魅力です」(松田さん)

 

▼性能と操作性のバランスがいい小型カメラの名機

ペンタックス
「ME super」(参考価格:2万5000円)

1979年に発売された小型軽量な一眼レフ。前モデルから受け継いだAE機能に加え、マニュアル操作も可能になり、多彩な撮影スタイルに対応する。
「手のひらに収まるコンパクトさで気軽に持ち出せる一台です」(松田さん)

 

▼ハーフサイズカメラで軽快にスナップ撮影

オリンパス
「PEN EE-2」(参考価格:1万5000円)

35mmフィルムの1コマを半分にしたハーフサイズというフォーマットを採用。36枚フィルムで72枚分撮影でき、経済性の良さで人気を博した。
「自動で明るさを感知し、露出操作が必要ないので手軽に扱えます」(松田さん)

▼レトロな見た目が愛らしい簡単カメラの代表格

リコー
「AUTOHALF E2」(参考価格:1万9800円)

1976年に登場したハーフサイズカメラ。ピントは固定で、明るさに応じて自動で絞りを変えるので操作は簡単。前面パネルは多彩なバリエーションがある。
「ゼンマイでフィルムを巻き上げる操作感も楽しいです」(松田さん)

 

▼著名写真家も愛用した中判カメラの名品

ハッセルブラッド
「500C/M +A-12+ C Plannar 80mm f2.8 *T」(参考価格:18万8000円)

35mmフィルムより大きい6×6cm中判フィルムカメラの代表格。携帯しやすさから多くの写真家に愛用された。
「プロ仕様なのでカスタマイズの幅が広いことや、カールツァイスのレンズが使えることでも人気です」(松田さん)

 

▼独特のスタイルにハマってしまう傑作二眼カメラ

ローライ
「Rolleiflex Tessar 7.5cm F3.5」(参考価格:5万3000円)

撮影用とファインダー用に別々の光学系を備えた中判二眼レフカメラの定番モデル。上からファインダーを覗きこむ独特な撮影スタイルが特徴。
「低姿勢でも撮りやすく、スナップやペットの撮影にもお勧めです」(松田さん)

>> 特集「アナログ愛好。」

※掲載した商品は中古カメラのため、入荷状況によって店頭にない場合があります。
※参考価格は取材時のもの。入荷状況によって変動することがあります。
本記事の内容はGoodsPress6月48-349ページに掲載されています

 

(取材・文/高橋智 写真/田口陽介)

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