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富士登山 装備の選び方<ベースレイヤー+シャツ&パンツ編>【特集「富士山とフェスと旅の便利道具」】

&GP / 2019年6月11日 19時1分

富士登山 装備の選び方<ベースレイヤー+シャツ&パンツ編>【特集「富士山とフェスと旅の便利道具」】

富士登山 装備の選び方<ベースレイヤー+シャツ&パンツ編>【特集「富士山とフェスと旅の便利道具」】

【特集「富士山とフェスと旅の便利道具」】

銀座好日山荘の石坂修さんの解説(>> 標高別!ご来光ねらいの富士登山“必携装備”【特集「富士山とフェスと旅の便利道具」】 )により、富士登山にはどんな装備類が必要か、お分かりいただけたはず。では実際にどんなギアを身に着ければいいか、まずは基本となる3層ウエアと靴、ザックの選び方、そして、各カテゴリーの注目アイテムを紹介する。今回は<ベースレイヤー+シャツ&パンツ編>だ。

 

<富士登山装備の選び方>
ベースレイヤー+シャツ&パンツ編
②ミドルレイヤー編
③アウターレイヤー編
④トレッキングシューズ編
⑤ザック編
⑥ヘッドランプ編
⑦防寒小物編
⑧山小屋安眠グッズ編
⑨便利道具編

■ベースレイヤーとシャツ&パンツの選びのポイント

(1)綿素材のものは絶対に避ける
(2)吸汗速乾性の高い専用ウエアを選ぶ
(3)伸縮性があって動きやすい素材を

「肌に直接触れるベースレイヤーを選ぶ上で欠かせないのが、吸汗速乾性。汗で湿ったままのウエアを着ていては、風が吹いている時や停滞時に体温を奪われてしまい、ご来光を拝むどころではなくなります。素材は、綿を避けるのが基本中の基本で、選択肢は化学繊維かウールの二択となります。

また富士登山の場合、汗冷えを軽減できる“ドライレイヤー”といわれるアンダーの上にシャツやロングTシャツを重ねるスタイルもおすすめですね。パンツも同様で、伸縮性が高く、速乾性に優れた化学繊維のクライミングパンツを用意したいところ。さらに、富士山の下りは砂礫地のため滑りやすく、転ぶリスクも高いので、肌の露出は避けた方が無難ですね」(銀座好日山荘 ストアマネージャー石坂修さん)

■肌をドライに保ち、保温性を確保するベースレイヤー+シャツ&パンツは吸汗速乾性を重視

【ドライレイヤー】

汗対策として昨今、注目を集めているのがドライレイヤー。ベースレイヤーの下、つまり、肌に直接触れるように着ることで、汗の不快感や汗冷えを大幅に軽減してくれる。

▼ハニカム構造の生地が汗を素早く逃がす

ザ・ノース・フェイス
「ハンドレッドドライタンク」(4104円)

高い通気性と肌離れの良さを兼備した、ハニカムメッシュ構造のドライレイヤー。生地のストレッチ性が高いので、体にフィットしながらも複雑な動きに対応。臭いの発生を軽減するポリジン加工が施されている。カラーはブラック。

▲素材に使われるのは、水分を含まない特性を持つポリプロピレン100%。汗を素早く放出する一方、“濡れ戻り” を防いでくれる

▼立体デザインなので着心地も良好

ファイントラック
「スキンメッシュT」(4536円)

優れた耐久撥水性を備えたドライレイヤー。吸汗速乾ウエアなどの下着として着用することで、肌をよりドライな状態に保ってくれる。肌に汗成分が残留しにくい構造なので、汗をかいても臭くなりにくい。全3色を展開。

 

【ベースレイヤー】

直接、肌の上に着たり、ドライレイヤーの上から着たりするベースレイヤーは、汗を素早く吸収して外へ逃がし、体温を維持する役割を担う。半袖を選ぶか長袖にするかは、気温や汗をかきやすいかなどの体質で判断するようにしたい。

▼パタゴニア最軽量の機能性ニット

パタゴニア
「ロングスリーブ・キャプリーン・クール・ライトウェイト・シャツ」(7344円)

暑い天候下でも、最も優れた速乾性と吸湿発散性を提供。パタゴニア製品の中でも、最軽量のテクニカル素材を採用した1枚だ。着ていることを感じさせない軽やかな肌触りが魅力で、防臭効果の高いポリジン加工を施す。4色を展開。

▲素材には、リサイクルポリエステル100%のダブルニットを使用。生地表面が非常に滑らかなので、シャツやアウターとのレイヤリングもスムーズ

▼メリノウールといえば同ブランドが有名!

アイスブレーカー
「テックライトショートスリーブポケットクルー」(9504円)

優しい肌触りが人気のメリノウールを採用したTシャツ。夏は涼しく冬は温かい、天然の温度調節機能を備え、普段着としても着られるデザインで高い支持を集める、同ブランドの定番モデル。全4色。

▲ウールなのに “チクチク” しない、優しい肌触りがメリノウールの特徴。胸ポケットには眼鏡ホルダーも付く

▼3シーズン対応のジッパータイプ

ファイントラック
「ドラウトフォースジップネック」(7992円)

体温調節を行いやすい、ジップネック仕様のベースレイヤー。3層構造のニット生地からなる “ドラウト構造” が、スピーディな汗処理を実現。ドライレイヤーとのレイヤリングに相性抜群だ。全4色

 

【シャツ】

ベースレイヤーとミドルレイヤーの中間的な役割として着ることで、行動中の温度調節に貢献。耐久性に優れ、最近はストレッチ素材が多くなったことから、着心地も向上している。

▼クラシックな見た目の機能性シャツ

ホグロフス
「ブルーン ロングスリーブシャツ」(1万692円)

速乾性に優れた軽量のストレッチ素材を使った、クラシックな装いの2ピーススタンドカラーシャツ。肩回りはオフセット縫製となっていて、バックパックを背負っていても擦れや摩擦を軽減してくれる。全3色をラインナップ。

▲小物やマップなどの収納に便利な、ファスナー付きの胸ポケット。生地表面には耐久・撥水加工が施される

▼定番シャツがストレッチ素材に進化

マウンテンハードウェア
「キャニオンプロ ロングスリーブシャツ 1万2960円」

ロングセラーのトレッキングシャツを、ストレッチ素材でアップデート。UVカット機能を持つ生地はマットな表情なので、タウンユースにも取り入れやすい。ボタンはすべてスナップボタンを採用。全3色

▲左右にある胸ポケットの脇には、隠しジッパーポケットを装備。裏地がメッシュになっており、ベンチレーションとしても機能する仕組み

▲日焼けしやすい首部分は、襟に隠された “フリップアップカラー” を立ち上げることでカバーできる。登山シャツならではのギミックだ

 

【パンツ】

登山用のトレッキングパンツでとにかく重要なのが、伸縮性と速乾性。ただし、防水機能は備わっていないので、そこはレインウエア=アウターレイヤーの役割と考えたい。

▼山岳ガイドたちも愛用するトレッキングパンツ

ザ・ノース・フェイス
「アルパインライトパンツ」(1万6200円)

シンプルさを極め、使うシーンを選ばないデザインと着用感の良さから、多くの山岳ガイドたちが愛用している人気のトレッキングパンツ。立体的なパターンと豊かなストレッチ性により、足上げも軽快に行えるのが美点だ。全6色

▼美脚シルエットの登山向けパンツ

ファイントラック
「カミノパンツ」(1万5660円)

薄手ながら、高強度ナイロン生地の採用により、タフな環境でも優れた耐久性を発揮するパンツ。やや細身のシルエットだが、ストレッチ性に優れており、歩行を妨げることはない。両サイドにはベンチレーションを配置。全4色。

▲4方向に伸縮する豊かなストレッチ機能が長時間の歩行をサポート。足を大きく上げてもストレスがなく、蓄積する疲労を軽減する

 

>> 特集「富士山とフェスと旅の便利道具」

本記事の内容はGoodsPress7月号36-37ページに掲載されています

 

(文/まついただゆき 写真/下城英悟)

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