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ノイズキャンセル✕完全ワイヤレス!ソニー「WF-1000XM3」は最強か!?【イヤホンレビュー】

&GP / 2019年7月9日 6時30分

ノイズキャンセル✕完全ワイヤレス!ソニー「WF-1000XM3」は最強か!?【イヤホンレビュー】

ノイズキャンセル✕完全ワイヤレス!ソニー「WF-1000XM3」は最強か!?【イヤホンレビュー】

今、ワイヤレスイヤホン選びで欲しいと思う性能のひとつが通勤や通学で活躍する“ノイズキャンセル”。完全ワイヤレスイヤホンのノイズキャンセル対応で市場を独走していたソニーが、遂に2019年のニューモデル「WF-1000XM3」を発表しました。7月13日に市場想定価格2万6000円前後で発売されます。

完全ワイヤレスイヤホン黎明期の2017年に発売されロングセラーとなっている「WF-1000X」の後継モデルだけに、今年後半の超本命モデル。さっそく、そのノイズキャンセル性能を確かめるべく実機を渋谷の街中に持ち出してチェックしていきます!

 

■ノイズキャンセル性能は抜群

進化のポイントはいろいろありますが、最大の注目点はチップ。業界最高クラスのノイズキャンセル性能を誇る同社のヘッドホン「WH-1000XM3」と同じ技術をベースとした“QN1e”チップを搭載しているところ。“デュアルノイズセンサーテクノロジー”でノイズの集音性能も高めており、ノイズキャンセル性能はやはり業界最高クラス。しかもDAC内蔵で高音質化し、通常音源をハイレゾ化するDSEE HXまで搭載。もうこの時点で、ソニーの本気がヒシヒシと伝わってきます…。

イヤホンの形状も刷新。耳の3点で支える構造となり装着感がアップ。実際に装着しても耳にしっかりフィットしました。イヤホン本体の重さは実機の実測値で8.3g。

イヤーピースは標準の“ハイブリッドイヤーピース”と交換用の“トリプルコンフォートイヤーピース”が付属。イヤーピースは音質にも関わるのでレビューは後ほど。

イヤホン本体はタッチセンサーでの操作に対応。再生系は右側で、再生/停止、曲送り/曲戻し、ボイスアシスタント呼び出し。左側はノイズキャンセル/アンビエントサウンド(外音取り込み)の切り替え、長押しで瞬間的に外の音を聞ける“クイックアテンション”に。ちなみに音量操作はありません。

イヤホン本体のバッテリー駆動時間は6時間と十分なスペックを確保。付属ケースで更に18時間充電可能。ケースはマグネット付きでケースの収まりもスムーズ。充電ケースは実測値75.2gです。

ワイヤレス接続はBluetooth5.0でSBC/AACコーデック対応。新チップにより、送信側の機器を問わず左右のイヤホンに同時に電波を飛ばして接続安定性を向上させる新技術を採用しています。

まさに2019年下半期の超本命モデルのソニー「WF-1000XM3」ですが、やっぱり気になるのはノイズキャンセルの性能ですよね。

iPhoneとペアリングして「WF-1000XM3」を装着、ノイズキャンセルの状態で室内の検証してみると…、エアコンやファンの騒音は完全にキャンセルされて、音楽を流していない状態でもほぼ無音。完全ワイヤレスイヤホンでこのノイズキャンセル精度は業界初でしょう。

ちなみに、“外音取り込み”も22段階で調整できて、設定値を大きくするほど周囲の高音がハッキリ聴こえるイメージです。

とはいえやはり気になるのは、屋外でのノイズキャンセル性能。「WF-1000XM3」はまだ発表直後なので、軽めにJR山手線に乗って効果を確かめてみました。

電車内で「WF-1000XM3」を装着すると、電車の走行音をグーッと絞り込むように騒音を軽減し、音楽ナシでも重低音の騒音は全く気になりません。音楽を流すと走行音も聞こえないレベル。完全ワイヤレスでこのノイズキャンセル性能は素直にスゴイ。

渋谷駅前のスクランブル交差点でも試してみました。周囲が騒々しいので、さすがに無音とはいきませんが騒音軽減効果は相当アリ。でも街中で使いたいのは、むしろ安全性確保の“アンビエントサウンド”(外音コントロール)ですよね。アプリから効き具合を調整してみると、音楽を聴きつつ外の音も聴くなら「外音取り込み15」に「ボイスフォーカスON」の設定あたりがちょうど良いくらいでした。

また、左右のイヤホンに同時に電波を飛ばす新方式採用による接続安定性向上もポイントです。実際にJR山手線の車内で検証してみても、ワイヤレス通信は安定。都内でも屈指の音切れ名所である渋谷スクランブル交差点では、さすがに音切れゼロとはなりませんでしたが、悪条件でもかなり持ちこたえてくれました。

 

■イヤーチップを変えると音質は激変!

最後に「WF-1000XM3」の音質を改めてチェック。

リファレンス曲にしている宇多田ヒカル『あなた』を聴くと、ダイナミックレンジが広く余裕たっぷりの情報で鳴らします。歌声は女性ボーカルの声もクリアで強調し過ぎるところもないし、同時に全ての楽器のバランスも的確。BrunoMarsの『24K Magic』もタイトな低音と、リズムの刻みもダイナミック。音源の情報を素直なバランスで満遍なく引き出すタイプの高音質です。

付属品であるもうひとつのイヤーピース“トリプルコンフォートイヤーピース”に交換すると、一気に中低域にエネルギーが現れるようになり、ディープな音の沈み込みを発揮。『あなた』を聴くと、音空間が広がり、声の質感まで踏み込みます。低音のパワーアップもあるので『24K Magic』もズンズンとリズムに乗れるようなバランス。こちらの音質の方が好まれそうなタイプです。

ノイズキャンセルにDSEE HXによるハイレゾ級高音質と、“これでもか”と完全ワイヤレス最強の条件を備える「WF-1000XM3」。これは間違いなく2019年下半期の最注目機種。特にノイズキャンセルは期待以上の性能。今年の後半、指名買いされる完全ワイヤレスイヤホンのひとつになりそうです!

>> ソニー「WF-1000XM3」

 

>> [連載]イヤホンレビュー

(取材・文/折原一也)

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