1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

ハマる人続出!ボードゲーム人気再燃の背景とは【特集「アナログ愛好。」】

&GP / 2019年6月7日 20時0分

ハマる人続出!ボードゲーム人気再燃の背景とは【特集「アナログ愛好。」】

ハマる人続出!ボードゲーム人気再燃の背景とは【特集「アナログ愛好。」】

【特集「アナログ愛好。」】

オンラインやスマホのゲームが急速に普及する中、ボードゲーム人気がじわじわと高まっている。顔を合わせて遊ぶ昔ながらのゲームの魅力を、愛好家が集まるカフェで探る。

■一度やれば実感できる “直接対決” の楽しさ

子どもの頃に人生ゲームやモノポリーを親しんだ人は少なくないだろう。しかし、1970年代頃からテレビゲームが登場し始め、その存在は徐々に薄くなってきた。近年はPCや据え置き型ゲーム機の高性能化が著しく、画質や遊び方も劇的に進化。

オンラインで対戦・協力するゲームも珍しくなくなり、スマホでも本格的なゲームが遊べるようになった。もはやアナログゲームに興じる人は絶滅危惧種になったようにも思えるが、実はここ数年、急増傾向にあるのだ。

特に領土拡張を競うカードゲーム「ドミニオン」がアメリカでブームになった2008年以降、世界中で愛好家が増え、2009年には日本語版も登場した。同時期には他のプレーヤーの正体を探り合う、通称「人狼」ゲームも国内で広まり、テレビなどでも話題になった。この頃からアナログなゲームを楽しむ人たちは着実に増えてきたのだ。

そんな人気を追い風に出店が続いているのが、ボードゲームカフェだ。そのひとつである 「JELLY JELLY CAFE」は、東京を中心に系列店も含め全国で15店舗を展開。世界中のボードゲームを揃えることで、多くの愛好家が訪れている。

「当店のような気軽に遊べる環境が増えてきたのも、国内でボードゲーム人気が再燃している理由のひとつでしょう。最初の頃は昔からのボードゲーム愛好家やかつて楽しんでいた40代以上の方が多かったのですが、この2〜3年ほどは10代や20代の若いお客様も増えてきました。現在は子ども連れで来られる方もいて、幅広い世代の愛好家がいると実感しています」

そう話すのは、渋谷店の野崎雄斗店長。やはり友人たちと訪れたり、一緒に遊ぶ仲間を見つけたりできる場ができたことが、V字回復とも言える現在の人気を支えているようだ。加えて、ゲームの種類が多彩になってきたことも、大きな要因になっているという。

▲JELLY JELLY CAFE 渋谷店では、800種類以上のゲームを用意。定期的に新作も入荷するため、自分で購入しなくても幅広いゲームを楽しめる。ボードゲームカフェに人気が集まるのは、遊ぶコストを抑えられるのも大きな理由。ちなみにJELLY JELLY CAFEではゲームの購入も可能だ。

「ひと昔前まではボードゲームといえば海外製が主流でしたが、最近は日本製も増えてきました。特に個人で作る人が多くなり、ゲーム版のコミックマーケット『ゲームマーケット』の出点数も急増しています」

もちろん、ゲーム自体の魅力こそ、何より多くの人がハマる理由である。それは「直接対面の面白さ」と野崎店長は語る。

「その場で相手の顔色や反応を伺いながら対戦し、緊張感や熱気を共有できるのは、オンラインゲームにもない楽しさです。その様子を動画で公開する人もいて、最近はそこからボードゲームにハマる人もいます」

実際にお店では黙々と取り組むのではなく、歓声を上げながら盛り上がっている様子があちこちで見られた。初めて会う人同士が集まったグループもあり、ゲームを通してすぐに打ち解けられるのもアナログなゲームならでは。顔を合わせて同じゲームに興じる楽しさは、時代を超えて愛されるものなのだ。

JELLY JELLY CAFE 渋谷店 店長 野崎雄斗さん
自身も数年前にボードゲーム「カタンの開拓者たち」からハマったひとり。企業がアナログゲームを導入する動きも増えているという。

 

JELLY JELLY CAFE 渋谷店
住所:東京都渋谷区宇田川町10-2新東京ビル202
営業時間:13:00〜23:00
休日:不定休
TEL.03-6809-0574

■ボードゲーム再燃の理由

【理由1】ゲームを出来る環境が増えた

ボードゲームを多数揃え、購入せずに楽しめるカフェやバーが全国各地で増加。相席OKというお店もあり、ひとりで入店しても気軽に遊べるようになってきた。

【理由2】国産を中心にゲームの種類が増加

以前はドイツなどヨーロッパを中心とした海外製ゲームが主流だったが、国産ゲームも多彩になってきた。メーカーに加え、個人のゲームデザイナーも増えた。

【理由3】SNSやYouTubeで話題になる

ゲームを楽しむ様子を動画で公開するYouTuberや、見栄えのいいゲームをInstagramにあげる人が登場。これらをきっかけにハマる人も出てきている。

 

■会話や心理戦の楽しさを実感できるボード&カードゲーム8選

今や国内でも世界中のゲームが楽しめるようになってきたが、その中でもJELLY JELLY CAFEのお勧めをピックアップ。どれも理解しやすい簡単なものだが、駆け引きや推理力が重要。誰もが手軽に白熱できる傑作ゲームだ。

1.多数の受賞歴を誇るテリトリー戦略ゲーム

マテル
「ブロックス」(3024円)

2000年にフランスで発売され、ヨーロッパや日本でゲーム大賞などを多数受賞。四隅から自分の色のピースを辺ではなく角だけ接するように配置して、その数を競う。ルールはシンプルだが、相手のピースをすり抜けるように置けたり、相手の配置を妨害したりでき、戦略性に富んでいる。

【DATE】
ジャンル:アブストラクト系
プレイ人数:2〜4人
プレイ時間:20〜30分
対象年齢:7歳以上

 

2. 他人を邪魔して出し抜いてより多くの魚をゲット!

アークライト
「それはオレの魚だ!」(1728円)

六角形のマスを並べ、その上に置いた複数のペンギンを動かし、マスに描かれた魚を取り合うゲーム。ペンギンは直線で任意のマス分だけ移動でき、元の場所にあったマスを自分のものにできる。時には相手の邪魔をすることも重要。ポップな見た目だがライバルを出し抜く戦略が求められる。

【DATE】
ジャンル:推理力&心理戦系
プレイ人数:2〜4人
プレイ時間:20分
対象年齢:8歳以上

 

3. 高く積み上がるごとに増していくドキドキ感!

すごろくや
「キャプテン・リノ」(1728円)

UNOとジェンガの要素をミックス。各自5枚ずつ屋根となる手札が配られ、そこに描かれた線に合わせて、山札のくの字型壁カードを積み上げていく。屋根カードには人形を乗せるなど特殊な指令が書かれたものもあり、高さ以外の緊張感も徐々に加わっていく。

【DATE】
ジャンル:バランス系
プレイ人数:2〜5人
プレイ時間:5〜15分
対象年齢:5歳以上

 

4. フランスのエスプリが利いたオセロに並ぶ人気ゲーム

キャストジャパン
「クアルト」(6480円)

世界中で数々の賞を獲得し、過去30年で最高のゲームとも呼ばれる傑作。4種類の駒をマスの上に並べていき、形、色、穴の有無、高さのいずれかを直線状に揃えれば勝利だが、自分が選んだ駒を相手に置かせるというルールがポイント。相手をどう誘導するかがカギとなる。

【DATE】
ジャンル:アブストラクト系
プレイ人数:2人
プレイ時間:30分
対象年齢:6歳以上

 

5. ボブに説明する面白さが日本中でじわじわ人気に

TUKAPON
「ボブジテン」(1944円)

外国人ボブのために日本語だけでカタカナ語を説明する国産カードゲーム。引いたカードに並ぶ言葉のうち山札の番号の言葉を1人が説明し、他の人が早い者勝ちで答える。回答は1人1回のみなので、説明が増えるのを待つか、先に答えるか、駆け引きも必要となる

【DATE】
ジャンル:推理力&心理戦系
プレイ人数:3〜8人
プレイ時間:30分
対象年齢:10歳以上

 

6. 色と形を正確に見極めて瞬間的にキャッチ!

メビウス ゲームズ
「おばけキャッチ」(1800円)

山札のカードを引き、そこに描かれている内容に合った人形を相手より早くキャッチするもの。瞬発力のみ求められそうだが、実は該当する人形が描かれてない場合もあり、その時は絵柄や色に全く合わないもの(右の場合は青い本)を取らなければならない。鋭い観察眼も重要だ。

【DATE】
ジャンル:スピード系
プレイ人数:2〜8人
プレイ時間:20〜30分
対象年齢:8歳以上

 

7. “たぎる質問攻め”で相手の数字を見抜く!

JELLY JELLY GAMES
「タギロン」(2376円)

衝立に隠された相手の5枚の数字を色や並びまで推測して当てる。ヒントは6枚の質問カードで、交互に質問して聞かれた側は素直に回答。相手の数字が読めたら宣言していい当てるが、勝利は完全一致の場合のみ。一部当たりでも認める必要はなく、簡単に答えにたどり着けない。

【DATE】
ジャンル:推理力&心理戦系
プレイ人数:2〜4人
プレイ時間:15分
対象年齢:10歳以上

 

8. イメージのギャップに驚く連想型協力ゲーム

COLON ARC
「ヒト+イロ 〜この色なに色〜」(1944円)

お題から連想される色を全員で揃えることを目指す、協力型ゲーム。1人がカードを引き、書かれている「料理」「丸いもの」といった単語に関連するお題を宣言。他の人は黙って連想した色のカードを裏返しで並べ、それを5回繰り返し、最終的に全ての色が揃えば成功となる。

【DATE】
ジャンル:協力系
プレイ人数:2〜6人
プレイ時間:20分
対象年齢:8歳以上

 

>> 特集「アナログ愛好。」

本記事の内容はGoodsPress6月78-81ページに掲載されています

(取材・文/高橋 智 写真/下城英悟)

 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください